黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳アモス書第1章

1章1節 テコアの牧者の一人であったアモスの言葉。それは、ユダの王ウジヤとイスラエルの王ヨアシュの子ヤロブアムの時代、あの地震の二年前に、イスラエルについて示されたものである。

◆諸国民に対する審判

1章2節 彼は言った。主はシオンからほえたけり/エルサレムから声をとどろかされる。羊飼いの牧草地は乾き/カルメルの頂は枯れる。

1章3節 主はこう言われる。ダマスコの三つの罪、四つの罪のゆえに/わたしは決して赦さない。彼らが鉄の打穀板を用い/ギレアドを踏みにじったからだ。

1章4節 わたしはハザエルの宮殿に火を放つ。火はベン・ハダドの城郭をなめ尽くす。

1章5節 わたしはダマスコ城門のかんぬきを砕き/ビクアト・アベン(悪の谷)から支配者を/ベト・エデン(快楽の家)から/王笏を持つ者を断つ。アラムの民はキルの地に捕らえられて行くと/主は言われる。

1章6節 主はこう言われる。ガザの三つの罪、四つの罪のゆえに/わたしは決して赦さない。彼らがとりこにした者をすべて/エドムに引き渡したからだ。

1章7節 わたしはガザの城壁に火を放つ。火はその城郭をなめ尽くす。

1章8節 わたしはアシュドドから支配者を/アシュケロンから王笏を持つ者を断つ。また、手を返してエクロンを撃つ。ペリシテの残りの者も滅びると/主なる神は言われる。

1章9節 主はこう言われる。ティルスの三つの罪、四つの罪のゆえに/わたしは決して赦さない。彼らがとりこをすべてエドムに引き渡し/兄弟の契りを心に留めなかったからだ。

1章10節 わたしはティルスの城壁に火を放つ。火はその城郭をなめ尽くす。

1章11節 主はこう言われる。エドムの三つの罪、四つの罪のゆえに/わたしは決して赦さない。彼らが剣で兄弟を追い/憐れみの情を捨て/いつまでも怒りを燃やし/長く憤りを抱き続けたからだ。

1章12節 わたしはテマンに火を放つ。火はボツラの城郭をなめ尽くす。

1章13節 主はこう言われる。アンモンの人々の三つの罪、四つの罪のゆえに/わたしは決して赦さない。彼らはギレアドの妊婦を引き裂き/領土を広げようとしたからだ。

1章14節 わたしはラバの城壁に火をつける。火はその城郭をなめ尽くす。戦いの日に鬨の声があがる/嵐の日に烈風が吹く中で。

1章15節 彼らの王は高官たちと共に/捕囚となって連れ去られると/主は言われる。


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