黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳士師記第17章

◆ダン族の移動

17章1節 エフライムの山地に名をミカという男がいて、

17章2節 母に言った。「銀千百シェケルが奪われたとき、あなたは呪い、そのことをわたしにも話してくれました。その銀はわたしが持っています。実はわたしが奪ったのです。」母は言った。「わたしの息子に主の祝福がありますように。」

17章3節 彼が母に銀千百シェケルを返すと、母は言った。「息子のために彫像と鋳像を造っていただこうとして、この銀はこの手で聖別し、主におささげしたものです。今これをあなたに返します。」

17章4節 彼が銀を母に返すと、母は銀二百シェケルを取って銀細工師に渡し、彫像と鋳像を造らせた。ミカの家にあったのはそれである。

17章5節 このミカという男は神殿をもっており、エフォドとテラフィムを造って、息子の一人の手を満たして自分の祭司にしていた。

17章6節 そのころイスラエルには王がなく、それぞれが自分の目に正しいとすることを行っていた。

17章7節 ユダのベツレヘムに、ユダ族の一人の若者がいた。彼はレビ人でそこに寄留していた。

17章8節 適当な寄留地を求めて、その人はユダのベツレヘムの町を離れ、旅を続けてエフライムの山地にあるミカの家まで来た。

17章9節 ミカが、「どちらからおいでになりましたか」と声をかけると、彼は、「わたしはレビ人で、ユダのベツレヘムから来ました。適当な寄留地を求めて歩いているのです」と答えた。

17章10節 ミカが、「わたしの家に住んで、父となり、祭司となってください。あなたには年に銀十シェケル、衣服一そろい、および食糧を差し上げます」と言った。レビ人は進み出た。

17章11節 レビ人はその男と共に住むことに同意し、若者はその息子の一人のようになった。

17章12節 ミカがこのレビ人の手を満たしたので、若者は祭司となり、ミカの家にとどまった。

17章13節 ミカは、「レビ人がわたしの祭司になったのだから、今や主がわたしを幸せにしてくださることが分かった」と言った。


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