黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ハガイ書第2章

2章1節 七月二十一日に、主の言葉が、預言者ハガイを通して臨んだ。

2章2節 「ユダの総督シャルティエルの子ゼルバベルと大祭司ヨツァダクの子ヨシュア、および民の残りの者に告げなさい。

2章3節 お前たち、残った者のうち/誰が、昔の栄光のときのこの神殿を見たか。今、お前たちが見ている様は何か。目に映るのは無に等しいものではないか。

2章4節 今こそ、ゼルバベルよ、勇気を出せと/主は言われる。大祭司ヨツァダクの子ヨシュアよ、勇気を出せ。国の民は皆、勇気を出せ、と主は言われる。働け、わたしはお前たちと共にいると/万軍の主は言われる。

2章5節 ここに、お前たちがエジプトを出たとき/わたしがお前たちと結んだ契約がある。わたしの霊はお前たちの中にとどまっている。恐れてはならない。

2章6節 まことに、万軍の主はこう言われる。わたしは、間もなくもう一度/天と地を、海と陸地を揺り動かす。

2章7節 諸国の民をことごとく揺り動かし/諸国のすべての民の財宝をもたらし/この神殿を栄光で満たす、と万軍の主は言われる。

2章8節 銀はわたしのもの、金もわたしのものと/万軍の主は言われる。

2章9節 この新しい神殿の栄光は昔の神殿にまさると/万軍の主は言われる。この場所にわたしは平和を与える」と/万軍の主は言われる。

2章10節 ダレイオスの第二年九月二十四日、預言者ハガイに主の言葉が臨んだ。

2章11節 「万軍の主はこう言われる。祭司たちに、律法について尋ねなさい。

2章12節 『もし、だれかが、聖別された肉を衣の裾に入れて運んでいて、その裾がパン、煮物、ぶどう酒、油、そのほか何かの食物に触れたとする。これらのものは聖別されるだろうか』と。」祭司たちは答えて、「されない」と言った。

2章13節 ハガイは言った。「もし、死体に触れて汚れた人が、これらのものの何かに触れたとする。これらのものは汚れるだろうか。」祭司たちは答えて、「汚れる」と言った。

2章14節 ハガイは答えて言った。「わたしにとって、この民はまさにそのようだ。この国はまさにそのようだ、と主は言われる。彼らの手の業もすべてそのようだ。彼らがそこにおいてささげるものは汚れている。

2章15節 今日この日から以後、よく心に留めよ。主の神殿の石を積み重ねる前に

2章16節 お前たちはどんな状態であったか。人が二十エファの小麦の山に来ても/十エファしか得ず/五十バトのぶどう酒をくもうと酒ぶねに来ても/二十バトしか得なかった。

2章17節 わたしは、お前たちを/その手の働きの実もろとも/黒穂病と赤さび病と雹で撃ったが/お前たちのうちだれひとり/わたしに帰らなかった、と主は言われる。

2章18節 この日以後、よく心に留めよ。この九月二十四日/主の神殿の基が置かれたこの日から、心に留めよ。

2章19節 倉には、まだ種があるか。ぶどう、いちじく、ざくろ、オリーブは/まだ実を結んでいない。しかし、今日この日から、わたしは祝福を与える。」

◆主の僕ゼルバベル

2章20節 同じ月の二十四日/主の言葉が再びハガイに臨んだ。

2章21節 「ユダの総督ゼルバベルに告げよ。わたしは天と地を揺り動かす。

2章22節 わたしは国々の王座を倒し/異邦の国々の力を砕く。馬を駆る者もろとも戦車を覆す。馬も、馬を駆る者も/互いに味方の剣にかかって倒れる。

2章23節 その日には、と万軍の主は言われる。わが僕、シェアルティエルの子ゼルバベルよ/わたしはあなたを迎え入れる、と主は言われる。わたしはあなたをわたしの印章とする。わたしがあなたを選んだからだ」と/万軍の主は言われる。


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