黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳申命記第34章

◆モーセの死

34章1節 モーセはモアブの平野からネボ山、すなわちエリコの向かいにあるピスガの山頂に登った。主はモーセに、すべての土地が見渡せるようにされた。ギレアドからダンまで、

34章2節 ナフタリの全土、エフライムとマナセの領土、西の海に至るユダの全土、

34章3節 ネゲブおよびなつめやしの茂る町エリコの谷からツォアルまでである。

34章4節 主はモーセに言われた。「これがあなたの子孫に与えるとわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓った土地である。わたしはあなたがそれを自分の目で見るようにした。あなたはしかし、そこに渡って行くことはできない。」

34章5節 主の僕モーセは、主の命令によってモアブの地で死んだ。

34章6節 主は、モーセをベト・ペオルの近くのモアブの地にある谷に葬られたが、今日に至るまで、だれも彼が葬られた場所を知らない。

34章7節 モーセは死んだとき百二十歳であったが、目はかすまず、活力もうせてはいなかった。

34章8節 イスラエルの人々はモアブの平野で三十日の間、モーセを悼んで泣き、モーセのために喪に服して、その期間は終わった。

34章9節 ヌンの子ヨシュアは知恵の霊に満ちていた。モーセが彼の上に手を置いたからである。イスラエルの人々は彼に聞き従い、主がモーセに命じられたとおり行った。

34章10節 イスラエルには、再びモーセのような預言者は現れなかった。主が顔と顔を合わせて彼を選び出されたのは、

34章11節 彼をエジプトの国に遣わして、ファラオとそのすべての家臣および全土に対してあらゆるしるしと奇跡を行わせるためであり、

34章12節 また、モーセが全イスラエルの目の前で、あらゆる力ある業とあらゆる大いなる恐るべき出来事を示すためであった。


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