黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳マラキ書第1章

1章1節 託宣。マラキによってイスラエルに臨んだ主の言葉。

◆イスラエルとエドム

1章2節 わたしはあなたたちを愛してきたと/主は言われる。しかし、あなたたちは言う/どのように愛を示してくださったのか、と。エサウはヤコブの兄ではないかと/主は言われる。しかし、わたしはヤコブを愛し

1章3節 エサウを憎んだ。わたしは彼の山を荒廃させ/彼の嗣業を荒れ野のジャッカルのものとした。

1章4節 たとえエドムが、我々は打ちのめされたが/廃虚を建て直す、と言っても/万軍の主はこう言われる/たとえ、彼らが建て直しても/わたしはそれを破壊する、と。人々はそれを悪の領域と呼び/とこしえに、主の怒りを受けた民と呼ぶ。

1章5節 あなたたちは、自分の目で見/はっきりと言うべきである/主はイスラエルの境を越えて/大いなる方である、と。

◆正しい礼拝

1章6節 子は父を、僕は主人を敬うものだ。しかし、わたしが父であるなら/わたしに対する尊敬はどこにあるのか。わたしが主人であるなら/わたしに対する畏れはどこにあるのかと/万軍の主はあなたたちに言われる。わたしの名を軽んずる祭司たちよ/あなたたちは言う/我々はどのようにして御名を軽んじましたか、と。

1章7節 あなたたちは、わたしの祭壇に/汚れたパンをささげておきながら/我々はどのようにして/あなたを汚しましたか、と言う。しかも、あなたたちは/主の食卓は軽んじられてもよい、と言う。

1章8節 あなたたちが目のつぶれた動物を/いけにえとしてささげても、悪ではないのか。足が傷ついたり、病気である動物をささげても/悪ではないのか。それを総督に献上してみよ。彼はあなたを喜び、受け入れるだろうかと/万軍の主は言われる。

1章9節 今、神が恵みを与えられるよう/ひたすら神に赦しを願うがよい。これは、あなたたちが自ら行ったことだ。神はあなたたちの誰かを/受け入れてくださるだろうかと/万軍の主は言われる。

1章10節 あなたたちのうち誰か、わが祭壇に/いたずらに火が点じられることがないよう/戸を閉じる者はいないのか。わたしはあなたたちを喜ぶことはできないと/万軍の主は言われる。わたしは献げ物をあなたたちの手から/受け入れはしない。

1章11節 日の出る所から日の入る所まで、諸国の間でわが名はあがめられ、至るところでわが名のために香がたかれ、清い献げ物がささげられている。わが名は諸国の間であがめられているからだ、と万軍の主は言われる。

1章12節 それなのに、あなたたちは主の食卓は汚されてもよい、その食卓の果実は食物として軽んじられてもよいと言って、御名を冒涜している。

1章13節 また、なんと煩わしいことかと言って、わたしをさげすんでいる、と万軍の主は言われる。あなたたちが盗んできた動物、足の傷ついた動物、病気の動物などを献げ物として携えてきているのに、わたしはあなたたちの手からそれを快く受け入れうるだろうか、と主は言われる。

1章14節 群れの中に傷のない雄の動物を持っており、それをささげると誓いながら、傷のあるものを主にささげる偽り者は呪われよ。わたしは大いなる王で、わたしの名は諸国の間で畏れられている、と万軍の主は言われる。


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