黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ホセア書第4章

◆主の告発

4章1節 主の言葉を聞け、イスラエルの人々よ。主はこの国の住民を告発される。この国には、誠実さも慈しみも/神を知ることもないからだ。

4章2節 呪い、欺き、人殺し、盗み、姦淫がはびこり/流血に流血が続いている。

4章3節 それゆえ、この地は渇き/そこに住む者は皆、衰え果て/野の獣も空の鳥も海の魚までも一掃される。

4章4節 もはや告発するな、もはや争うな。お前の民は、祭司を告発する者のようだ。

4章5節 昼、お前はつまずき/夜、預言者もお前と共につまずく。こうして、わたしはお前の母を沈黙させる。

4章6節 わが民は知ることを拒んだので沈黙させられる。お前が知識を退けたので/わたしもお前を退けて/もはや、わたしの祭司とはしない。お前が神の律法を忘れたので/わたしもお前の子らを忘れる。

4章7節 彼らは勢いを増すにつれて/ますます、わたしに対して罪を犯した。わたしは彼らの栄光を恥に変える。

4章8節 彼らはわが民の贖罪の献げ物をむさぼり/民が罪を犯すのを当てにしている。

4章9節 祭司も民も同じようだ。わたしは、彼らを行いに従って罰し/悪行に従って報いる。

4章10節 彼らは食べても飽き足りることなく/淫行にふけっても/子孫を増やすことができない。彼らは淫行を続け/主を捨て、聞き従おうとしなかったからだ。

4章11節 ぶどう酒と新しい酒は心を奪う。

4章12節 わが民は木に託宣を求め/その枝に指示を受ける。淫行の霊に惑わされ/神のもとを離れて淫行にふけり

4章13節 山々の頂でいけにえをささげ/丘の上で香をたく。樫、ポプラ、テレビンなどの木陰が快いからだ。お前たちの娘は淫行にふけり/嫁も姦淫を行う。

4章14節 娘が淫行にふけっても/嫁が姦淫を行っても、わたしはとがめはしない。親自身が遊女と共に背き去り/神殿娼婦と共にいけにえをささげているからだ。悟りのない民は滅びる。

4章15節 イスラエルよ、たとえお前が遊女であっても/――ユダは罪を犯すな――/ギルガルに赴くな、ベト・アベンに上るな。「主は生きておられる」と言って誓うな。

4章16節 まことにイスラエルは/強情な雌牛のように強情だ。どうして主は、彼らを小羊のように/広い野で養われるだろうか。

4章17節 エフライムは偶像のとりこになっている。そのままにしておくがよい。

4章18節 彼らは酔いしれたまま、淫行を重ね/恥知らずなふるまいに身をゆだねている。

4章19節 欲望の霊は翼の中に彼らを巻き込み/彼らはいけにえのゆえに恥を受ける。


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