黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳イザヤ書第50章

50章1節 主はこう言われる。お前たちの母親を追い出したときの/わたしの離縁状はどれか。お前たちを売り渡した時の債権者は誰か。お前たちの罪によってお前たちは売り渡され/お前たちの背きのために母親は追い出されたのだ。

50章2節 何故、わたしが来ても、だれもいないのか。呼んでも答えないのか。わたしの手は短すぎて贖うことができず/わたしには救い出す力がないというのか。見よ、わたしが叱咤すれば海は干上がり/大河も荒れ野に変わる。水は涸れ、魚は異臭を放ち/渇きのために死ぬ。

50章3節 わたしは、天に喪服をまとわせ、粗布で覆う。

◆主の僕の忍耐

50章4節 主なる神は、弟子としての舌をわたしに与え/疲れた人を励ますように/言葉を呼び覚ましてくださる。朝ごとにわたしの耳を呼び覚まし/弟子として聞き従うようにしてくださる。

50章5節 主なる神はわたしの耳を開かれた。わたしは逆らわず、退かなかった。

50章6節 打とうとする者には背中をまかせ/ひげを抜こうとする者には頬をまかせた。顔を隠さずに、嘲りと唾を受けた。

50章7節 主なる神が助けてくださるから/わたしはそれを嘲りとは思わない。わたしは顔を硬い石のようにする。わたしは知っている/わたしが辱められることはない、と。

50章8節 わたしの正しさを認める方は近くいます。誰がわたしと共に争ってくれるのか/われわれは共に立とう。誰がわたしを訴えるのか/わたしに向かって来るがよい。

50章9節 見よ、主なる神が助けてくださる。誰がわたしを罪に定めえよう。見よ、彼らはすべて衣のように朽ち/しみに食い尽くされるであろう。

50章10節 お前たちのうちにいるであろうか/主を畏れ、主の僕の声に聞き従う者が。闇の中を歩くときも、光のないときも/主の御名に信頼し、その神を支えとする者が。

50章11節 見よ、お前たちはそれぞれ、火をともし/松明を掲げている。行け、自分の火の光に頼って/自分で燃やす松明によって。わたしの手がこのことをお前たちに定めた。お前たちは苦悩のうちに横たわるであろう。


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