黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳歴代史下第11章

◆ユダの王レハブアム

11章1節 レハブアムはエルサレムに帰ると、ユダとベニヤミンの家からえり抜きの戦士十八万を召集し、イスラエルに戦いを挑み、王国を奪還して自分のものにしようとした。

11章2節 しかし、主の言葉が神の人シェマヤに臨んだ。

11章3節 「ユダの王、ソロモンの子レハブアム、およびユダとベニヤミンにいるすべてのイスラエル人に言え。

11章4節 『主はこう言われる。上って行くな。あなたたちの兄弟に戦いを挑むな。それぞれ自分の家に帰れ。こうなるように計らったのはわたしだ。』」彼らは主の言葉を聞き、ヤロブアムに向かって行くことなく帰って行った。

11章5節 レハブアムはエルサレムにとどまり、ユダに砦の町々を建てた。

11章6節 すなわち、ベツレヘム、エタム、テコア、

11章7節 ベト・ツル、ソコ、アドラム、

11章8節 ガト、マレシャ、ジフ、

11章9節 アドライム、ラキシュ、アゼカ、

11章10節 ツォルア、アヤロン、ヘブロンである。これらはユダとベニヤミンにあるもので、砦の町であった。

11章11節 彼はこれらの砦を強くして、そこに長官を置き、食糧と油、ぶどう酒を蓄えた。

11章12節 どの町も盾と槍を備え、非常に堅固なものとした。ユダとベニヤミンは彼のものとなった。

11章13節 イスラエル中の祭司とレビ人は、そのすべての領土からレハブアムのもとに集まって来た。

11章14節 レビ人が自分の牧草地と所有物を捨ててユダとエルサレムに来たのは、ヤロブアムとその子らが彼らを遠ざけ、主の祭司であることをやめさせたからである。

11章15節 ヤロブアムは、聖なる高台、山羊の魔神、自ら造った子牛に仕える祭司を自分のために立てた。

11章16節 またレビ人に続いて、イスラエルのすべての部族の中から、イスラエルの神、主を求めようと心を定めた者たちが、エルサレムに出て来て、先祖の神、主にいけにえをささげた。

11章17節 彼らは三年間ユダの国を強くし、ソロモンの子レハブアムを支援した。彼らが三年の間ダビデとソロモンの道を歩んだからである。

11章18節 レハブアムは、ダビデの子エリモトの娘マハラトを妻として迎えた。彼女の母はエッサイの子エリアブの娘アビハイルである。

11章19節 彼女は男の子エウシュ、シェマルヤ、ザハムを産んだ。

11章20節 その後、レハブアムはアブサロムの娘マアカを妻として迎え、彼女はアビヤ、アタイ、ジザ、シェロミトを産んだ。

11章21節 レハブアムは十八人の妻と、六十人の側女を持っていたが、その妻と側女の中でアブサロムの娘マアカをことのほか愛した。二十八人の息子と六十人の娘をもうけたが、

11章22節 レハブアムはマアカの子アビヤを頭として立て、兄弟たちの指導者として、王位を継がせようとした。

11章23節 また彼は賢明に行動し、その息子たちの何人かをユダとベニヤミンの全土に、すなわちそのすべての砦の町々に配置して、豊富な食糧を彼らに与え、また大勢の嫁を彼らのために探し求めた。


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