黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳歴代史下第14章

◆ユダの王アサ

14章1節 アサは、その神、主の目にかなう正しく善いことを行った。

14章2節 彼は異国の祭壇と聖なる高台を取り除き、石柱を壊し、アシェラ像を砕き、

14章3節 ユダの人々に先祖の神、主を求め、律法と戒めを実行するように命じた。

14章4節 アサはまたユダのすべての町から聖なる高台と香炉台を取り除いた。こうして彼の統治の下で国は平穏であった。

14章5節 主が安らぎを与えられたので、その時代この地は平穏で戦争がなかった。そこで彼は、ユダに砦の町を次々と築いた。

14章6節 彼はユダの人々に言った。「我々はこれらの町を築き、城壁を巡らし、塔を建て、城門を造り、かんぬきを付けよう。我々は、我々の神、主を求めたので、この地を保有することができる。主を求めたからこそ、主は周囲の者たちから我々を守って、安らぎを与えてくださったのだ。」そこで彼らは建設を始め、完成した。

14章7節 アサには盾と槍を携えるユダの兵三十万、小盾を携え、弓を引くベニヤミンの兵二十八万がいた。これらの者は皆、勇士であった。

14章8節 クシュ人ゼラが百万の軍隊と戦車三百両を率いてマレシャまで出て来たとき、

14章9節 アサはそれを迎えて出陣し、両軍はマレシャ近くのツェファタの谷で戦いの準備をした。

14章10節 アサは彼の神、主を呼び求めて言った。「主よ、あなたは力のある者にも無力な者にも分け隔てなく助けを与えてくださいます。わたしたちの神、主よ、わたしたちを助けてください。わたしたちはあなたを頼みとし、あなたの御名によってこの大軍に向かってやって来ました。あなたはわたしたちの神、主であって、いかなる人間もあなたに対抗することができません。」

14章11節 主はアサとユダの目の前でクシュ人を撃たれ、クシュ人は逃げた。

14章12節 アサとその軍隊はゲラルまで追撃した。クシュ人は敗北を喫し、主とその陣営の前で打ち砕かれて倒れ、生き残った者は一人もなかった。持ち帰った戦利品は極めて多かった。

14章13節 彼らはまたゲラルの周辺にあるすべての町をも撃った。主への恐れが彼らを襲ったからである。彼らはそのすべての町で略奪をほしいままにした。そこには奪い取れるものが多かったからである。

14章14節 彼らは家畜の群れの天幕も打ち払い、多くの羊とらくだを捕獲して、エルサレムに帰った。


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