黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳列王記下第22章

◆ユダの王ヨシヤ

22章1節 ヨシヤは八歳で王となり、三十一年間エルサレムで王位にあった。その母は名をエディダといい、ボツカト出身のアダヤの娘であった。

22章2節 彼は主の目にかなう正しいことを行い、父祖ダビデの道をそのまま歩み、右にも左にもそれなかった。

22章3節 ヨシヤ王の治世第十八年に、王はメシュラムの孫でアツァルヤの子である書記官シャファンを主の神殿に遣わして言った。

22章4節 「大祭司ヒルキヤのもとに上り、主の神殿に納められた献金、すなわち入り口を守る者たちが民から集めたものを集計させなさい。

22章5節 それを主の神殿の責任を負っている工事担当者の手に渡し、更に神殿の破損を修理するために主の神殿にいる工事担当者に渡しなさい。

22章6節 すなわち職人、建築作業員、石工に渡し、神殿修理のための木材や切り石を買わせなさい。

22章7節 ただし、彼らは忠実に仕事をしているから、彼らに渡した金の監査は必要ではない。」

22章8節 そのとき大祭司ヒルキヤは書記官シャファンに、「わたしは主の神殿で律法の書を見つけました」と言った。ヒルキヤがその書をシャファンに渡したので、彼はそれを読んだ。

22章9節 書記官シャファンは王のもとに来て、王に報告した。「僕どもは神殿にあった献金を取り出して、主の神殿の責任を負っている工事担当者の手に渡しました。」

22章10節 更に書記官シャファンは王に、「祭司ヒルキヤがわたしに一つの書を渡しました」と告げ、王の前でその書を読み上げた。

22章11節 王はその律法の書の言葉を聞くと、衣を裂いた。

22章12節 王は祭司ヒルキヤ、シャファンの子アヒカム、ミカヤの子アクボル、書記官シャファン、王の家臣アサヤにこう命じた。

22章13節 「この見つかった書の言葉について、わたしのため、民のため、ユダ全体のために、主の御旨を尋ねに行け。我々の先祖がこの書の言葉に耳を傾けず、我々についてそこに記されたとおりにすべての事を行わなかったために、我々に向かって燃え上がった主の怒りは激しいからだ。」

22章14節 祭司ヒルキヤ、アヒカム、アクボル、シャファン、アサヤは女預言者フルダのもとに行った。彼女はハルハスの孫でティクワの子である衣装係シャルムの妻で、エルサレムのミシュネ地区に住んでいた。彼らが彼女に話し聞かせると、

22章15節 彼女は答えた。「イスラエルの神、主はこう言われる。『あなたたちをわたしのもとに遣わした者に言いなさい。

22章16節 主はこう言われる。見よ、わたしはユダの王が読んだこの書のすべての言葉のとおりに、この所とその住民に災いをくだす。

22章17節 彼らがわたしを捨て、他の神々に香をたき、自分たちの手で造ったすべてのものによってわたしを怒らせたために、わたしの怒りはこの所に向かって燃え上がり、消えることはない。

22章18節 主の心を尋ねるためにあなたたちを遣わしたユダの王にこう言いなさい。あなたが聞いた言葉について、イスラエルの神、主はこう言われる。

22章19節 わたしがこの所とその住民につき、それが荒れ果て呪われたものとなると言ったのを聞いて、あなたは心を痛め、主の前にへりくだり、衣を裂き、わたしの前で泣いたので、わたしはあなたの願いを聞き入れた、と主は言われる。

22章20節 それゆえ、見よ、わたしはあなたを先祖の数に加える。あなたは安らかに息を引き取って墓に葬られるであろう。わたしがこの所にくだす災いのどれも、その目で見ることがない。』」彼らはこれを王に報告した。


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