詩篇 第113篇
関根訳 | 高くして低き神 |
第113−118篇は所謂ハレル歌集であってユダヤの三大節(過越、五旬節、假蘆の祭)において歌われた処のものであった。殊に過越の祭においては、過越の食を食するに当りその食前即ち第二の杯を飲む前に第113−114篇を歌い、食後即ち第四の杯を飲み乾して後に第115−118篇を歌う例であった、主イエスが最後の晩餐において弟子たちと共に歌い給うたのはこれであったとされている(マタイ26:30。マルコ4:26)。1−3節においてエホバを讃美すべきことを教え、4-6節においてエホバの稜威をたゝえ、7-9節においてエホバが己を卑くして憐むべき人を助け給うことを示す。
〔1〕エホバをほめまつれ(1−3)
*113篇1節《ヤハ》【エホバ】をほめまつれ(ハレルヤ)、
文語訳 | 113篇1節 ヱホバをほめまつれ |
口語訳 | 113篇1節 主をほめたたえよ。主のしもべたちよ、ほめたたえよ。主のみ名をほめたたえよ。 |
関根訳 | 113篇1節 ハレルヤ!ほめ |
新共同 | 113篇1節 ハレルヤ。主の僕らよ、主を賛美せよ 主の御名を賛美せよ。 |
*113篇2節
文語訳 | 113篇2節 |
口語訳 | 113篇2節 今より、とこしえに至るまで主のみ名はほむべきかな。 |
関根訳 | 113篇2節 あがめられよ、ヤハヴェのみ名こそ、今よりとこしえにいたるまで。 |
新共同 | 113篇2節 今よりとこしえに 主の御名がたたえられるように。 |
*113篇3節
文語訳 | 113篇3節 |
口語訳 | 113篇3節 日のいずるところから日の入るところまで、主のみ名はほめたたえられる。 |
関根訳 | 113篇3節 日の出るところから没するところまでヤハヴェのみ名は讃えられる。 |
新共同 | 113篇3節 日の昇るところから日の沈むところまで 主の御名が賛美されるように。 |
〔2〕エホバの稜威(4−6)
113篇4節エホバはイスラエルのみならずもろもろの《
文語訳 | 113篇4節 ヱホバはもろもろの |
口語訳 | 113篇4節 主はもろもろの国民の上に高くいらせられ、その栄光は天よりも高い。 |
関根訳 | 113篇4節 ヤハヴェはすべての |
新共同 | 113篇4節 主はすべての国を超えて高くいまし 主の栄光は天を超えて輝く。 |
*113篇5節*113篇6節われらの
文語訳 | 113篇5節 -6 われらの |
口語訳 | 113篇5節 われらの神、主にくらぶべき者はだれか。主は高き所に座し、 113篇6節 遠く天と地とを見おろされる。 |
関根訳 | 113篇5節 誰かわれらの神ヤハヴェの如き者があろう。彼はいと高きところに座して 113篇6節 はるかに天と地を見おろされる。 |
新共同 | 113篇5節 わたしたちの神、主に並ぶものがあろうか。主は御座を高く置き 113篇6節 なお、低く下って天と地を御覧になる。 |
〔3〕エホバは自らを卑くし給う(7−9)
113篇7節かゝるエホバに在して彼は世の人のすてゝ顧みざる如きものを顧みたまいまづしき
文語訳 | 113篇7節 まづしきものを |
口語訳 | 113篇7節 主は貧しい者をちりからあげ、乏しい者をあくたからあげて、 |
関根訳 | 113篇7節 彼は低き者を |
新共同 | 113篇7節 弱い者を塵の中から起こし 乏しい者を芥の中から高く上げ |
113篇8節更に彼らに栄光を衣せて〔もろもろの〕
文語訳 | 113篇8節 もろもろの |
口語訳 | 113篇8節 もろもろの君たちと共にすわらせ、その民の君たちと共にすわらせられる。 |
関根訳 | 113篇8節 貴き者とともに坐らせ、民の貴き者とともに坐らせる。 |
新共同 | 113篇8節 自由な人々の列に 民の自由な人々の列に返してくださる。 |
113篇9節また、はらみなき
文語訳 | 113篇9節 |
口語訳 | 113篇9節 また子を産まぬ女に家庭を与え、多くの子供たちの喜ばしい母とされる。主をほめたたえよ。 |
関根訳 | 113篇9節 子を生まぬ女にも家に住むことをゆるし、多くの子の母として彼女を喜ばせる。ハレルヤ! |
新共同 | 113篇9節 子のない女を家に返し 子を持つ母の喜びを与えてくださる。ハレルヤ。 |