黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳イザヤ書第15章

◆モアブの破滅

15章1節 モアブについての託宣。一夜のうちに、アルは略奪され、モアブは滅びた。一夜のうちに、キルは略奪され、モアブは滅びた。

15章2節 ディボンの娘は、嘆くために聖なる高台に上った。ネボの上で、またメデバの上で/モアブは泣き叫ぶ。皆、髪をそり上げ、ひげをそり落とす。

15章3節 巷で、人々は粗布をまとい/屋上でも広場でも皆、泣き叫び、嘆きくずおれる。

15章4節 ヘシュボンとエルアレは助けを求めて叫び/その声はヤハツにまで聞こえる。それゆえ、モアブの武装した勇士も悲鳴をあげ/その心はおののく。

15章5節 わが心は、モアブのために叫ぶ。逃れて行く者がツォアルへ/エグラト・シェリシヤへと向かう。彼らは、ルヒトの坂を泣きながら上り/ホロナイムへの道で、絶望の叫びをあげる。

15章6節 ニムリムの水は干上がり/草は枯れ、青草は尽き/緑はなくなった。

15章7節 それゆえ、彼らは蓄えた富と家財を携え/アラビムの川床を渡る。

15章8節 叫び声は、モアブの全域に響き渡り/泣く声は、エグライムまで/またベエル・エリムにまで達する。

15章9節 ディモンの水は血に染まる。わたしが、ディモンに災いを加え/モアブの難民とアダマの生き残りの者に/獅子を送るからだ。


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