新共同訳ヨブ記第28章
28章3節 人は暗黒の果てまでも行き/死の闇の奥底をも究めて鉱石を捜す。
28章4節 地上からはるか深く坑道を掘り/行き交う人に忘れられ/地下深く身をつり下げて揺れている。
28章5節 食物を産み出す大地も/下は火のように沸き返っている。
28章6節 鉱石にはサファイアも混じり/金の粒も含まれている。
28章7節 猛禽もその道を知らず/禿鷹の目すら、それを見つけることはできない。
28章8節 獅子もそこを通らず/あの誇り高い獣もそこを踏んだことはない。
28章9節 だが人は、硬い岩にまで手を伸ばし/山を基から掘り返す。
28章10節 岩を切り裂いて進み/価値あるものを見落とすことはない。
28章11節 川の源をせき止め/水に隠れていたものも光のもとに出す。
28章12節 では、知恵はどこに見いだされるのか/分別はどこにあるのか。
28章13節 人間はそれが備えられた場を知らない。それは命あるものの地には見いだされない。
28章14節 深い淵は言う/「わたしの中にはない。」海も言う/「わたしのところにもない。」
28章15節 知恵は純金によっても買えず/銀幾らと価を定めることもできない。
28章16節 オフィルの金も美しい縞めのうも/サファイアも、これに並ぶことはできない。
28章17節 金も宝玉も知恵に比べられず/純金の器すらこれに値しない。
28章18節 さんごや水晶は言うに及ばず/真珠よりも知恵は得がたい。
28章19節 クシュのトパーズも比べられず/混じりない金もこれに並ぶことはできない。
28章20節 では、知恵はどこから来るのか/分別はどこにあるのか。
28章21節 すべて命あるものの目にそれは隠されている。空の鳥にすら、それは姿を隠している。
28章22節 滅びの国や死は言う/「それについて耳にしたことはある。」
28章23節 その道を知っているのは神。神こそ、その場所を知っておられる。
28章24節 神は地の果てまで見渡し/天の下、すべてのものを見ておられる。
28章26節 雨にはその降る時を定め/稲妻にはその道を備えられる。
28章27節 神は知恵を見、それを計り/それを確かめ、吟味し
28章28節 そして、人間に言われた。「主を畏れ敬うこと、それが知恵/悪を遠ざけること、それが分別。」