黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳歴代史下第7章

7章1節 ソロモンが祈り終えると、天から火が降って焼き尽くす献げ物といけにえをひとなめにし、主の栄光が神殿に満ちた。

7章2節 祭司たちは、主の栄光が神殿に満ちたので、神殿に入ることができなかった。

7章3節 イスラエル人は皆、火と主の栄光が神殿に降るのを見て、ひざまずいて敷石の上に顔を伏せ、礼拝して、「主は恵み深く、その慈しみはとこしえに」と主を賛美した。

7章4節 王はすべての民と共に主の御前にいけにえをささげた。

7章5節 ソロモン王は牛二万二千頭、羊十二万匹をささげた。こうして、王はすべての民と共に神殿を奉献した。

7章6節 祭司たちはその務めに就き、レビ人たちも、主の楽器を持って立った。その楽器は、ダビデ王が、彼らの演奏によって賛美をささげるとき、「その慈しみはとこしえに」と主をたたえるために作ったものである。彼らの傍らで祭司たちはラッパを吹いた。すべてのイスラエル人が立っていた。

7章7節 ソロモンは主の神殿の前にある庭の中央部を聖別して、そこで焼き尽くす献げ物と、和解の献げ物である動物の脂肪をささげた。ソロモンが造った青銅の祭壇に、焼き尽くす献げ物、穀物の献げ物、動物の脂肪を供え尽くすことができなかったからである。

7章8節 そのときソロモンは、すべてのイスラエル人、レボ・ハマトからエジプトの川に至るまでの極めて大きな会衆と共に、七日間にわたって祭りを執り行った。

7章9節 彼らは七日間、祭壇の奉献を行い、七日間、祭りを行って、八日目に聖なる集まりを開いた。

7章10節 第七の月の二十三日に王は民を自分たちの天幕に帰らせた。彼らは、主がダビデとソロモンとその民イスラエルになさった恵みの御業を喜び祝い、心は晴れやかであった。

◆主の顕現

7章11節 ソロモンは主の神殿と王宮を完成し、この神殿と王宮について、行おうと考えていたすべての事を成し遂げた。

7章12節 その夜、主はソロモンに現れ、こう仰せになった。「わたしはあなたの祈りを聞き届け、この所を選び、いけにえのささげられるわたしの神殿とした。

7章13節 わたしが天を閉じ、雨が降らなくなるとき、あるいはわたしがいなごに大地を食い荒らすよう命じるとき、あるいはわたしの民に疫病を送り込むとき、

7章14節 もしわたしの名をもって呼ばれているわたしの民が、ひざまずいて祈り、わたしの顔を求め、悪の道を捨てて立ち帰るなら、わたしは天から耳を傾け、罪を赦し、彼らの大地をいやす。

7章15節 今後この所でささげられる祈りに、わたしの目を向け、耳を傾ける。

7章16節 今後、わたしはこの神殿を選んで聖別し、そこにわたしの名をいつまでもとどめる。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。

7章17節 もしあなたが、父ダビデが歩んだように、わたしの前を歩み、わたしがあなたに命じたことをことごとく行い、掟と定めを守るなら、

7章18節 あなたの父ダビデと契約して、『あなたにはイスラエルを支配する者が断たれることはない』と言ったとおり、わたしはあなたの王座を存続させる。

7章19節 もしあなたたちが背を向け、わたしの授けた掟と戒めを捨て、他の神々のもとに行って仕え、それにひれ伏すなら、

7章20節 わたしは与えた土地から彼らを抜き取り、わたしの名のために聖別したこの神殿もわたしの前から投げ捨てる。こうしてそれは諸国民の中で物笑いと嘲りの的となる。

7章21節 かつては壮大だったこの神殿に、そのそばを通る人は皆、驚き、『この地とこの神殿に、主はどうしてこのような仕打ちをされたのか』と問うであろう。

7章22節 そのとき人々は、『それは彼らが自分たちの先祖をエジプトの地から導き出したその先祖の神、主を捨て、他の神々に付き従い、これにひれ伏し、仕えたからだ。それゆえ、主は彼らの上にこのすべての災いをもたらされたのだ』と答えるであろう。」


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