黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳イザヤ書第1章

1章1節 アモツの子イザヤが、ユダとエルサレムについて見た幻。これはユダの王、ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの治世のことである。

◆ユダの審判

1章2節 天よ聞け、地よ耳を傾けよ、主が語られる。わたしは子らを育てて大きくした。しかし、彼らはわたしに背いた。

1章3節 牛は飼い主を知り/ろばは主人の飼い葉桶を知っている。しかし、イスラエルは知らず/わたしの民は見分けない。

1章4節 災いだ、罪を犯す国、咎の重い民/悪を行う者の子孫、堕落した子らは。彼らは主を捨て/イスラエルの聖なる方を侮り、背を向けた。

1章5節 何故、お前たちは背きを重ね/なおも打たれようとするのか/頭は病み、心臓は衰えているのに。

1章6節 頭から足の裏まで、満足なところはない。打ち傷、鞭のあと、生傷は/ぬぐわれず、包まれず/油で和らげてもらえない。

1章7節 お前たちの地は荒廃し、町々は焼き払われ/田畑の実りは、お前たちの目の前で/異国の民が食い尽くし/異国の民に覆されて、荒廃している。

1章8節 そして、娘シオンが残った/包囲された町として。ぶどう畑の仮小屋のように/きゅうり畑の見張り小屋のように。

1章9節 もし、万軍の主がわたしたちのために/わずかでも生存者を残されなかったなら/わたしたちはソドムのようになり/ゴモラに似たものとなっていたであろう。

1章10節 ソドムの支配者らよ、主の言葉を聞け。ゴモラの民よ/わたしたちの神の教えに耳を傾けよ。

1章11節 お前たちのささげる多くのいけにえが/わたしにとって何になろうか、と主は言われる。雄羊や肥えた獣の脂肪の献げ物に/わたしは飽いた。雄牛、小羊、雄山羊の血をわたしは喜ばない。

1章12節 こうしてわたしの顔を仰ぎ見に来るが/誰がお前たちにこれらのものを求めたか/わたしの庭を踏み荒らす者よ。

1章13節 むなしい献げ物を再び持って来るな。香の煙はわたしの忌み嫌うもの。新月祭、安息日、祝祭など/災いを伴う集いにわたしは耐ええない。

1章14節 お前たちの新月祭や、定められた日の祭りを/わたしは憎んでやまない。それはわたしにとって、重荷でしかない。それを担うのに疲れ果てた。

1章15節 お前たちが手を広げて祈っても、わたしは目を覆う。どれほど祈りを繰り返しても、決して聞かない。お前たちの血にまみれた手を

1章16節 洗って、清くせよ。悪い行いをわたしの目の前から取り除け。悪を行うことをやめ

1章17節 善を行うことを学び/裁きをどこまでも実行して/搾取する者を懲らし、孤児の権利を守り/やもめの訴えを弁護せよ。

1章18節 論じ合おうではないか、と主は言われる。たとえ、お前たちの罪が緋のようでも/雪のように白くなることができる。たとえ、紅のようであっても/羊の毛のようになることができる。

1章19節 お前たちが進んで従うなら/大地の実りを食べることができる。

1章20節 かたくなに背くなら、剣の餌食になる。主の口がこう宣言される。

◆シオンの審判と救い

1章21節 どうして、遊女になってしまったのか/忠実であった町が。そこには公平が満ち、正義が宿っていたのに/今では人殺しばかりだ。

1章22節 お前の銀は金滓となり/良いぶどう酒は水で薄められている。

1章23節 支配者らは無慈悲で、盗人の仲間となり/皆、賄賂を喜び、贈り物を強要する。孤児の権利は守られず/やもめの訴えは取り上げられない。

1章24節 それゆえ、主なる万軍の神/イスラエルの力ある方は言われる。災いだ/わたしは逆らう者を必ず罰し/敵対する者に報復する。

1章25節 わたしは手を翻し/灰汁をもってお前の滓を溶かし/不純なものをことごとく取り去る。

1章26節 また、裁きを行う者を初めのときのように/参議を最初のときのようにする。その後に、お前は正義の都/忠実な町と呼ばれるであろう。

1章27節 シオンは裁きをとおして贖われ/悔い改める者は恵みの御業によって贖われる。

1章28節 背く者と罪人は共に打ち砕かれ/主を捨てる者は断たれる。

1章29節 慕っていた樫の木のゆえにお前たちは恥を受け/喜びとしていた園のゆえに嘲られる。

1章30節 お前たちは葉のしおれた樫の木のように/水の涸れた園のようになる。

1章31節 強い者も麻の屑となり、その行いは火花となり/共に燃え上がり、消す者はいない。


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