黒崎幸吉著 旧約聖書略註 Web版 詩篇





詩篇 第119篇

関根訳おきて
新共同(アルファベットによる詩)


本篇は全詩篇中の最長篇で176節より成りこれを各段八節より成る22段に分ち、而してこの22段はヘブル語のアルファベット順に排列せられ、而して各段の八節は一節毎にみな同一の文字を以て始まる如くに出来ている。即ち極めて技工的なる詩であって、一見技工に囚われ過ぎるかの如くに思わるゝことも当然である。さらに本篇をして一層技工的ならしむるものは、モーセの十誡(これを十語と称す)にならいて十の語を選び、その中の何れかを必ず各節の中に包含せしめし点である。その十語とは(1)トーラー(律法)、(2)ダーバール(聖言)、(3)イムラー(言、聖言 ─ これをダーバールと区別するために「語」と私訳す)、(4)ミツヴァー(誡命)、(5)フーキーム(律法 ─ これをトーラーと区別するために法規(のり)と私訳す)、(6)ミシパティーム(審判)、(7)ピクーディーム(訓諭)、(8)エダー(証詞)、(9)デレク(道)、(10)オーラハ(途)であって第122節を除き各節の中以上の十語の中の一または二を含まないものはない。かくも技工的なる詩であるにも関らず本節の根本精神は極めて敬虔なる心、エホバの律法を愛する心の声であって、申命6:1−9。エレミヤ31:33以下の精神が本篇を一貫している。それ故に律法を重んじているけれどもパリサイ的にあらず、従って儀式的の事にはふれず、各節ほとんど例外なしに神に向っての呼びかけであり(例外は1−3節の諸言と115、128節)、神との人格的霊的交りの深さにおいて味われし律法の醍醐味である。それ故に前記十語を基調とせる変奏曲であるにも関らず、内容的に重複せるもの無きことは驚くべきことと云わなければならない。本篇は技工の極致であって技工を超越せるものである。本篇の作者は不明なれどあらゆる人生の苦難を経験せる人であり、時代はイスラエルの帰還後であろう、なお本篇は思想の論理的連絡は不充分故一節毎にその味を求むべきである。


○アレフ(א‎)
119篇1節(א)《その(みち)(たゞ)しく》【おのが道を直くして】して曲れる事を行わずエホバの律法(おきて)《に》【を】あゆむ(もの)決して律法に反く事なき者はさいはひなり。

文語訳119篇1節 おのが(みち)をなほくして ヱホバの律法(おきて)をあゆむ(もの)はさいはひなり
口語訳119篇1節 おのが道を全くして、主のおきてに歩む者はさいわいです。
関根訳119篇1節 幸いなるかな、ヤヴェの律法に歩み、その道に欠けたることのなき者は。
新共同119篇1節 いかに幸いなことでしょう まったき道を踏み、主の律法に歩む人は。


119篇2節(א)エホバの〔もろもろの〕證詞(あかし)をまもり、エホバが語りたまえる証言を心にとどめ(こゝろ)をつくしてエホバの御旨如何(たづ)(もと)むる(もの)(さいはひ)なり。

文語訳119篇2節 ヱホバのもろもろの證詞(あかし)をまもり (こころ)をつくしてヱホバを尋求(たづねもと)むるものは(さいはひ)なり
口語訳119篇2節 主のもろもろのあかしを守り心をつくして主を尋ね求め、
関根訳119篇2節 幸いなるかな、彼のあかしを守り、全心をかけてそれを追い求める者は。
新共同119篇2節 いかに幸いなことでしょう 主の定めを守り 心を尽くしてそれを尋ね求める人は。


119篇3節(א)(げに)かゝる(ひと)不義(ふぎ)にくみ不義を(おこな)はずして唯ひたすらにエホバの(みち)をあゆみその正しき道をふむなり。

文語訳119篇3節 かゝる(ひと)不義(ふぎ)をおこなはずして ヱホバの(みち)をあゆむなり
口語訳119篇3節 また悪を行わず、主の道に歩む者はさいわいです。
関根訳119篇3節 その人はまた不法を行なわず、その道に歩む。
新共同119篇3節 彼らは決して不正を行わず 主の道を歩みます。


119篇4節(א)〔エホバよ〕なんぢ【訓諭をわれらに命じて】《われをして》ねんごろに(まも)らせ《んために訓諭(さとし)(めい)じ》(たま)ふ。もし之を守り得ずば汝の御旨は空しくせらるゝなり。

文語訳119篇4節 ヱホバよなんぢ訓諭(さとし)をわれらに(めい)じてねんごろに(まも)らせたまふ
口語訳119篇4節 あなたはさとしを命じて、ねんごろに守らせられます。
関根訳119篇4節 あなたがあなたの定めを命ぜられた、これをかたくまもるようにと。
新共同119篇4節 あなたは仰せになりました あなたの命令を固く守るように、と。


*119篇5節(א)《さればなんぢの*法規(のり)(まも)()んためにわが(みち)のかたく()てられん(こと)を。》【なんぢわが道をかたくたててその律法をまもらせたまはんことを】かたく立ちて動かさるゝ事なからん事を。

文語訳119篇5節 なんぢわが(みち)をかたくたててその律法(おきて)をまもらせたまはんことを
口語訳119篇5節 どうかわたしの道を堅くして、あなたの定めを守らせてください。
関根訳119篇5節 ああ、わが道がかたく立ちあなたの(のり)をまもりたし。
新共同119篇5節 わたしの道が確かになることを願います あなたの掟を守るために。


補註
5、8に「律法」を「法規」と改めしは緒言に云える如く原語の差別を示さんが為なり。


119篇6節(א)われ(なんぢ)のもろもろの誡命(いましめ)にこゝろをとむるときは注意深く之を行わんとするが故に罪に陥りて()づることあらじ。

文語訳119篇6節 われ(なんぢ)のもろもろの誡命(いましめ)にこゝろをとむるときは()づることあらじ
口語訳119篇6節 わたしは、あなたのもろもろの戒めに目をとめる時、恥じることはありません。
関根訳119篇6節 そうすればわたしは恥ずることなくあなたのすべての命令を直視するだろう。
新共同119篇6節 そうなれば、あなたのどの戒めに照らしても 恥じ入ることがないでしょう。


119篇7節(א)われ(なんぢ)のただしき審判(さばき)をまなばゞこの世に於て多くの不義がはびこる如くに見ゆる時もわれ(なほ)(こころ)をもてなんぢに感謝(かんしや)せん。

文語訳119篇7節 われ(なんぢ)のたゞしき審判(さばき)をまなばゞ(なほこ)(ころ)をもてなんぢに感謝(かんしや)せん
口語訳119篇7節 わたしは、あなたの正しいおきてを学ぶとき、正しい心をもってあなたに感謝します。
関根訳119篇7節 わたしは真直ぐな心であなたを()めあなたの義しい戒めを学ぶだろう。
新共同119篇7節 あなたの正しい裁きを学び まっすぐな心であなたに感謝します。


119篇8節(א)われは《なんぢの*法規(のり)》【律法(みおきて)】をまもらん、それゆえに我をあわれみわれを《(まつた)()て》【棄てはて】たまふなかれ。

文語訳119篇8節 われは律法(みおきて)をまもらん われを()てはてたまふなかれ
口語訳119篇8節 わたしはあなたの定めを守ります。わたしを全くお捨てにならないでください。
関根訳119篇8節 わたしはあなたの法を全くまもる、どうかわたしを()てないで下さい。
新共同119篇8節 あなたの掟を守ります。どうか、お見捨てにならないでください。


○ベテ(ב‎)
119篇9節(ב)罪を犯し易きわかき(ひと)はなにによりてかその《(みち)》【道】をきよめん、(なんぢの)聖言(みことば)にしたがひて(つつし)むのほかぞなき。聖言こそは青年を堕落より救う唯一の保護者なり。

文語訳119篇9節 わかき人はなにによりてかその道をきよめん 聖言(みことば)にしたがひて(つつし)むのほかぞなき
口語訳119篇9節 若い人はどうしておのが道を清く保つことができるでしょうか。み言葉にしたがって、それを守るよりほかにありません。
関根訳119篇9節 何によって若者はその(みち)を清く保てるか、それはあなたのみ言葉をまもることによって。
新共同119篇9節 どのようにして、若者は 歩む道を清めるべきでしょうか。あなたの御言葉どおりに道を保つことです。


119篇10節(ב)われ(こゝろ)をつくして一心不乱に(なんぢ)の御旨如何(たづ)(もと)めたり、 (ねが)はくは我の熱心をあわれみたまい我をしてなんぢの誡命(いましめ)より(まよ)ひいださしめ(たま)ふなかれ。

文語訳119篇10節 われ(こころ)をつくして(なんぢ)をたづねもとめたり (なが)はくはなんぢの誡命(いましめ)より(まよ)ひいださしめ(たま)ふなかれ
口語訳119篇10節 わたしは心をつくしてあなたを尋ね求めます。わたしをあなたの戒めから迷い出させないでください。
関根訳119篇10節 全心をかけてわたしはあなたを追い求める、あなたの御命令から迷い出ることがないように。
新共同119篇10節 心を尽くしてわたしはあなたを尋ね求めます。あなたの戒めから 迷い出ることのないようにしてください。


119篇11節(ב)われ(なんぢ)にむかひて(つみ)ををかすまじき(ため)になんぢの《御語(みことば)》【言(ことば)】をわが(こゝろ)のうちに(たくは)へたり。この御語の寶はサタンの襲撃を退くる武器となるなり。

文語訳119篇11節 われ(なんぢ)にむかひて(つみ)ををかすまじき(ため)になんぢの(ことば)をわが(こころ)のうちに(たくは)へたり
口語訳119篇11節 わたしはあなたにむかって罪を犯すことのないように、心のうちにみ言葉をたくわえました。
関根訳119篇11節 わたしは心にあなたのことばを(たくわ)える、あなたに向かって罪を犯さないために。
新共同119篇11節 わたしは仰せを心に納めています あなたに対して過ちを犯すことのないように。


*119篇12節(ב)()むべきかな(なんぢ)エホバよ、ねがはくは《(なんぢ)法規(のり)》【律法(みおきて)】をわれに(をし)我をして正道を踏む事を得しめたまへ。

文語訳119篇12節 ()むべきかなヱホバよねがはくは律法(みおきて)をわれに(をし)へたまへ
口語訳119篇12節 あなたはほむべきかな、主よ、あなたの定めをわたしに教えてください。
関根訳119篇12節 ヴェよ、あなたはほむべきかな、あなたの法をわたしに教えて下さい。
新共同119篇12節 主よ、あなたをたたえます。あなたの掟を教えてください。


補註
「エホバよ汝は讃むべきかな」と訳す。


119篇13節(ב)われわが口唇(くちびる)をもてなんぢの御口(みくち)よりいでし、もろもろの審判(さばき)多くの人々にむかいてのべつたへたり。これらは空しく我が心の中にのみ蔵し置くべきにあらざればなり。

文語訳119篇13節 われわが口唇(くちびる)をもてなんぢの(みくち)よりいでしもろもろの審判(さばき)をのべつたへたり
口語訳119篇13節 わたしはくちびるをもって、あなたの口から出るもろもろのおきてを言いあらわします。
関根訳119篇13節 わが唇をもってわたしは教える、あなたの口から出るすべての戒めを。
新共同119篇13節 あなたの口から与えられた裁きを わたしの唇がひとつひとつ物語りますように。


119篇14節(ב)(われ)もろもろの財産(たから)をよろこぶごとくに(なんぢ)のあかしの(みち)をよろこべり。汝の証したまえる道のたのしさたとうるにものなし。

文語訳119篇14節 (われ)もろもろの財貨(たから)をよろこぶごとくに(なんぢ)のあかしの(みち)をよろこべり
口語訳119篇14節 わたしは、もろもろのたからを喜ぶように、あなたのあかしの道を喜びます。
関根訳119篇14節 わたしはすべての宝にまさってあなたのあかしの道を喜ぶ。
新共同119篇14節 どのような財宝よりも あなたの定めに従う道を喜びとしますように。


119篇15節(ב)(われ)なんぢの訓諭(さとし)深く心の中におもひ、(なんぢ)(みち)注視して之に(こゝろ)をとめん。

文語訳119篇15節 (われ)なんぢの訓諭(さとし)をおもひ(なんぢ)のみちに(こころ)をとめん
口語訳119篇15節 わたしは、あなたのさとしを思い、あなたの道に目をとめます。
関根訳119篇15節 あなたの定めをわたしは思いめぐらしあなたのもろもろの途に眼をとめる。
新共同119篇15節 わたしはあなたの命令に心を砕き あなたの道に目を注ぎます。


119篇16節(ב)われは《なんぢの法規(のり)》【律法】をよろこびて之を心にとめ(なんぢ)の)聖言(みことば)をわするゝことなからん。如何なる場合にも之より心をはなす事なかるべし。

文語訳119篇16節 われは律法(みおきて)をよろこび聖言(みことば)をわするゝことなからん
口語訳119篇16節 わたしはあなたの定めを喜び、あなたのみ言葉を忘れません。
関根訳119篇16節 あなたの律法をわたしは楽しみあなたのみ言葉をわたしは忘れない。
新共同119篇16節 わたしはあなたの掟を楽しみとし 御言葉を決して忘れません。


○ギメル(ג‎)
119篇17節(ג)ねがはくは(なんぢ)のしもべを(ゆたか)にあしらひて之にめぐみを施しこの世に(ながら)へしめたまへ、さらばわれ((なんぢ)の)聖言(みことば)をまもらん。

文語訳119篇17節 ねがはくは(なんぢ)のしもべを(ゆた)かにあしらひて(ながら)へしめたまへ さらばわれ聖言(みことば)をまもらん
口語訳119篇17節 あなたのしもべを豊かにあしらって、生きながらえさせ、み言葉を守らせてください。
関根訳119篇17節 あなたの(しもべ)に恵みをほどこし、わたしを生かして、あなたのみ言葉を守らせて下さい。
新共同119篇17節 あなたの僕のためにお計らいください わたしは命を得て、御言葉を守ります。


119篇18節(ג)われは本来霊的の事柄に盲目なり、願わくはなんぢわが()をひらき(たまへ、さらば(われ))なんぢの(のり)のうちなる(くす)しきことおどろくべきことを《()ん。》【我に見せたまへ】

文語訳119篇18節 なんぢわが()をひらき なんぢの(のり)のうちなる(くす)しきことを(われ)にみせたまへ
口語訳119篇18節 わたしの目を開いて、あなたのおきてのうちのくすしき事を見させてください。
関根訳119篇18節 わが眼を開いて、よく見させて下さい、あなたの律法のうちの(たえ)なるものを。
新共同119篇18節 わたしの目の覆いを払ってください あなたの律法の驚くべき力に わたしは目を注ぎます。


119篇19節(ג)(われ)()にある旅客(たびびと)なり、この一生の旅路を義しく過さんが為に願わくは(われ)(なんぢ)誡命(いましめ)をかくしたまふなかれ。悉く之を我に教えたまえ。

文語訳119篇19節 われは()にある放客(たびびと)なり (われ)になんぢの誡命(いましめ)をかくしたまふなかれ
口語訳119篇19節 わたしはこの地にあっては寄留者です。あなたの戒めをわたしに隠さないでください。
関根訳119篇19節 わたしはこの地にある寄留者、御命令をわたしから隠さないで下さい。
新共同119篇19節 この地では宿り人にすぎないわたしに あなたの戒めを隠さないでください。


119篇20節(ג)たゆるときなく(なんぢ)正しき審判(さばき)をしたふが(ゆゑ)にわが靈魂(たましひ)之にあこがれてくだくるなり。

文語訳119篇20節 ()ゆるときなくなんぢの審判(さばき)をしたふが(ゆゑ)に わが靈魂(たましひ)はくだくるなり
口語訳119篇20節 わが魂はつねにあなたのおきてを慕って、絶えいるばかりです。
関根訳119篇20節 わが魂はあなたの戒めを慕いいつも絶え入るばかり。
新共同119篇20節 あなたの裁きを望み続け わたしの魂はやつれ果てました。


119篇21節(ג)(なんぢ)汝に対して謙る事をせずたかぶる(もの)をせめ《たまふ、》【たまへり】なんぢの誡命(いましめ)よりまよひいづる(もの)己の欲望に従って罪に陥る者はのろはる。

文語訳119篇21節 (なんぢ)はたかぶる(もの)をせめたまへり なんぢの誡命(いましめ)よりまよひいづる(もの)はのろはる
口語訳119篇21節 あなたは、あなたの戒めから迷い出る高ぶる者、のろわれた者を責められます。
関根訳119篇21節 あなたは不虔な者たちを(おど)し、御命令から迷い出る者は(のろ)われる。
新共同119篇21節 呪われるべき傲慢な者をとがめてください あなたの戒めから迷い出る者を。


119篇22節(ג)われ(なんぢ)證詞(あかし)をまもり《たれば》【たり】(われ)より世人の与うる不当なる(そしり)とあなどりとを(とり)()りたまへ。

文語訳119篇22節 (われ)なんぢの證司(あかし)をまもりたり (われ)より(そしり)とあなどりとを取去(とりさ)りたまへ
口語訳119篇22節 わたしはあなたのあかしを守りました。彼らのそしりと侮りとをわたしから取り去ってください。
関根訳119篇22節 恥と辱かしめをわたしから除いて下さい、あなたのあかしをわたしは守ったから。
新共同119篇22節 辱めと侮りをわたしの上から払ってください あなたの定めを守っているのですから。


119篇23節(ג)(また)(きみ)たち有力者たちは()して(われ)をそしるも》【もろもろの侯は坐して相語りわれをそこなはんとせり、然はあれど】(なんぢ)(しもべ)は《(なんぢ)法規(のり)》【律法】をふかく(おも)へり。彼らの迫害も何かあらん。

文語訳119篇23節 (また)もろもろの(きみ)()して相語(あひかた)りわれをそこなはんとせり (しか)はあれど(なんぢ)のしもべは律法(みおきて)をふかく(おも)へり
口語訳119篇23節 たといもろもろの君が座して、わたしをそこなおうと図っても、あなたのしもべは、あなたの定めを深く思います。
関根訳119篇23節 役人たちも座して、わが不利をはかっている、あなたの僕はあなたの法を喜ぶ。あなたのあかしこそわが楽しみ、わたしに策をさずけるもの。
新共同119篇23節 地位ある人々が座に就き わたしのことを謀っていても あなたの僕は あなたの掟にのみ心を砕いていますように。


119篇24節(ג)(なんぢ)の〔もろもろの〕證詞(あかし)は《またわがよろこびわが助言者(じよげんしや)なり。》【われをよろこばせわれをさとす者なり】我之に従いて行う事をよろこぶ。

文語訳119篇24節 (なんぢ)のもろもろの證詞(あかし)はわれをよろこばせわれをさとす(もの)なり
口語訳119篇24節 あなたのあかしは、わたしを喜ばせ、わたしを教えさとすものです。
関根訳119篇24節 あなたのあかしこそわが楽しみ、わたしに策をさずけるもの。
新共同119篇24節 あなたの定めはわたしの楽しみです。わたしに良い考えを与えてくれます。


○ダレテ(ד‎)
119篇25節(ד)われ耐え難き苦難にあい、わが靈魂(たましひ)(ちり)につきぬ、なんぢの(()(ことば)にしたがひて(われ)をいかし我をこの苦痛よりよみがえらせたまへ。

文語訳119篇25節 わが靈魂(たましひ)(ちり)につきぬなんぢの(ことば)にしたがひて(われ)をいかしたまヘ
口語訳119篇25節 わが魂はちりについています。み言葉に従って、わたしを生き返らせてください。
関根訳119篇25節 わが魂は(ちり)に伏している。み言葉に従ってわたしを生かして下さい。
新共同119篇25節 わたしの魂は塵に着いています。御言葉によって、命を得させてください。


119篇26節(ד)(われ)わが〔ふめる〕(みち)汝の前にことごとくあらはししかば、(なんぢ)これを嘉し(われ)にこたへたまへり、》【こたへを我になしたまへり】されば更に進んでなんぢの《法規(のり)》【律法】をわれに(をし)我をして之を守らしめたまへ。

文語訳119篇26節 (われ)わがふめる(みち)をあらはしゝかば(なんぢ)こたへを我になしたまへり なんぢの律法をわれに(をし)へたまへ
口語訳119篇26節 わたしが自分の歩んだ道を語ったとき、あなたはわたしに答えられました。あなたの定めをわたしに教えてください。
関根訳119篇26節 わたしがわが道を数える時、あなたは答え給う、わたしにあなたの法を教えて下さい。
新共同119篇26節 わたしの道を申し述べます。わたしに答え、あなたの掟を教えてください。


119篇27節(ד)なんぢの訓諭(さとし)(みち)(われ)にわきまへしめ我をしてこの道に歩むことを得しめたまへ、(さらば)われ(なんぢ)(くす)しき事跡(みわざ)をふかく(おも)はん。汝の訓諭の中に汝の奇しき御旨を見るを得ん。

文語訳119篇27節 なんぢの訓諭(さとし)のみちを(われ)にわきまへしめたまへ われ(なんぢ)のくすしき事跡(みわざ)をふかく(おも)はん
口語訳119篇27節 あなたのさとしの道をわたしにわきまえさせてください。わたしはあなたのくすしきみわざを深く思います。
関根訳119篇27節 あなたの定めに従う道を悟らせて下さい、わたしはあなたの妙なるみ業を深く想う。
新共同119篇27節 あなたの命令に従う道を見分けさせてください。わたしは驚くべき御業を歌います。


119篇28節(ד)わがたましひ(いた)めるによりて滴るばかりに*とけゆく、全く力なきものとなれり、ねがはくは((なんぢ)の)聖言(みことば)にしたがひて(われ)《を(ちから)づけたまへ。》【にちからを予へたまへ】

文語訳119篇28節 わがたましひ(いた)めるによりてとけゆく ねがはくは聖言(みことば)にしたがひて(われ)にちからを(あた)へたまヘ
口語訳119篇28節 わが魂は悲しみによって溶け去ります。み言葉に従って、わたしを強くしてください。
関根訳119篇28節 わが魂は悲しみのためにくずおれる、み言葉に従ってわたしを立たせて下さい。
新共同119篇28節 わたしの魂は悲しんで涙を流しています。御言葉のとおり、わたしを立ち直らせてください。


補註
「とけゆく」は涙を流し涙が滴るが如き場合にも用う。


119篇29節(ד)(ねが)はくは(いつはり)(みち)(われ)より(とほ)ざけ我をして偽の道に歩ましめず、なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をもて(われ)をめぐみたまへ。我唯汝の律法をまもらん。

文語訳119篇29節 (ねが)はくはいつはりの(みち)をわれより(とほ)ざけなんぢの(のり)をもて(われ)をめぐみたまへ
口語訳119篇29節 偽りの道をわたしから遠ざけ、あなたのおきてをねんごろに教えてください。
関根訳119篇29節 偽りの道をわたしから遠ざけ、あなたの律法によってわたしを恵んで下さい。
新共同119篇29節 偽りの道をわたしから遠ざけ 憐れんで、あなたの律法をお与えください。


119篇30節(ד)われは偽の道を遠ざけ眞實(まこと)(みち)をえらび、〔(つね)に〕なんぢの〔もろもろの〕審判(さばき)をわが(まへ)におけり。汝の審判を忘るゝ事無からんが為なり。

文語訳119篇30節 われは眞實(まこと)のみちをえらび (つね)になんぢのもろもろの審判(さばき)をわが(まへ)におけり
口語訳119篇30節 わたしは真実の道を選び、あなたのおきてをわたしの前に置きました。
関根訳119篇30節 わたしは真実(まこと)の道を選んだ、あなたの戒めを渇望して。
新共同119篇30節 信仰の道をわたしは選び取りました あなたの裁きにかなうものとなりますように。


*119篇31節(ד)*(われ)なんぢの證詞(あかし)をしたひて(はな)れず、エホバよ、(ねが)はくは(われ)をはづかしめ(たま)ふなかれ。我をして罪に陥らしめたまうなかれ。

文語訳119篇31節 (われ)なんぢの證詞(あかし)をしたひて(はな)れず ヱホバよねがはくは(われ)をはづかしめ(たま)ふなかれ
口語訳119篇31節 主よ、わたしはあなたのあかしに堅く従っています。願わくは、わたしをはずかしめないでください。
関根訳119篇31節 あなたのあかしにわたしは固着する、ヤヴェよ、わたしを辱かしめないで下さい。
新共同119篇31節 主よ、あなたの定めにすがりつきます。わたしを恥に落とさないでください。


補註
「我なんぢの證詞に固着せり」とも訳す。


*119篇32節(ד)われ(なんぢ)のいましめの(みち)(はし)らん、決して他の道にそるゝ事なからん。その(とき)、なんぢわが(こころ)をひろく()よろこびを以て充したまふべし。汝のいましめに背きたる場合我が心は常に苦痛の為に挟めらるゝなり。

文語訳119篇32節 われ(なんぢ)のいましめの(みち)をはしらん その(とき)なんぢわが(こころ)をひろく()たまふべし
口語訳119篇32節 あなたがわたしの心を広くされるとき、わたしはあなたの戒めの道を走ります。
関根訳119篇32節 御命令に従ってわたしは走る、わが心を広くし給うのはあなたです。
新共同119篇32節 あなたによって心は広くされ わたしは戒めに従う道を走ります。


補註
後半は又「そは汝わが心を廣くしたまふべければなり」ともよむ。


○へ(ה‎)
119篇33節(ה)エホバよ、(ねが)はくはなんぢの《法規(のり)》【律法】の(みち)(われ)(をし)へたまへ、《(これ)(まも)るこそ()*(むくい)なれ。》【われ終にいたるまで之を守らん】我れ他に報を求めて汝の法規を守るにあらず。

文語訳119篇33節 ヱホバよ (ねが)はくはなんぢの律法(おきて)のみちを(われ)にをしへたまへ われ(をはり)にいたるまで(これ)をまもらん
口語訳119篇33節 主よ、あなたの定めの道をわたしに教えてください。わたしは終りまでこれを守ります。
関根訳119篇33節 ヴェよ、あなたの法の道を教えて下さい、わたしは終わりまでこれを守る。
新共同119篇33節 主よ、あなたの掟に従う道を示してください。最後までそれを守らせてください。


補註
「終にいたるまで」と訳されし原語は、この意味なく「報」の意味なり、現行訳は七十人訳による。


119篇34節(ה)われに《聡明(さとり)》【智慧】を(あた)へたまへ、之によりて汝の律法の重要なる事を知らしめたまえ、さらば(われ)なんぢの律法(おきて)【法(のり)】をまもり、(こゝろ)をつくして(これ)にしたがはん。さとりなく理解なくして真に汝の律法を守ること能わず。

文語訳119篇34節 われに智慧(ちゑ)をあたへ(たま)へ さらば(われ)なんぢの(のり)をまもり(こころ)をつくして(これ)にしたがはん
口語訳119篇34節 わたしに知恵を与えてください。わたしはあなたのおきてを守り、心をつくしてこれに従います。
関根訳119篇34節 わたしに悟りを与えてあなたの律法を守らせ、全心をかけてそれに従わせて下さい。
新共同119篇34節 あなたの律法を理解させ、保たせてください。わたしは心を尽くしてそれを守ります。


119篇35節(ה)(われ)(なんぢ)誡命(いましめ)(みち)をふましめたまへ、われその(みち)をたのしめばなり。世の人の楽しむ道は我が道にあらざればなり。

文語訳119篇35節 われに(なんぢ)のいましめの(みち)をふましめたまへ われその(みち)をたのしめばなり
口語訳119篇35節 わたしをあなたの戒めの道に導いてください。わたしはそれを喜ぶからです。
関根訳119篇35節 あなたの御命令に従う道を歩ませて下さい、わたしはそれを喜んでいるのです。
新共同119篇35節 あなたの戒めに従う道にお導きください。わたしはその道を愛しています。


119篇36節(ה)わが(こゝろ)をなんぢの證詞(あかし)にかたぶかしめて、之に従う事に専らならしめ、世の人の如くに貪利(むさぼり)にかたぶかしめ(たま)ふなかれ。貪りは凡ての罪の源なり。

文語訳119篇36節 わが(こころ)をなんぢの證詞(あかし)にかたぶかしめて 貪利(むさぼり)にかたぶかしめ(たま)ふなかれ
口語訳119篇36節 わたしの心をあなたのあかしに傾けさせ、不正な利得に傾けさせないでください。
関根訳119篇36節 あなたのあかしにわが心を傾けさせて下さい、不当な利得にではなくて。
新共同119篇36節 不当な利益にではなく あなたの定めに心を傾けるようにしてください。


119篇37節(ה)()()むなしき事を見んと欲する時、なんぢ之をほかにむけて我をして(むな)しきことこの世の虚栄と虚偽と()ざらしめ、(われ)(なんぢ)(みち)に〔て〕()かしたまへ。

文語訳119篇37節 わが()をほかにむけて(むな)しきことを()ざらしめ (われ)をなんぢの(みち)にて()かし(たま)
口語訳119篇37節 わたしの目をほかにむけて、むなしいものを見させず、あなたの道をもって、わたしを生かしてください。
関根訳119篇37節 わたしの眼が(むな)しいものを見ることなく、あなたの道によってわたしを生かして下さい。
新共同119篇37節 むなしいものを見ようとすることから わたしのまなざしを移してください。あなたの道に従って 命を得ることができますように。


119篇38節(ה)〔ひたすらに〕(なんぢ)をおそるゝ《(もの)(ぞく)する(なんぢ)聖言(みことば)(なんぢ)のしもべに》【汝のしもべに 聖言を】かたくしたまへ。われは汝の僕、汝をおそれ汝の聖語をよろこぶものなり。

文語訳119篇38節 ひたすらに(なんぢ)をおそるゝ(なんぢ)のしもべに 聖言(みことば)をかたくしたまへ
口語訳119篇38節 あなたを恐れる者にかかわる約束をあなたのしもべに堅くしてください。
関根訳119篇38節 あなたの僕にみことばをかたくし、あなたを(おそ)れさせて下さい。
新共同119篇38節 あなたの僕に対して、仰せを成就してください。わたしはあなたを畏れ敬います。


119篇39節(ה)わがおそるゝ(そしり)をのぞきたまへ、そはなんぢの審判(さばき)は《(ただ)しければなり。》【きはめて善し】汝義しき審判を以て我をそしるものの謗を打砕きたまえ。

文語訳119篇39節 わがおそるゝ(そしり)をのぞきたまへ そはなんぢの審到(さばき)はきはめて()
口語訳119篇39節 わたしの恐れるそしりを除いてください。あなたのおきては正しいからです。
関根訳119篇39節 わたしの恐れる恥を除いて下さい、あなたの戒めは良きものだから。
新共同119篇39節 わたしの恐れる辱めが わたしを避けて行くようにしてください。あなたは良い裁きをなさいます。


119篇40節(ה)(()よ)われ(なんぢ)訓諭(さとし)をしたへり、(ねが)はくはなんぢの()をもて(われ)をいかしたまへ。汝の訓諭を守る義しき生命より外に真の生命はなし。

文語訳119篇40節 (われ)なんぢの訓諭(さとし)をしたへり (ねが)はくはなんぢの()をもて(われ)をいかしたまへ
口語訳119篇40節 見よ、わたしはあなたのさとしを慕います。あなたの義をもって、わたしを生かしてください。
関根訳119篇40節 みよ、わたしはあなたの定めを欲する、あなたの義によってわたしを生かして下さい。
新共同119篇40節 御覧ください わたしはあなたの命令を望み続けています。恵みの御業によって 命を得させてください。


○ワウ(ו‎)
119篇41節(ו)エホバよ、((なんぢ)の)聖言(みことば)にしたがひて汝の約束し給える如くになんぢの憐憫(あはれみ)なんぢの拯救(すくひ)(われ)にのぞませたまへ。汝は憐憫の神、救の神に在したまう。

文語訳119篇41節 ヱホバよ聖言(みことば)にしたがひてなんぢの憐憫(あはれみ)なんぢの拯救(すくひ)(われ)にのぞませたまへ
口語訳119篇41節 主よ、あなたの約束にしたがって、あなたのいつくしみと、あなたの救をわたしに臨ませてください。
関根訳119篇41節 ヴェよ、あなたの恵みをわたしに来らせ、あなたの救いをみことばに従って来らせて下さい。
新共同119篇41節 主よ、あなたの慈しみと救いが 仰せのとおり、わたしを訪れますように。


119篇42節(ו)さらば(われ)われを(そし)るものに汝の救を示す事により之に(こた)ふることを()ん、(そは) われ(なんぢの)聖言(みことば)によりたのめばなり。

文語訳119篇42節 さらば(われ)われを(そし)るものに(こた)ふることをえん われ聖言(みことば)によりたのめばなり
口語訳119篇42節 そうすれば、わたしをそしる者に、答えることができます。わたしはあなたのみ言葉に信頼するからです。
関根訳119篇42節 わたしをそしる者に答えることが出来るように、わたしはあなたのみ言葉に依り頼む故。
新共同119篇42節 わたしを辱めた者に答えさせてください。わたしは御言葉に依り頼んでいます。


119篇43節(ו)またわが(くち)より我が語る眞理(まこと)(ことば)をことごとく(のぞ)きたまふなかれ、(そは)われなんぢの義しき審判(さばき)をのぞみわが敵に対してその悪事を非難したればなり。

文語訳119篇43節 (また)わが(くち)より眞理(まこと)のことばをことごとく(のぞ)(たま)ふなかれ われなんぢの審判(さばき)をのぞみたればなり
口語訳119篇43節 またわたしの口から真理の言葉をことごとく除かないでください。わたしの望みはあなたのおきてにあるからです。
関根訳119篇43節 わが口から真理の言葉を取り去らないで下さい、あなたの戒めをわたしは待ち望む故
新共同119篇43節 真実をわたしの口から奪わないでください。あなたの裁きを待ち望んでいます。


119篇44節(ו)われたえずいや永久(とほなが)になんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をまもらん。汝の律法こそ永遠にわがまもるべきものなればなり。

文語訳119篇44節 われたえずいや永久(とほなが)になんぢの(のり)をまもらん
口語訳119篇44節 わたしは絶えず、とこしえに、あなたのおきてを守ります。
関根訳119篇44節 あなたの律法をわたしに守らせて下さい、いつも、いつも永遠(とこしえ)まで。
新共同119篇44節 わたしがあなたの律法を守る者でありますように 常に、そしてとこしえに。


119篇45節(ו)われなんぢの訓諭(さとし)を《(たづ)ね》(もと)熱心にこれを学びたるにより、罪の暗黒の中に囚われず(ひろ)らかなる(ところ)に》【障なくして】自由に(あゆ)《むことを()ん。》【まん】

文語訳119篇45節 われなんぢの訓諭(さとし)をもとめたるにより(さはり)なくしてあゆまん
口語訳119篇45節 わたしはあなたのさとしを求めたので、自由に歩むことができます。
関根訳119篇45節 広き所を歩ませて下さい、あなたの定めをわたしは探し求めているのだから。
新共同119篇45節 広々としたところを行き来させてください。あなたの命令を尋ね求めています。


119篇46節(ו)われは啻に汝の証詞を自ら保つのみにあらず、また(わう)たち世の在上者たち(まへ)になんぢの證詞(あかし)をかたりて()づることあらじ。汝の証詞を信ずること大なればなり。

文語訳119篇46節 われまた(わう)たちの(まへ)になんぢの證詞(あかし)をかたりて()づることあらじ
口語訳119篇46節 わたしはまた王たちの前にあなたのあかしを語って恥じることはありません。
関根訳119篇46節 わたしはあなたのあかしを王たちの前で語って、恥じることがない。
新共同119篇46節 わたしは王たちの前であなたの定めを告げ 決して恥とすることはないでしょう。


119篇47節(ו)(われ)わが心より切に(あい)するなんぢの誡命(いましめ)をもて(おのれ)をたのしましめん。汝の誡命を思うにまさる喜悦は又とはあらじ。

文語訳119篇47節 (われ)わが(あい)するなんぢの誡命(いましめ)をもて(おのれ)をたのしましめん
口語訳119篇47節 わたしは、わたしの愛するあなたの戒めに自分の喜びを見いだすからです。
関根訳119篇47節 あなたの命令をわたしは喜びとし、それを愛する。
新共同119篇47節 わたしはあなたの戒めを愛し それを楽しみとします。


補註
「わが愛する」は後にも屡々用いらる(97、113、119、127、140、159、163節)。


119篇48節(ו)われ祈の心を以て()*わが(あい)する(なんぢ)誡命(いましめ)にあげて之をうやまい之に帰依し、なんぢの《法規(のり)》【律法】をふかく(おも)はん。かくして我が全心をもて汝の誡命と法規とを守らん。

文語訳119篇48節 われ()をわがあいする汝のいましめに()げ なんぢの律法(おきて)をふかく(おも)はん
口語訳119篇48節 わたしは、わたしの愛するあなたの戒めを尊び、あなたの定めを深く思います。
関根訳119篇48節 あなたに向かってわが()をあげ、あなたの法を深く想う。
新共同119篇48節 わたしはあなたの戒めを愛し それに向かって手を高く上げます。わたしはあなたの掟を歌います。


○ザイン(ז‎)
119篇49節(ז)ねがはくは(なんぢ)のしもべに(のたま)ひたる汝の約束の聖言(みことば)をおもひいだして僕をその苦難より救い出したまへ、(なんぢ)われに(これ)をのぞましめ(たま)へり。我この聖言に我が凡ての望をかけしなり。

文語訳119篇49節 ねがはくは(なんぢ)のしもべに(のたま)ひたる聖言(みことば)をおもひいだしたまへ (なんぢ)われに(これ)をのぞましめ(たま)へり
口語訳119篇49節 どうか、あなたのしもべに言われたみ言葉を思い出してください。あなたはわたしにそれを望ませられました。
関根訳119篇49節 あなたの僕へのみ言葉を思い起こして下さい、わたしにそれを待ち望ませ給うのはあなたです。
新共同119篇49節 あなたの僕への御言葉を思い起こしてください。あなたはそれを待ち望ませておられます。


119篇50節(ז)なんぢの聖言(みことば)〔は〕はわれを(いか)しし《(こと)()れ》【がゆゑに今もなほ】わが艱難(なやみ)のときの慰藉(なぐさめ)なり。もしこの事なかりしならば我はこの艱難にたえ得ざりしならん。

文語訳119篇50節 なんぢの聖言(みことば)はわれを()かしゝがゆゑに (いま)もなほわが艱難(なやみ)のときの安慰(なぐさめ)なり
口語訳119篇50節 あなたの約束はわたしを生かすので、わが悩みの時の慰めです。
関根訳119篇50節 これこそ苦しみの時のわが慰め、あなたのみことばはわたしを生かす故。
新共同119篇50節 あなたの仰せはわたしに命を得させるでしょう。苦しみの中でもそれに力づけられます。


119篇51節(ז)(たか)ぶるもの汝を無視し、我が汝に依り頼む事につきておほいに(われ)をあざわらへり、されど(われ)毫も之を意に介する事なくひたすらになんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をはなれざりき。

文語訳119篇51節 (たか)ぶる(もの)おほいに(われ)をあざわらへり されど(われ)なんぢの(のり)をはなれざりき
口語訳119篇51節 高ぶる者は大いにわたしをあざ笑います。しかしわたしはあなたのおきてを離れません。
関根訳119篇51節 不虔(ふけん)な者たちはいたくわたしをあざける、わたしはあなたの律法から(はず)れない。
新共同119篇51節 傲慢な者はわたしを甚だしく見下しますが わたしはあなたの律法から離れません。


119篇52節(ז)エホバよ、われかゝる際には(なんぢ)(ふる)(むかし)よりイスラエルの上に行い給える処審判(さばき)をおもひいだして敵の嘲笑の中にも(みづ)から(なぐさ)めたり。

文語訳119篇52節 ヱホバよわれ(なんぢ)がふるき往昔(むかし)よりの審判(さばき)をおもひいだして(みづか)(なぐさ)めたり
口語訳119篇52節 主よ、わたしはあなたの昔からのおきてを思い出して、みずから慰めます。
関根訳119篇52節 わたしは永久からあなたの戒めを想い起こす、ヤヴェよ、わたしはそれによって慰められる。
新共同119篇52節 あなたの裁きはとこしえに堪えることを思い 主よ、わたしは力づけられます。


119篇53節(ז)而して他方なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をすつる()しき(もの)のゆゑによりて、(われ)はげしき(いかり)をおこしたり。我彼らの不信にたうること能わず。

文語訳119篇53節 なんぢの(のり)をすつる惡者(あしきもの)のゆゑによりて (われ)はげしき(いかり)をおこしたり
口語訳119篇53節 あなたのおきてを捨てる悪しき者のゆえに、わたしは激しい憤りを起します。
関根訳119篇53節 悪しき者の故に怒りはわたしを(とら)えた、彼らはあなたの律法を()てる者たちです。
新共同119篇53節 神に逆らう者に対する燃える怒りが わたしを捕えています。彼らはあなたの律法を捨て去る者です。


119篇54節(ז)なんぢの《法規(のり)》【律法】はわがこの世の旅路に於ける(たび)(いへ)にて非常に楽しきものとなり、わが(うた)となれり。

文語訳119篇54節 なんぢの律法(おきて)はわが(たび)(いへ)にてわが(うた)となれり
口語訳119篇54節 あなたの定めはわが旅の家で、わたしの歌となりました。
関根訳119篇54節 あなたの法はわが寄寓(やどり)の家でわがために歌となった。
新共同119篇54節 この仮の宿にあって あなたの掟をわたしの歌とします。


119篇55節(ז)エホバよ、われたえて汝を忘るゝ事なく()()さえもなんぢの御名(みな)をおもひいだして、なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をまもれり。

文語訳119篇55節 ヱホバよわれ夜間(よのま)になんぢの(みな)をおもひいだして なんぢの(のり)をまもれり
口語訳119篇55節 主よ、わたしは夜の間にあなたのみ名を思い出して、あなたのおきてを守ります。
関根訳119篇55節 ヴェよ、夜わたしはあなたのみ名を想い、あなたの律法に従う。
新共同119篇55節 主よ、夜ともなれば御名を唱え あなたの律法を守ります。


119篇56節(ז)われ(なんぢ)訓諭(さとし)(まも)りしによりてこの(こと)をえたるなり。汝の訓諭を守ることより外に我をなやみの中より救い得るものなく、我を超えざる歓喜の中に置き得るものなし。

文語訳119篇56節 われ(なんぢ)のさとしを(まも)りしによりてこの(こと)をえたるなり
口語訳119篇56節 わたしはあなたのさとしを守ったことによって、この祝福がわたしに臨みました。
関根訳119篇56節 わたしがこう出来るのはあなたの定めを守ったからです。
新共同119篇56節 あなたの命令に従うこと それだけが、わたしのものです。


○ヘテ(ח‎)
119篇57節(ח)エホバはわがうくべき《(ぶん)》【有(もの)】なり、エホバの外に我がうくべきものなし、それ故にわれ(なんぢ)の〔もろもろの〕(()(ことば)をまもらんといへり。

文語訳119篇57節 ヱホバはわがうくべき(もの)なり われ(なんぢ)のもろもろの(ことば)をまもらんといへり
口語訳119篇57節 主はわたしの受くべき分です。わたしはあなたのみ言葉を守ることを約束します。
関根訳119篇57節 ヴェはわが受くべき分、み言葉を守ることをわたしは誓った。
新共同119篇57節 主はわたしに与えられた分です。御言葉を守ることを約束します。


119篇58節(ח)われ(こゝろ)をつくして(なんぢ)の《恩顧(おんこ)》【めぐみ】を(こひ)(もと)めたり。ねがはくは《(なんぢ)聖言(みことば)》【聖言】にしたがひて(われ)をあはれみたまへ。かくして我が祈に応えたまえ。

文語訳119篇58節 われ(こころ)をつくして(なんぢ)のめぐみを請求(こひもと)めたり ねがはくは聖言(みことば)にしたがひて(われ)をあはれみたまへ
口語訳119篇58節 わたしは心をつくして、あなたの恵みを請い求めます。あなたの約束にしたがって、わたしをお恵みください。
関根訳119篇58節 心をつくしてわたしはあなたの(ゆる)しを求める、みことばに従ってわたしに恵みを与えて下さい。
新共同119篇58節 御顔が和らぐのを心を尽くして願い求めます。仰せのとおり、わたしを憐れんでください。


119篇59節(ח)(われ)わがふむべき真の〔すべての〕《(みち)》【途】をおもひ、(あし)を〔かへして〕なんぢの證詞(あかし)にむけ常にこれに従いたり。

文語訳119篇59節 (われ)わがすべての(みち)をおもひ (あし)をかへしてなんぢの證詞(あかし)にむけたり
口語訳119篇59節 わたしは、あなたの道を思うとき、足をかえして、あなたのあかしに向かいます。
関根訳119篇59節 わが道にわたしは思いをめぐらしわが歩みをあなたのあかしに向ける。
新共同119篇59節 わたしは自分の道を思い返し 立ち帰ってあなたの定めに足を向けます。


119篇60節(ח)(われ)なんぢの諭命(いましめ)をまもることに専念したるにより、之を行う(すみや)けくしてたゆたはざりき。躊躇はサタンの陥穽の存する処なり。

文語訳119篇60節 (われ)なんぢの誡命(いましめ)をまもるに(すみや)けくしてたゆたはざりき
口語訳119篇60節 わたしはあなたの戒めを守るのに、すみやかで、ためらいません。
関根訳119篇60節 あなたの御命令を守るのにわたしは急ぎ、ためらうことはない。
新共同119篇60節 わたしはためらうことなく 速やかにあなたの戒めを守ります。


119篇61節(ח)(あし)きものの(なは)われに(まと)て我を悪に引きよせんとしたれども、(われ)なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をわすれざりき。

文語訳119篇61節 ()しきものの(なは)われに(まと)ひたれども (われ)なんぢの(のり)をわすれざりき
口語訳119篇61節 たとい、悪しき者のなわがわたしを捕えても、わたしはあなたのおきてを忘れません。
関根訳119篇61節 悪しき者のなわがわたしを囲んでもあなたの律法をわたしは忘れない。
新共同119篇61節 神に逆らう者の縄が わたしをからめとろうとしますが わたしはあなたの律法を決して忘れません。


119篇62節(ח)われ(なんぢ)(ただ)しき審判(さばき)のゆゑに終日感謝をさゝげるも尚足らず夜半(よは)も亦おきてなんぢに感謝(かんしや)せん。

文語訳119篇62節 (われ)なんぢのたゞしき審判(さばき)のゆゑに 夜半(よは)におきてなんぢに感謝(かんしゃ)せん
口語訳119篇62節 わたしはあなたの正しいおきてのゆえに夜半に起きて、あなたに感謝します。
関根訳119篇62節 あなたの義しき戒めの故に夜半に起きてあなたに感謝する。
新共同119篇62節 夜半に起きて あなたの正しい裁きに感謝をささげます。


119篇63節(ח)われは((すべ)て)(なんぢ)をおそるゝ(もの)、またなんぢの訓諭(さとし)をまもるものの(とも)なり。かれらにまさりて我に親しみ得るものなし。

文語訳119篇63節 われは(なんぢ)をおそるゝ(もの) またなんぢの訓諭(さとし)をまもるものの(とも)なり
口語訳119篇63節 わたしは、すべてあなたを恐れる者、またあなたのさとしを守る者の仲間です。
関根訳119篇63節 わたしはすべてあなたを(おそ)れる者、あなたの定めを守る者の友。
新共同119篇63節 あなたを畏れる人、あなたの命令を守る人 わたしはこのような人の友となります。


119篇64節(ח)エホバよ、(なんぢ)のあはれみは()にみちたり。汝のあわれみの及ばざる処は有らず(ねが)はくはなんぢの法規(のり)【律法】をわれにをしへたまへ。

文語訳119篇64節 ヱホバよ(なんぢ)のあはれみは()にみちたり(ねが)はくはなんぢの律法(おきて)をわれにをしへたまへ
口語訳119篇64節 主よ、地はあなたのいつくしみで満ちています。あなたの定めをわたしに教えてください。
関根訳119篇64節 ヴェよ、あなたの恵みは地に満つる、あなたの法をわたしに教えて下さい。
新共同119篇64節 主よ、この地はあなたの慈しみに満ちています。あなたの掟をわたしに教えてください。


○テテ(ט‎)
119篇65節(ט)エホバよ、なんぢ聖言(みことば)にしたがひ、汝の約束に従いて(めぐみ)をもてその(しもべ)をあしらひたまへり。かくしてその僕に善き事を為したまえり。

文語訳119篇65節 ヱホバよなんぢ聖言(みことば)にしたがひ (めぐみ)をもてその(しもべ)をあしらひたまへり
口語訳119篇65節 主よ、あなたはみ言葉にしたがってしもべをよくあしらわれました。
関根訳119篇65節 ヴェよ、あなたはみ言葉に従ってあなたの僕に恵みを施された。
新共同119篇65節 主よ、あなたの御言葉のとおり あなたの僕に恵み深くお計らいください。


119篇66節(ט)われ(なんぢ)誡命(いまし)めを(しん)ず(るが(ゆゑ)に)、ねがはくはわれに《()判断(はんだん)》【聰明】と知識(ちしき)とををしへたまへ。汝のいましめを信ずる者こそ之を教えらるゝに相応しきものなれ。

文語訳119篇66節 われ(なんぢ)のいましめを(しん)ず ねがはくはわれに聰明(そうめい)智識(ちしき)とををしへたまへ
口語訳119篇66節 わたしに良い判断と知識とを教えてください。わたしはあなたの戒めを信じるからです。
関根訳119篇66節 悟りと知識をわたしに教えて下さい、御命令にわたしは依り頼むから。
新共同119篇66節 確かな判断力と知識をもつように わたしを教えてください。わたしはあなたの戒めを信じています。


119篇67節(ט)われ(くる)しまざる(さき)には汝に依り頼む心うすきが故に反ってまよひ《たり、》【いでぬ】されど(いま)多くの苦難を経てわれ《(なんぢ)聖語(みことば)》【聖言】をまもる。

文語訳119篇67節 われ(くる)しまざる(さき)にはまよひいでぬ されど(いま)はわれ聖言(みことば)をまもる
口語訳119篇67節 わたしは苦しまない前には迷いました。しかし今はみ言葉を守ります。
関根訳119篇67節 苦しみにあう前にはわたしは迷った、今はあなたのみことばを守る。
新共同119篇67節 わたしは迷い出て、ついに卑しめられました。今からは、あなたの仰せを守らせてください。


119篇68節(ט)なんぢは(ぜん)にして(ぜん)をおこなひたまふ、かゝる汝に在すが故にねがはくは(なんぢ)の《法規(のり)》【おきて】をわれにをしへたまへ。

文語訳119篇68節 なんぢは(ぜん)にして(ぜん)をおこなひたまふ ねがはくは(なんぢ)のおきてを(われ)にをしへたまへ
口語訳119篇68節 あなたは善にして善を行われます。あなたの定めをわたしに教えてください。
関根訳119篇68節 あなたは恵み深く、恵みを施される、あなたの法をわたしに教えて下さい。
新共同119篇68節 あなたは善なる方、すべてを善とする方。あなたの掟を教えてください。


119篇69節(ט)(たか)ぶるもの虚偽(いつはり)を《捏造(ねつざう)して》【くはだてて】(われ)にさからへり、かれらは神を信ぜず我を陥れんとて虚偽を造り出す、されど我はこれを意に介せず、かれらが我にさからう程益々われ(こゝろ)をつくしてなんぢの訓諭(さとし)をまもらん。最後の勝利は汝の訓諭をまもるものにあり。

文語訳119篇69節 (たか)ぶるもの虚僞(いつはり)をくはだてゝ(われ)にさからへり われ(こころ)をつくしてなんぢの訓諭(さとし)をまもらん
口語訳119篇69節 高ぶる者は偽りをもってわたしをことごとくおおいます。しかしわたしは心をつくしてあなたのさとしを守ります。
関根訳119篇69節 不虔な者たちはわたしに向かって偽りを虚構する、しかしわたしは心をつくしてあなたの定めを守る。
新共同119篇69節 傲慢な者は偽りの薬を塗ろうとしますが わたしは心を尽くしてあなたの命令を守ります。


119篇70節(ט)かれらの(こゝろ)はこえふとりて(あぶら)のごとし、最早神の律法を理解すること能わず、されどわれはなんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をたのしむ。

文語訳119篇70節 かれらの(こころ)はこえふとりて(あぶら)のごとし されど(われ)はなんぢの(のり)をたのしむ
口語訳119篇70節 彼らの心は肥え太って脂肪のようです。しかしわたしはあなたのおきてを喜びます。
関根訳119篇70節 彼らの心は脂肪のように閉ざされている、しかしわたしはあなたの律法を喜ぶ。
新共同119篇70節 彼らの心は脂肪に閉ざされています。わたしはあなたの律法を楽しみとします。


119篇71節(ט)困苦(くるしみ)にあひたりしは(われ)によきことなり、(これ)によりて(われ)なんぢの《法規(のり)》【律法】をまなび()たり。もし我困難にあわざりしならば、我は何時までも汝の法規を求めざりしならん。

文語訳119篇71節 困苦(くるしみ)にあひたりしは(われ)によきことなり (これ)によりて(われ)なんぢの律法(おきて)をまなびえたり
口語訳119篇71節 苦しみにあったことは、わたしに良い事です。これによってわたしはあなたのおきてを学ぶことができました。
関根訳119篇71節 わたしがあなたの法を学ぶために苦しみにあったのはよかったのだ。
新共同119篇71節 卑しめられたのはわたしのために良いことでした。わたしはあなたの掟を学ぶようになりました。


119篇72節(ט)なんぢの(くち)の《律法(おきて)》【法(のり)】はわがためには千々(ちゞ)のこがね白銀(しろかね)にもまされり。まことにこの上もなく貴きは汝の律法なり。

文語訳119篇72節 なんぢの(くち)(のり)はわがためには(ちぢ)々のこがね白銀(しろかね)にもまされり
口語訳119篇72節 あなたの口のおきては、わたしのためには幾千の金銀貨幣にもまさるのです。
関根訳119篇72節 あなたの口の律法はわたしに幾千(いくせん)の金銀にもまさるのです。
新共同119篇72節 あなたの口から出る律法はわたしにとって 幾千の金銀にまさる恵みです。


○ヨーデ(י‎)
119篇73節(י)なんぢの御手(みて)はわれを(つく)り、われを(かたち)づくれり、ねがはくは肉体のみならず心の聰明(さとり)》【智慧】をあたへ《たまへ、さらば(われ)》【て我に】なんぢの誡命(いましめ)をまなば《ん。》【しめたまへ】我が心も体も皆なんぢの誡命を学ばんが為に造られしなり。

文語訳119篇73節 なんぢの(みて)はわれを(つく)りわれを(かたち)づくれり ねがはくは智慧(ちゑ)をあたへて(われ)になんぢの誡命(いましめ)をまなばしめたまへ
口語訳119篇73節 あなたのみ手はわたしを造り、わたしを形造りました。わたしに知恵を与えて、あなたの戒めを学ばせてください。
関根訳119篇73節 あなたのみ手がわたしを作り、わたしを固くした、わたしに悟りを与え、御命令を学ばせて下さい。
新共同119篇73節 御手がわたしを造り、固く立ててくださいました。あなたの戒めを理解させ、学ばせてください。


119篇74節(י)なんぢを(おそ)るゝもの汝に依り頼むもの(われ)()(よろこ)ばん、われ聖語(みことば)に《(のぞみ)()き》【よりて望をいだき】たればなり。聖言を信じ之に望を置きて動かざるものは聖徒たちのよろこびなり。

文語訳119篇74節 なんぢを(おそ)るゝものは(われ)をみて(よろこ)ばん われ聖言(みことば)によりて(のぞみ)をいだきたればなり
口語訳119篇74節 あなたを恐れる者はわたしを見て喜ぶでしょう。わたしはみ言葉によって望みをいだいたからです。
関根訳119篇74節 あなたを畏れる者はわたしを見て喜ぶ、わたしがみ言葉を待ち望んでいるから。
新共同119篇74節 あなたを畏れる人はわたしを見て喜びます。わたしが御言葉を待ち望んでいるからです。


119篇75節(י)エホバよ、(われ)はなんぢの審判(さばき)のたゞしく、また(なんぢ)眞實(まこと)をもて(われ)をくるしめ我を卑くしたまひしを()る。それ故にたとい我れ苦しむことありともこれ汝の審判にして真実を以て為し給い我を教育せんが為になしたまいしなり。

文語訳119篇75節 ヱホバよ(われ)はなんぢの審到(さばき)のたゞしく (また)なんぢが眞實(まこと)をもて(われ)をくるしめたまひしを()
口語訳119篇75節 主よ、わたしはあなたのさばきの正しく、また、あなたが真実をもってわたしを苦しめられたことを知っています。
関根訳119篇75節 ヴェよ、わたしは知る、み(さば)きは正しく、あなたは真実(まこと)をもってわたしを低くされたことを。
新共同119篇75節 主よ、あなたの裁きが正しいことを わたしは知っています。わたしを苦しめられたのは あなたのまことのゆえです。


119篇76節(י)ねがはくは(なんぢ)のしもべに(のたま)ひたる汝の約束の()(ことば)》【言】にしたがひて、(なんぢ)仁慈(いつくしみ)をわが苦難の中に於ける安慰(なぐさめ)となしたまへ。

文語訳119篇76節 ねがはくは(なんぢ)のしもべに(のたま)ひたる聖言(みことば)にしたがひて (なんぢ)仁慈(いつくしみ)をわが安慰(なぐさめ)となしたまへ
口語訳119篇76節 あなたがしもべに告げられた約束にしたがって、あなたのいつくしみをわが慰めとしてください。
関根訳119篇76節 あなたのみことばに従い、僕にとってあなたのいつくしみこそ慰めとなるように。
新共同119篇76節 あなたの慈しみをもって わたしを力づけてください あなたの僕への仰せのとおりに。


119篇77節(י)なんぢの憐憫(あはれみ)をわれに(のぞ)ませたまへ、さらばわれ如何なる苦難にあう事ありとも之にたえて()きん、(そは)なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】はわが《(よろこ)びなればなり。》【樂しめるところなり】律法をよろこびつゝ神の憐憫によりて生くる事こそ信仰生活の要締なれ。

文語訳119篇77節 なんぢの憐憫(あはれみ)をわれに(のぞ)ませたまへさらばわれ()きん なんぢの(のり)はわが(たの)しめるところなり
口語訳119篇77節 あなたのあわれみをわたしに臨ませ、わたしを生かしてください。あなたのおきてはわが喜びだからです。
関根訳119篇77節 あなたの(あわ)れみが臨んでわたしを生かして下さい、あなたの律法はわが喜びなのです。
新共同119篇77節 御憐れみがわたしに届き 命を得させてくださいますように。あなたの律法はわたしの楽しみです。


119篇78節(י)(たか)ぶる(もの)(はぢ)をかうぶらせかれらを打砕きたまへ、かれらは虚偽(いつはり)をもて(われ)を《壓迫(あつぱく)し》【くつがへし】たればなり、高ぶる者は常に虚偽をもて弱きものを圧制す。されど(われ)なんぢの訓諭(さとし)をふかくおもはん。之によりて高ぶるものゝ圧制に打勝つことを得ん。

文語訳119篇78節 (たか)ぶるものに(はち)をかうぶらせたまへ かれらは虚僞(いつはり)をもて(われ)をくつがへしたればなり されど(われ)なんぢの訓諭(さとし)をふかくおもはん
口語訳119篇78節 高ぶる者に恥をこうむらせてください。彼らは偽りをもって、わたしをくつがえしたからです。しかしわたしはあなたのさとしを深く思います。
関根訳119篇78節 偽りをもってわたしを圧迫する不虔(ふけん)な者が恥を負うように。わたしはあなたの定めを深く想う。
新共同119篇78節 わたしを偽りによって迷わせた傲慢な者が 恥に落とされますように。わたしはあなたの命令に心を砕きます。


*119篇79節(י)(なんぢ)をおそるゝ(もの)〔と〕すなわちなんぢの證詞(あかし)をしるもの〔と〕を(われ)にかへらしめたまへ。われかれらと共に汝の御旨を学ばん。

文語訳119篇79節 (なんぢ)をおそるゝ(もの)となんぢの證詞(あかし)をしるものとを(われ)にかへらしめたまへ
口語訳119篇79節 あなたをおそれる者と、あなたのあかしを知る者とをわたしに帰らせてください。
関根訳119篇79節 あなたを畏れる者がわたしの側につくように、彼らがあなたのあかしを知るために。
新共同119篇79節 あなたを畏れる人、あなたの定めを知る人が わたしのもとに立ち帰りますように。


補註
「なんぢの證詞を知らしめんとて汝をおそるゝ者を我にかへらしめたまへ」と読むべきものとせられている。


119篇80節(י)わが(こゝろ)を《(なんぢ)法規(のり)によりて(まつた)からしめたまへ、》【全くして汝のおきてを守らしめたまへ】〔さらば〕われ(はぢ)をかうぶ《ることなからん(ため)なり。》【らじ】

文語訳119篇80節 わがこゝろを(また)くして(なんぢ)のおきてを(まも)らしめたまへ さらばわれ(はぢ)をかうぶらじ
口語訳119篇80節 わたしの心を全くして、あなたの定めを守らせてください。そうすればわたしは恥をこうむることがありません。
関根訳119篇80節 わが心があなたの法に対し全くあるように、わたしが恥ずることのないためです。
新共同119篇80節 わたしの心があなたの掟に照らして 無垢でありますように。そうすればわたしは恥じることがないでしょう。


○カフ(כ‎)
119篇81節(כ)わが靈魂(たましひ)この苦難の中に在りてなんぢの(すくひ)をしたひてたえいるばかりなり、〔()れど〕われ〔なほ〕聖言(みことば)に《(のぞみ)()く。》【よりて望をいだく】汝必ず我を救い給う事を信じて望を失わず。

文語訳119篇81節 わが靈魂(たましひ)はなんぢの(すくひ)をしたひてたえいるばかりなり (され)どわれなほ聖言(みことば)によりて(のぞみ)をいだく
口語訳119篇81節 わが魂はあなたの救を慕って絶えいるばかりです。わたしはみ言葉によって望みをいだきます。
関根訳119篇81節 わが魂はあなたの救いをしたい、絶え入るばかり、あなたのみ言葉をわたしは待ち望む。
新共同119篇81節 わたしの魂は あなたの救いを求めて絶え入りそうです。あなたの御言葉を待ち望みます。


119篇82節(כ)なんぢ(いづれ)(とき)(われ)をなぐさむるやといひつゝ、〔我〕《(なんぢ)聖語(みことば)(した)ひて》【みことばを慕ふによりて】(わが)()おとろふ。信仰によりて苦難に耐うる事の苦痛は大なり。

文語訳119篇82節 なんぢ(いつ)れのとき(われ)をなぐさむるやといひつゝ (われ)みことばを(した)ふによりて()おとろふ
口語訳119篇82節 わたしの目はあなたの約束を待つによって衰え、「いつ、あなたはわたしを慰められるのですか」と尋ねます。
関根訳119篇82節 わが眼はあなたのみことばを待ちわびて衰え、いつあなたはわたしを慰めて下さるか、と言う。
新共同119篇82節 わたしの目はあなたの仰せを待って衰えました。力づけてくださるのはいつか、と申します。


119篇83節(כ)(われ)(けぶり)のなかに吊されて燻ぶれる使い古し革嚢(かはぶくろ)のごとく苦難のために見る影もなくなりぬれども、(なほ)なんぢの《法規(のり)》【律法】を(わす)れず。

文語訳119篇83節 (われけ)(けぶり)のなかの革嚢(かはぶくろ)のごとくなりぬれども (なほ)なんぢの律法(おきて)をわすれず
口語訳119篇83節 わたしは煙の中の皮袋のようになりましたが、なお、あなたの定めを忘れませんでした。
関根訳119篇83節 まことにわたしは煙の中の皮袋のようになった、しかしあなたの法をわたしは忘れない。
新共同119篇83節 わたしは煙にすすけた革袋のようになっても あなたの掟を決して忘れません。


119篇84節(כ)(なんぢ)のしもべの生きながらうる()幾何(いくばく)ありや、まことに幾何もなき余命にあらずや、然るに(なんぢ)いづれのとき(われ)をせむるものに審判(さばき)をおこなひたまふや。ねがわくは速にかれらを審きたまえ。

文語訳119篇84節 (なんぢ)のしもべの()幾何(いくばく)ありや (なんぢ)いづれのとき(われ)をせむるものに審判(さばき)をおこなひたまふや
口語訳119篇84節 あなたのしもべの日はどれほど続くでしょうか。いつあなたは、わたしを迫害する者をさばかれるでしょうか。
関根訳119篇84節 あなたの僕の日々はいくばくなのか、いつあなたはわたしを迫害する者に審きを行ない給うのか。
新共同119篇84節 あなたの僕が長らえる日々はどれほどでしょう。わたしを迫害するものに対して いつあなたは裁きをしてくださるのでしょう。


119篇85節(כ)たかぶる(もの)われを(そこな)はんとて(あな)をほれり。 かれらはなんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】にしたがはず。それ故に反って汝の律法を守る我を悪む。

文語訳119篇85節 たかぶる(もの)われを(そこな)はんとて(あな)をほれり かれらはなんぢの(のり)にしたがはず
口語訳119篇85節 高ぶる者はわたしをおとしいれようと穴を掘りました。彼らはあなたのおきてに従わない人々です。
関根訳119篇85節 不虔なる者はわたしのために穴を掘った、彼らはあなたの律法に応じない者たちです。
新共同119篇85節 傲慢な者はわたしに対して落とし穴を掘りました。彼らはあなたの律法に従わない者です。


119篇86節(כ)なんぢの誡命(いましめ)はみな眞實(まこと)なり、我はこの真実に従いて歩む、然るに(かれ)らは虚偽(いつはり)をもて種々の非難を我に向けて(われ)を《迫害(はくがい)す、》【せむ】ねがはくは(われ)をたすけたまへ。

文語訳119篇86節 なんぢの誡命(いましめ)はみな眞實(まこと)なり かれらは虚僞(いつはり)をもて(われ)をせむ ねがはくは(われ)をたすけたまへ
口語訳119篇86節 あなたの戒めはみな真実です。彼らは偽りをもってわたしを迫害します。わたしをお助けください。
関根訳119篇86節 あなたのすべての御命令は真実(まこと)です。彼らは偽ってわたしを迫害する。わたしを助けて下さい。
新共同119篇86節 あなたの戒めはすべて確かです。人々は偽りをもってわたしを迫害します。わたしをお助けください。


119篇87節(כ)かれらは()にてほとんど(われ)をほろぼせり、されど(われ)かれらの迫害の中にありてもなおなんぢの訓諭(さとし)をすてざりき。

文語訳119篇87節 かれらは()にてほとんど(われ)をほろぼせり されど(われ)はなんぢの訓諭(さとし)をすてざりき
口語訳119篇87節 彼らはこの地において、ほとんどわたしを滅ぼしました。しかし、わたしはあなたのさとしを捨てませんでした。
関根訳119篇87節 彼らはこの地からわたしたちを(ほろ)ぼそうとした。しかしわたしはあなたの定めを棄てない。
新共同119篇87節 この地で人々はわたしを 絶え果てさせようとしています。どうかわたしがあなたの命令を 捨て去ることがありませんように。


119篇88節(כ)(ねが)はくはなんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひて(われ)この苦難の中より救い出し我をいかしたまへ、()らばわれ感謝にみたされつゝ御口(みくち)よりいづる證詞(あかし)をまもらん。

文語訳119篇88節 (ねが)はくはなんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひて(われ)をいかしたまへ (さら)ばわれ御口(みくち)よりいづる證詞(あかし)をまもらん
口語訳119篇88節 あなたのいつくしみにしたがってわたしを生かしてください。そうすればわたしはあなたの口から出るあかしを守ります。
関根訳119篇88節 みいつくしみによってわたしを生かし、あなたの口のあかしをわたしに守らせて下さい。
新共同119篇88節 慈しみ深く、わたしに命を得させてください。わたしはあなたの口から出た定めを守ります。


○ラメテ(ל‎)
119篇89節(ל)エホバよ、((なんぢ)の)聖言(みことば)(てん)にてとこしえに(さだ)まり、地上の変り易きものゝ如くに変転することなし。

文語訳119篇89節 ヱホバよみことばは(てん)にてとこしへに(さだ)まり
口語訳119篇89節 主よ、あなたのみ言葉は天においてとこしえに堅く定まり、
関根訳119篇89節 あなたのみ言葉は、ヤヴェよ、永遠で、天にかたく立っている。
新共同119篇89節 主よ、とこしえに 御言葉は天に確立しています。


119篇90節(ל)なんぢの眞實(まこと)はよろづ()におよぶ、如何なる時にも汝の真実に動揺ある事なし、なんぢ()をかたく()てたまへば()はつねにあり。之と同様に汝の真実も常に変る事なし。

文語訳119篇90節 なんぢの眞實(まこと)はよろづ()におよぶ なんぢ()をかたく()てたまへば()はつねにあり
口語訳119篇90節 あなたのまことはよろずよに及びます。あなたが地を定められたので、地は堅く立っています。
関根訳119篇90節 あなたのみことばは代々に続きあなたは地を固く立てられた。
新共同119篇90節 あなたへの信仰は代々に続き あなたが固く立てられた地は堪えます。


119篇91節(ל)これらのものはなんぢの《審判(さばき)》【命令(おほせごと)】即ち経綸にしたがひ《て今日(こんにち)(なほ)(いま)す、》【恒にありて今日にいたる】(そは)(よろづ)のものは(みな)なんぢの(しもべ)にして汝の御旨のまゝに存するものなればなり。

文語訳119篇91節 これらのものはなんぢの命令(おほせごと)にしたがひ(つね)にありて今日(けふ)にいたる (よろづ)のものは(みな)なんぢの(しもべ)なればなり
口語訳119篇91節 これらのものはあなたの仰せにより、堅く立って今日に至っています。よろずのものは皆あなたのしもべだからです。
関根訳119篇91節 あなたの戒めは今日までかたく立ち、すべてのものがあなたに従う。
新共同119篇91節 この日に至るまで あなたの裁きにつき従って来た人々は すべてあなたの僕です。


119篇92節(ל)なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】わが《よろこび》【たのしみ】とならざりしならば、(われ)到底なやみに耐うる事能わずしてつひに患難(なやみ)のうちに(ほろ)びたるならん。

文語訳119篇92節 なんぢの(のり)わがたのしみとならざりしならば(われ)はつひに患難(なやみ)のうちに(ほろ)びたるならん
口語訳119篇92節 あなたのおきてがわが喜びとならなかったならば、わたしはついに悩みのうちに滅びたでしょう。
関根訳119篇92節 あなたの律法がわが喜びでなかったらわたしは悩みのうちに亡びたでしょう。
新共同119篇92節 あなたの律法を楽しみとしていなければ この苦しみにわたしは滅びていたことでしょう。


119篇93節(ל)われ(つね)になんぢの訓諭(さとし)をわすれじ、(なんぢ)これをもて(われ)をいかし《たまひたればなり。》【たまへばなり】なんぢの訓諭はまことに我が生命なりしなり。

文語訳119篇93節 われ(つね)になんぢの訓諭(さとし)をわすれじ (なんぢ)これをもて(われ)をいかしたまへばなり
口語訳119篇93節 わたしは常にあなたのさとしを忘れません。あなたはこれをもって、わたしを生かされたからです。
関根訳119篇93節 わたしは永遠にあなたの定めを忘れない、あなたはそれによってわたしを生かされたから。
新共同119篇93節 わたしはあなたの命令をとこしえに忘れません それによって命を得させてくださったのですから。


119篇94節(ל)(われ)はなんぢの(もの)なり、それ故に我をかろしめずしてねがはくは(われ)このなやみより(すく)ひたまへ、(そは)われ(なんぢ)訓諭(さとし)(もと)め《たればなり。》【たり】

文語訳119篇94節 (われ)はなんぢの(もの)なり ねがはくは(われ)をすくひたまへ われ(なんぢ)のさとしを(もと)めたり
口語訳119篇94節 わたしはあなたのものです。わたしをお救いください。わたしはあなたのさとしを求めました。
関根訳119篇94節 わたしはあなたのもの、わたしを救って下さい、あなたの定めをわたしは追い求めるからです。
新共同119篇94節 わたしはあなたのもの。どうかお救いください。あなたの命令をわたしは尋ね求めます。


119篇95節(ל)()しき(もの)(われ)をほろぼさんとして(うかが)ひぬ、されどわれは彼らに心を奪わるゝことなく(ただ)なんぢの〔もろもろの〕證詞(あかし)をおもい之を信じて戦はん。

文語訳119篇95節 ()しきものは(われ)をほろぼさんとして(うかが)ひぬ われは(ただ)なんぢのもろもろの證詞(あかし)をおもはん
口語訳119篇95節 悪しき者はわたしを滅ぼそうと待ち伏せています。しかし、わたしはあなたのあかしを思います。
関根訳119篇95節 悪しき者はわたしを亡ぼそうとわたしをうかがっている、だがわたしはあなたのあかしに心をとめる。
新共同119篇95節 神に逆らう者はわたしを滅ぼそうと望んでいます。わたしはあなたの定めに英知を得ます。


*119篇96節(ל)(われ)もろもろの完全(またき)(はて)りて無限に完全なるものの有らざるを()たり、されど(なんぢ)誡命(いましめ)はいと(ひろ)くして限なし。

文語訳119篇96節 (われ)もろもろの純全(またき)(はて)あるをみたり されど(なんぢ)のいましめはいと(ひろ)
口語訳119篇96節 わたしはすべての全きことに限りあることを見ました。しかしあなたの戒めは限りなく広いのです。
関根訳119篇96節 すべての全きものにわたしは終わりを見る、しかしあなたの御命令には限りがない。
新共同119篇96節 何事にも終りと果てがあるのをわたしは見ます。広大なのはあなたの戒めです。


補註
96は又「我萬物に限あるを見たり」と訳すべしとの説あり


○メム(מ‎)
119篇97節(מ)われ(なんぢ)の《律法(おきて)》【法(のり)】を《(あい)する》【いつくしむ】こといかばかりぞや、われ終日(ひねもす)これを(ふか)(おも)ふ、わが心は汝の律法を寸陰も忘るゝ事能わざるなり。

文語訳119篇97節 われなんぢの(のり)をいつくしむこといかばかりそやわれ終日(ひねもす)これを(ふか)くおもふ
口語訳119篇97節 いかにわたしはあなたのおきてを愛することでしょう。わたしはひねもすこれを深く思います。
関根訳119篇97節 いかにわたしがあなたの律法を愛することか、終日それについてわたしは思いめぐらす。
新共同119篇97節 わたしはあなたの律法を どれほど愛していることでしょう。わたしは絶え間なくそれに心を砕いています。


119篇98節(מ)なんぢの誡命(いましめ)はつねに(われ)とともに《あるが(ゆゑ)に》【ありて】われをわが(あた)《よりも》【にまさりて】(さと)からしむ。仇は汝の誡命を無視し之を蹂躙す。

文語訳119篇98節 なんぢの誡命(いましめ)はつねに(われ)とともにありて(われ)をわが(あた)にまさりて(さと)からしむ
口語訳119篇98節 あなたの戒めは常にわたしと共にあるので、わたしをわが敵にまさって賢くします。
関根訳119篇98節 御命令は敵よりもわたしを賢くする、それが永遠にわがものだから。
新共同119篇98節 あなたの戒めは わたしを敵よりも知恵ある者とします。それはとこしえにわたしのものです。


119篇99節(מ)(われ)はなんぢの證詞(あかし)をふかくおもふが(ゆゑ)に わがすべての()《よりも聰明(さとり)あり。》【にまさりて智慧多し】この世の知識如何に多くとも神の証詞を思わざるものは真のさとりを得る事なし。

文語訳119篇99節 (われ)はなんぢの證詞(あかし)をふかくおもふが(ゆゑ)に わがすべての()にまさりて智慧(ちゑ)おほし
口語訳119篇99節 わたしはあなたのあかしを深く思うので、わがすべての師にまさって知恵があります。
関根訳119篇99節 わがすべての師よりもわたしは(さと)くなった、あなたのあかしをわたしは思いめぐらすから。
新共同119篇99節 わたしはあらゆる師にまさって目覚めた者です。あなたの定めに心を砕いているからです。


119篇100節(מ)(われ)未だ年若けれどもなんぢの訓諭(さとし)尊みて之をまもるがゆゑに、之を無視する()いたる(もの)《よりも》【にまさりて】(こと)をわきまふるなり。

文語訳119篇100節 (われ)はなんぢの訓諭(さとし)をまもるがゆゑに ()いたる(もの)にまさりて(こと)をわきまふるなり
口語訳119篇100節 わたしはあなたのさとしを守るので、老いた者にまさって事をわきまえます。
関根訳119篇100節 年よりたちよりもわたしは悟りを持つ、あなたの定めをわたしは守るから。
新共同119篇100節 長老たちにまさる英知を得させてください。わたしはあなたの命令を守ります。


119篇101節(מ)われ(なんぢの)聖言(みことば)をまもらんために自らの慾を制しわが(あし)をとどめてもろもろのあしき(みち)にゆかしめず。義しき途をのみ歩む事をつとめ。

文語訳119篇101節 われ聖言(みことば)をまもらんために わが(あし)をとゞめてもろもろのあしき(みち)にゆかしめず
口語訳119篇101節 わたしはみ言葉を守るために、わが足をとどめて、すべての悪い道に行かせません。
関根訳119篇101節 すべての悪しき道からわが足を遠ざける、あなたのみ言葉を守るために。
新共同119篇101節 どのような悪の道にも足を踏み入れません。御言葉を守らせてください。


119篇102節(מ)(なんぢ)(われ)(をし)へたまひし《が(ゆゑ)に》【によりて】(われ)なんぢの教をまもりなんぢの義しき審判(さばき)をはなれざりき。

文語訳119篇102節 なんぢ(われ)ををしへたまひしによりて (われ)なんぢの審到(さばき)をはなれざりき
口語訳119篇102節 あなたがわたしを教えられたので、わたしはあなたのおきてを離れません。
関根訳119篇102節 あなたの戒めからわたしははずれない、あなたがわたしにそれを教えられたのだから。
新共同119篇102節 あなたの裁きから離れません。あなたがわたしを教えてくださるからです。


119篇103節(מ)(なんぢの)聖語(みことば)滋味(あじはひ)はわが(あぎ)にあまきこといかばかりぞや、(みつ)のわが(くち)(あま)きにまされり。聖語を日々に味う事により我が口は飽き足る事を得るなり。

文語訳119篇103節 みことばの滋味(あぢはひ)はわが(あぎ)にあまきこといかばかりそや (みつ)のわが(くち)(あま)きにまされり
口語訳119篇103節 あなたのみ言葉はいかにわがあごに甘いことでしょう。蜜にまさってわが口に甘いのです。
関根訳119篇103節 あなたのみことばはわがあごに何と甘いことか、わが口に蜜よりも甘い。
新共同119篇103節 あなたの仰せを味わえば わたしの口に蜜よりも甘いことでしょう。


119篇104節(מ)われなんぢの訓諭(さとし)によりて《(こと)をわきまふ、》【智慧を得たり】このゆゑに虚偽(いつはり)のすべての(みち)をにくむ。

文語訳119篇104節 (われ)なんぢの訓諭(さとし)によりて智慧(ちゑ)をえたり このゆゑに虚僞(いつはり)のすべての(みち)をにくむ
口語訳119篇104節 わたしはあなたのさとしによって知恵を得ました。それゆえ、わたしは偽りのすべての道を憎みます。
関根訳119篇104節 あなたの定めによってわたしは悟りを得る、それ故わたしはすべての偽りの道を憎む。
新共同119篇104節 あなたの命令から英知を得たわたしは どのような偽りの道をも憎みます。


○ヌン(נ‎)
119篇105節(נ)なんぢの聖言(みことば)光として輝くが故にわがあしの燈火(ともしび)わが(みち)のひかりなり。我之によりて躓かず迷わずに進む事を得。

文語訳119篇105節 なんぢの聖言(みことば)はわがあしの燈火(ともしび)わが(みち)のひかりなり
口語訳119篇105節 あなたのみ言葉はわが足のともしび、わが道の光です。
関根訳119篇105節 あなたのみ言葉はわが足の光、わが歩む道の燈火(ともしび)です。
新共同119篇105節 あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを照らす灯。


119篇106節(נ)われなんぢのたゞしき審判(さばき)をまもらんことをちかひ、(かつ)かたくせり。堅き決心を以てなんぢの判断に従わんとせり。

文語訳119篇106節 われなんぢのたゞしき審判(さばき)をまもらんことをちかひ(かつ)かたくせり
口語訳119篇106節 わたしはあなたの正しいおきてを守ることを誓い、かつこれを実行しました。
関根訳119篇106節 わたしは誓って、必ずあなたの正しい戒めを守る。
新共同119篇106節 わたしは誓ったことを果たします。あなたの正しい裁きを守ります。


119篇107節(נ)之に対して我が敵は我を迫め、われ(いと)いたく(くる)しめり、エホバよ、ねがはくは汝の約束したまえる聖言(みことば)にしたがひて(われ)をいかしこの死の苦しみより救い出したまヘ。

文語訳119篇107節 われ(いと)いたく(くる)しめり ヱホバよねがはくは聖言(みことば)にしたがひて(われ)をいかしたまへ
口語訳119篇107節 わたしはいたく苦しみました。主よ、み言葉に従って、わたしを生かしてください。
関根訳119篇107節 わたしはいたく低くされている、ヤヴェよ、み言葉に従ってわたしを生かして下さい。
新共同119篇107節 わたしは甚だしく卑しめられています。主よ、御言葉のとおり 命を得させてください。


119篇108節(נ)エホバよ、ねがはくは《わが(くち)*(こゝろ)よりの獻物(さゝげもの)なるわが心の祈と讃美と嘉納(かのう)したまへ、》【誠意よりするわが口の獻物(たまもの)をうけて】((しか)して)なんぢの審判(さばき)を((われ)に)をしへたまへ。

文語訳119篇108節 ヱホバよねがはくは誠意(まごころ)よりするわが(くち)獻物(ささげもの)をうけて なんぢの審判(さばき)ををしへたまへ
口語訳119篇108節 主よ、わがさんびの供え物をうけて、あなたのおきてを教えてください。
関根訳119篇108節 わが口の捧げ物がお気に召すように、ヤヴェよ、あなたの戒めをわたしに教えて下さい。
新共同119篇108節 わたしの口が進んでささげる祈りを 主よ、どうか受け入れ あなたの裁きを教えてください。


補註
「こゝろよりの獻物」は原語一字、自由意志よりするさゝげものを意味す(110:3参照)。


119篇109節(נ)わが靈魂(たましひ)はつねに《わが()にあり、》【危険ををかす】何時でも之を投出し得る立場にあり、されど(われ)その中にありてなんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をわすれず、

文語訳119篇109節 わが靈魂(たましひ)はつねに危險(あやふき)ををかすされど(われ)なんぢの(のり)をわすれず
口語訳119篇109節 わたしのいのちは常に危険にさらされています。しかし、わたしはあなたのおきてを忘れません。
関根訳119篇109節 わが生命はいつも脅かされている、しかしあなたの律法をわたしは忘れない。
新共同119篇109節 わたしの魂は常にわたしの手に置かれています。それでも、あなたの律法を決して忘れません。


119篇110節(נ)あしき(もの)わがために(わな)をまうけたり、されどわれかゝる危険の中にありても(なんぢ)訓諭(さとし)より(まよ)ひいでざりき。

文語訳119篇110節 あしき者わがために羂をまうけたり されどわれ(なんぢ)のさとしより(まよ)ひいでざりき
口語訳119篇110節 悪しき者はわたしのためにわなを設けました。しかし、わたしはあなたのさとしから迷い出ません。
関根訳119篇110節 悪しき者はわたしのためにわなを設けた。しかしあなたの定めからわたしは迷い出ない。
新共同119篇110節 主に逆らう者がわたしに罠を仕掛けています。それでも、わたしはあなたの命令からそれません。


119篇111節(נ)われ(なんぢ)の〔もろもろの〕證詞(あかし)をとこしへにわが嗣業(ゆづり)とせり、これにまされる嗣業他にあるべしや(そは)これらの證詞(あかし)はわが(こゝろ)《のよろこびなればなり。》【をよろこばしむ】

文語訳119篇111節 われ(なんぢ)のもろもろの證詞(あかし)をとこしへにわが嗣業(ゆづり)とせり これらの證詞(あかし)はわが(こころ)をよろこばしむ
口語訳119篇111節 あなたのあかしはとこしえにわが嗣業です。まことに、そのあかしはわが心の喜びです。
関根訳119篇111節 わが嗣業は永遠にあなたのあかしにある、それがわが心の喜びなのだから。
新共同119篇111節 あなたの定めはとこしえにわたしの嗣業です。それはわたしの心の喜びです。


119篇112節(נ)われ(なんぢ)の《法規(のり)》【おきて】を【終までとこしへに】(まも)らんとて(これ)(こゝろ)(かたぶ)けたり、《その*(むくい)永久(とこしへ)()ゆることなし。》

文語訳119篇112節 われ(なんぢ)のおきてを(をはり)までとこしへに(まも)らんとて (これ)にこゝろを(かたぶ)けたり
口語訳119篇112節 わたしはあなたの定めを終りまで、とこしえに守ろうと心を傾けます。
関根訳119篇112節 わたしはわが心を傾け、いつまでも終わりまであなたの法を行なう。
新共同119篇112節 あなたの掟を行うことに心を傾け わたしはとこしえに従って行きます。


補註
現行訳「終までとこしへに」の「終まで」は「報」を意味す(33節参照)。


○サメク(ס‎)
119篇113節(ס)われ二心(ふたごころ)心の定まらざるものをにくみ、(なんぢ)律法(おきて)(いつく)しむ。汝の律法を堅く保ちて我が心は動かず。

文語訳119篇113節 われ二心(ふたこころ)のものをにくみ(なんぢ)のおきてを(いつく)しむ
口語訳119篇113節 わたしは二心の者を憎みます。しかしあなたのおきてを愛します。
関根訳119篇113節 わたしは二心の者を憎み、あなたの律法を愛する。
新共同119篇113節 心の分かれている者をわたしは憎みます。あなたの律法を愛します。


119篇114節(ס)如何なる敵の攻め来ることありともなんぢはわが(かく)るべき(ところ)、わが身を護り給う(たて)なり、われ((なんぢ)の)聖言(みことば)《に(のぞみ)()く。》【によりて望をいだく】汝我を守る事を約し給えるが故なり。

文語訳119篇114節 なんぢはわが(かく)るべき(ところ)わが(たて)なり われ聖言(みことば)によりて(のぞみ)をいだく
口語訳119篇114節 あなたはわが隠れ場、わが盾です。わたしはみ言葉によって望みをいだきます。
関根訳119篇114節 あなたこそわが避け所また盾、あなたのみ言葉をわたしは待ち望む。
新共同119篇114節 あなたはわたしの隠れが、わたしの盾 御言葉をわたしは待ち望みます。


119篇115節(ס)()〔しき〕をなすものよ、(われ)をはなれされ、(かくて)われ汝よりはなれてひたすらわが(かみ)誡命(いましめ)(まも)らん。

文語訳119篇115節 ()しきをなすものよ(われ)をはなれされ われわが(かみ)のいましめを(まも)らん
口語訳119篇115節 悪をなす者よ、わたしを離れ去れ、わたしはわが神の戒めを守るのです。
関根訳119篇115節 悪をなす者よ、わたしから離れ去れ、わたしはわが神の御命令を守る。
新共同119篇115節 悪事を謀る者よ、わたしを離れよ。わたしはわたしの神の戒めを守る。


119篇116節(ס)《わが生存(いきながら)へんために》聖語(みことば)にしたがひ(われ)をさゝへ《たまへ、》【て生存へしめたまへ】わが(のぞみ)につきて(はぢ)なからしめ汝の約束に従いてわが望む救を実現せしめたまへ。

文語訳119篇116節 聖言(みことば)にしたがひ(われ)をさゝへて生存(ながら)へしめたまへ わが(のぞみ)につきて(はぢ)なからしめたまへ
口語訳119篇116節 あなたの約束にしたがって、わたしをささえて、ながらえさせ、わが望みについて恥じることのないようにしてください。
関根訳119篇116節 みことばに従ってわたしを支え、生かして下さい、わが望みの故にわたしを辱かしめないで下さい。
新共同119篇116節 あなたの仰せによりすがらせ 命を得させてください。わたしの望みを裏切らないでください。


119篇117節(ס)(われ)(さゝ)へたまへ、さらばわれ(やす)けかるべし、われ(つね)になんぢの《法規(のり)》【律法】にこゝろをそそがん。而して之を重んぜん。

文語訳119篇117節 われを(ささ)へたまへ さらばわれ(やす)けかるべし われ(つね)になんぢの律法(おきて)にこゝろをそゝがん
口語訳119篇117節 わたしをささえてください。そうすれば、わたしは安らかで、常にあなたの定めに心をそそぎます。
関根訳119篇117節 わが救いのためにわたしを支持し、あなたの法をいつも喜ぶ者として下さい。
新共同119篇117節 わたしを支えてください そうすればわたしは救われます。いつもあなたの掟に目を注ぎます。


119篇118節(ס)すべて《(なんぢ)法規(のり)》【律法】よりまよひいづるものを(なんぢ)無視(むし)し》【かろしめ】たまへり、(そは)かれらの欺詐(あざむき)は《虚偽(いつはり)にしてその中に全く真実を見得ざるものなればなり。》【むなしければなり】

文語訳119篇118節 すべて律法(みおきて)よりまよひいづるものを(なんぢ)かろしめたまへり かれらの欺詐(あざむき)はむなしければなり
口語訳119篇118節 すべてあなたの定めから迷い出る者をあなたは、かろしめられます。まことに、彼らの欺きはむなしいのです。
関根訳119篇118節 あなたの法から迷い出る者をあなたは棄てられる、あなたは偽りの故に彼らを罰せられる。
新共同119篇118節 あなたの掟から迷い出る者は ことごとく打ち捨てられました。彼らは欺く者、偽る者です。


119篇119節(ס)なんぢは()のすべての()しきものを鑛滓(かなかす)のごとく*(のぞ)()りたまふ、この(ゆゑ)にわれ(なんぢ)證詞(あかし)(あい)す。汝の証詞こそは真に善きものと悪しきものとを区別するが故なり。

文語訳119篇119節 なんぢは()のすべての()しきものを渣滓(かなかす)のごとく(のぞ)きさりたまふ この(ゆゑ)にわれ(なんぢ)のあかしを(あい)
口語訳119篇119節 あなたは地のすべての悪しき者を、金かすのようにみなされます。それゆえ、わたしはあなたのあかしを愛します。
関根訳119篇119節 あなたは地のすべての悪人を屑のように除かれる、それ故わたしはあなたのあかしを愛する。
新共同119篇119節 この地であなたに逆らう者はことごとく 金かすのように断ち滅ぼされました。それゆえわたしはあなたの定めを愛します。


補註
「除き去る」は子音一字ヘーをヘートにすれば「數ふ」「認む」となる、この方が適当なり、七十人訳はこれによる。


119篇120節(ס)わが肉體(にくたい)なんぢを(おそ)るゝによりて*ふるふ、(われ)はなんぢの審判(さばき)をおそる。まことに汝はおそるべき神に在し給う。

文語訳119篇120節 わが肉體(にくたい)なんぢを(おそ)るゝによりてふるふ (われ)はなんぢの審判(さばき)をおそる
口語訳119篇120節 わが肉はあなたを恐れるので震えます。わたしはあなたのさばきを恐れます。
関根訳119篇120節 わが全身はあなたを畏れる故にふるえ、あなたの戒めをわたしは恐れる。
新共同119篇120節 あなたを恐れてわたしの身はすくみます。あなたの裁きを畏れ敬います。


補註
「ふるふ」は頭髪のよだつこと。


○アイン(ע‎)
119篇121節(ע)われは公平なる審判(さばき)正義(たゞしき)【公義(たゞしき)】とをおこなふ、かく我汝の御意にかなう事を爲すが故に(われ)を〔すてて〕(しへた)ぐるものに(ゆだ)かれらの迫害にさらしたまふなかれ。

文語訳119篇121節 われは審判(さばき)公義(ただしき)とをおこなふ (われ)をすてて(しへた)ぐるものに(ゆだ)ねたまふなかれ
口語訳119篇121節 わたしは正しく義にかなったことを行いました。わたしを捨てて、しえたげる者にゆだねないでください。
関根訳119篇121節 わたしは公正と義を行なう。わたしを(しいた)げる者にわたさないで下さい。
新共同119篇121節 わたしは正しい裁きを行います 虐げる者にわたしをまかせないでください。


119篇122節(ע)(なんぢ)のしもべの《保證(ほしよう)》【中保】となりて確かにわれに福祉(さいはひ)をえしめたまへ、(たか)ぶるものの(われ)をしへたぐるを(ゆる)したまふなかれ。

文語訳119篇122節 (なんぢ)のしもべの中保(なかだち)となりて福祉(さいはひ)をえしめたまへ (たか)ぶるものの(われ)をしへたぐるを(ゆる)したまふなかれ
口語訳119篇122節 しもべのために保証人となって、高ぶる者にわたしを、しえたげさせないでください。
関根訳119篇122節 あなたの(しもべ)の正しいことを保証して下さい、不虔な者がわたしを虐げることのないように。
新共同119篇122節 恵み深くあなたの僕の保証人となってください。傲慢な者がわたしを虐げませんように。


119篇123節(ע)わが()はなんぢの(すくひ)となんぢの《正義(せいぎ)(ことば)》【ただしき聖言】換言すれば汝の正義を以てわれを救い給う約束の聖語を《したひて》【したふによりて】おとろふ。

文語訳119篇123節 わが()はなんぢの(すくひ)となんぢのただしき聖言(みことば)とをしたふによりておとろふ
口語訳119篇123節 わが目はあなたの救と、あなたの正しい約束とを待ち望んで衰えます。
関根訳119篇123節 わが眼はあなたの救いをしたいあなたの(ただ)しいみことばを求めて衰える。
新共同119篇123節 御救いを待って、わたしの目は衰えました あなたの正しい仰せを待って。


119篇124節(ע)ねがはくはなんぢの憐憫(あはれみ)にしたがひて、なんぢの(しもべ)をあしらひ、われに救を与え、また(われ)(なんぢ)の《法規(のり)》【律法】ををしへたまへ。汝の法規を学ぶにまされる恩恵はなし。

文語訳119篇124節 ねがはくはなんぢの憐憫(あはれみ)にしたがひてなんちの(しもべ)をあしらひ (われ)になんぢの律法(おきて)ををしへたまへ
口語訳119篇124節 あなたのいつくしみにしたがって、しもべをあしらい、あなたの定めを教えてください。
関根訳119篇124節 あなたの僕をみ恵みに従ってあしらいあなたの法をわたしに教えて下さい。
新共同119篇124節 慈しみ深く あなたの僕のために計らってください。あなたの掟をわたしに教えてください。


119篇125節(ע)(われ)はなんぢの(しもべ)なり、それ故にわれに《聰明(さとり)》【智慧】をあたへ《たまへ、さらば》【て】なんぢの證詞(あかし)を《しるを()ん。》【しらしめたまへ】

文語訳119篇125節 (われ)はなんぢの(しもべ)なり われに智慧(ちゑ)をあたへてなんぢの證詞(あかし)をしらしめたまへ
口語訳119篇125節 わたしはあなたのしもべです。わたしに知恵を与えて、あなたのあかしを知らせてください。
関根訳119篇125節 わたしはあなたの僕故わたしに悟りを与え、あなたのあかしを知らせて下さい。
新共同119篇125節 わたしはあなたの僕です。あなたが分からせてくだされば あなたの定めを知ることができます。


119篇126節(ע)彼等(かれら)はなんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をすてなんぢに逆きて我を迫めたり、(いま)はエホバのはたらきたまふべき(とき)今こそかれらを審きたまうべき時なり。

文語訳119篇126節 彼等(かれら)はなんぢの(のり)をすてたり (いま)はヱホバのはたらきたまふべき(とき)なり
口語訳119篇126節 彼らはあなたのおきてを破りました。今は主のはたらかれる時です。
関根訳119篇126節 今やヤヴェのために働くべき時です。彼らはあなたの律法を破ったのだ。
新共同119篇126節 主の働かれるときです。人々はあなたの律法を破棄しています。


119篇127節(ע)汝はかく義しく在し給う。この(ゆゑ)にわれ(こがね)よりも、まじりなき(こがね)よりもまさりて(なんぢ)のいましめを(あい)す。

文語訳119篇127節 この(ゆゑ)にわれ(こがね)よりもまじりなき(こがね)よりもまさりて(なんぢ)のいましめを(あい)
口語訳119篇127節 それゆえ、わたしは金よりも、純金よりもまさってあなたの戒めを愛します。
関根訳119篇127節 わたしはすべてのもの、金や純金にもまさってあなたの御命令を愛する。
新共同119篇127節 それゆえ、金にまさり純金にまさって わたしはあなたの戒めを愛します。


*119篇128節(ע)この(ゆゑ)に《われ》【もろもろのことに係る】なんぢの(すべ)ての訓諭(さとし)(たゞ)しとおもふ故に之を心より貴ぶ。而して(われ)すべてのいつはりの(みち)をにくむ。

文語訳119篇128節 この(ゆゑ)にもろもろのことに(かか)るなんぢの一切(すべて)のさとしを(ただ)しとおもふ (われ)すべてのいつはりの(みち)をにくむ
口語訳119篇128節 それゆえ、わたしは、あなたのもろもろのさとしにしたがって、正しき道に歩み、すべての偽りの道を憎みます。
関根訳119篇128節 それ故あなたのすべての正しい定めを正しとしすべての偽りの道を憎む。
新共同119篇128節 それゆえ、あなたの命令のすべてに従って わたしはまっすぐに歩き 偽りの道をことごとく憎みます。


補註
本文を幾分変更して私訳す、原文混乱あり。


○ペ(פ‎)
119篇129節(פ)(なんぢ)證詞(あかし)(たへ)なり、かゝるが(ゆゑ)にわが靈魂(たましひ)これを重んじこれをまもる。たえなる証詞はわが霊魂を活かす。

文語訳119篇129節 (なんぢ)のあかしは(たへ)なり かゝるが(ゆゑ)にわが靈魂(たましひ)これをまもる
口語訳119篇129節 あなたのあかしは驚くべきものです。それゆえ、わが魂はこれを守ります。
関根訳119篇129節 あなたのあかしは不思議であり、わが魂はそれ故それを守る。
新共同119篇129節 あなたの定めは驚くべきものです。わたしの魂はそれを守ります。


119篇130節(פ)聖言(みことば)うちひらくれば(ひかり)をはなちて暗きをてらし(おろ)かなるものをさとからしめ賢き者のさとり得ざる事をもさとるに至らしむ。

文語訳119篇130節 聖言(みことば)うちひらくれば(ひかり)をはなちて(おろ)かなるものをさとからしむ
口語訳119篇130節 み言葉が開けると光を放って、無学な者に知恵を与えます。
関根訳119篇130節 あなたのみ言葉の門は輝いて愚かな者に悟りを与える。
新共同119篇130節 御言葉が開かれると光が射し出で 無知な者にも理解を与えます。


119篇131節(פ)(われ)なんぢの誡命(いましめ)をしたふが(ゆゑ)に、わが(くち)をひろくあけて飢えたるものゝ食を求める如き熱心を以て(あへ)ぎもとめたり。

文語訳119篇131節 (われ)なんぢの誡命(いましめ)をしたふが(ゆゑ)に わが(くち)をひろくあけて(あへ)ぎもとめたり
口語訳119篇131節 わたしはあなたの戒めを慕うゆえに、口を広くあけてあえぎ求めました。
関根訳119篇131節 口を大きく開いてわたしはあえぎ求める。あなたの御命令をわたしは求める。
新共同119篇131節 わたしは口を大きく開き、渇望しています。あなたの戒めを慕い求めます。


119篇132節(פ)ねがはくは聖名(みな)(あい)する(もの)に《當然(たうぜん)なるが(ごと)く》【恒になしたまふごとく】()をかへして(われ)をあはれみたまへ。

文語訳119篇132節 ねがはくは聖名(みな)(あい)するものに(つね)になしたまふごとく ()をかへして(われ)をあはれみたまへ
口語訳119篇132節 み名を愛する者に常にされるように、わたしをかえりみ、わたしをあわれんでください。
関根訳119篇132節 み顔をわたしに向けてわたしを恵み給え、あなたのみ名を愛する者にいつもなさるように。
新共同119篇132節 御顔をわたしに向け、憐れんでください 御名を愛する者への裁きに従って。


119篇133節(פ)聖語(みことば)をもてわが(あゆ)みをととのへ、我をして義しき道より迷い出でしめず、もろもろの邪曲(よこしま)をわれに(しゆ)たらしめたまふなかれ。

文語訳119篇133節 聖言(みことば)をもてわが歩履(あゆみ)をとゝのへ もろもろの邪曲(よこしま)をわれに(しゆ)たらしめたまふなかれ
口語訳119篇133節 あなたの約束にしたがって、わが歩みを確かにし、すべての不義に支配されないようにしてください。
関根訳119篇133節 みことばによってわが歩みを固くして下さい、すべての不法がわたしを支配することがないように。
新共同119篇133節 仰せのとおり わたしの足どりを確かなものにしてください。どのような悪もわたしを支配しませんように。


119篇134節(פ)汝の憐憫によりわれを(ひと)のしへたげより(あがな)ひたまへ、さらばわれ汝の恩恵に感じて汝の訓諭(みさとし)をまもらん。

文語訳119篇134節 われを(ひと)のしへたげより(あがな)ひたまへ さらばわれ訓諭(みさとし)をまもらん
口語訳119篇134節 わたしを人のしえたげからあがなってください。そうすればわたしは、あなたのさとしを守ります。
関根訳119篇134節 人の虐げからわたしを(あがな)って下さい、そうすればわたしはあなたの定めを守ろう。
新共同119篇134節 虐げる者からわたしを解き放ってください。わたしはあなたの命令を守ります。


119篇135節(פ)ねがはくは(なんぢの)かゞやける聖顔(みかほ)をなんぢの(しもべ)のうへにてらし、僕をして暗黒の中より逃れ出でしめ、(なんぢ)の《法規(のり)》【おきて】を(われ)にをしへ(たま)へ。

文語訳119篇135節 ねがはくは聖顏(みかほ)をなんぢの(しもべ)のうへにてらし (なんぢ)のおきてを(われ)にをしへ(たま)
口語訳119篇135節 み顔をしもべの上に照し、あなたの定めを教えてください。
関根訳119篇135節 あなたの僕にみ顔の光を照らして下さい、あなたの法をわたしに教えて下さい。
新共同119篇135節 御顔の光をあなたの僕の上に輝かせてください。あなたの掟を教えてください。


119篇136節(פ)(ひと)なんぢの《律法(のり)》【法(のり)】をまもらざるによりて、われ悲しみにたえず、*わが()のなみだ(かは)のごとくに(なが)る。

文語訳119篇136節 (ひと)なんぢの(のり)をまもらざるによりて わが()のなみだ(かは)のごとくに(なが)
口語訳119篇136節 人々があなたのおきてを守らないので、わが目の涙は川のように流れます。
関根訳119篇136節 彼らがあなたの律法を守らないのでわが眼の涙は泉のようだ。
新共同119篇136節 わたしの目は川のように涙を流しています。人々があなたの律法を守らないからです。


補註
後半直訳「水の流れわが眼を流れ下る」。


○ツァデー(צ‎)
119篇137節(צ)エホバよ、なんぢは(たゞ)しくなんぢの審判(さばき)はなほし。汝の中に一の不義なく一の不正なし。

文語訳119篇137節 ヱホバよなんぢは(ただし)くなんぢの審判(さばき)はなほし
口語訳119篇137節 主よ、あなたは正しく、あなたのさばきは正しいのです。
関根訳119篇137節 ヴェよ、あなたは(ただ)しい、あなたの戒めは直くある。
新共同119篇137節 主よ、あなたは正しく あなたの裁きはまっすぐです。


119篇138節(צ)(なんぢ)《は正義(せいぎ)と》【たゞしきと】此上(こよ)なき眞實(まこと)とをもて、《(なんぢ)の》【その】證詞(あかし)(めい)(たま)へり。それ故に汝の証詞は汝の正義と真実のあらわれにして虚偽ある事なし。

文語訳119篇138節 (なんぢ)たゞしきと此上(こよ)なき眞實(まこと)とをもて その證詞(あかし)(めい)(たま)へり
口語訳119篇138節 あなたの正義と、この上ない真実とをもってあなたのあかしを命じられました。
関根訳119篇138節 あなたは義と大いなる真実(まこと)をもってあなたの定めをおおせいだされた。
新共同119篇138節 あなたは定めを与えられました。それはまことに正しく確かな定めです。


119篇139節(צ)然るにわが(てき)なんぢの聖言(みことば)をわすれたるをもてわれ憤りにたえず、わが熱心(ねつしん)われをほろぼせり。

文語訳119篇139節 わが(てき)なんぢの聖言(みことば)をわすれたるをもて わが熱心(ねつしん)われをほろぼせり
口語訳119篇139節 わたしのあだが、あなたのみ言葉を忘れるので、わが熱心はわたしを滅ぼすのです。
関根訳119篇139節 わが熱心はわたしを食いつくす、わが敵があなたのみ言葉を忘れたから。
新共同119篇139節 わたしの熱情はわたしを滅ぼすほどです 敵があなたの御言葉を忘れ去ったからです。


119篇140節(צ)なんぢの聖言(みことば)はいときよし、恰も精煉せられし鉱物の如し。此故(このゆゑ)になんぢの(しもべ)はこれを(あい)す。

文語訳119篇140節 なんぢの聖言(みことば)はいときよし 此故(このゆゑ)になんぢの(しもべ)はこれを(あい)
口語訳119篇140節 あなたの約束はまことに確かです。あなたのしもべはこれを愛します。
関根訳119篇140節 あなたのみことばはいと清くあなたの僕はそれを愛する。
新共同119篇140節 あなたの仰せは火で練り清められたもの。あなたの僕はそれを愛します。


119篇141節(צ)われは微少(かすか)なるものにて(ひと)にあなどらるれども、(なんぢ)訓諭(さとし)(わす)れずして人のあなどりを無視す。

文語訳119篇141節 われは(かすか)なるものにて(ひと)にあなどらるれども (なんぢ)のさとしを(わす)れず
口語訳119篇141節 わたしは取るにたらない者で、人に侮られるけれども、なお、あなたのさとしを忘れません。
関根訳119篇141節 わたしは卑しく、人にあなどられる者、しかしあなたの定めをわたしは忘れない。
新共同119篇141節 わたしは若く、侮られていますが あなたの命令を決して忘れません。


119篇142節(צ)なんぢの()はとこしへの()なり、永遠に変わる事なく失する事なし。(なんぢ)の《律法(おきて)》【のり】は眞理(まこと)なり。誤ある事なし。

文語訳119篇142節 なんぢの()はとこしへの()なり (なんぢ)ののりは眞理(まこと)なり
口語訳119篇142節 あなたの義はとこしえに正しく、あなたのおきてはまことです。
関根訳119篇142節 あなたの義は永遠に義、あなたの律法は真実(まこと)です。
新共同119篇142節 恵みの御業はとこしえに正しく あなたの律法はまことです。


119篇143節(צ)われ患難(なやみ)(うれへ)とにかゝれども、(なんぢ)誡命(いましめ)はわが《(よろこ)び》【喜樂(たのしみ)】なり。汝の誡命によりて患難と憂とに打ち勝つ事を得。

文語訳119篇143節 われ患難(なやみう)(れへ)とにかゝれども (なんぢ)のいましめはわが喜樂(たのしみ)なり
口語訳119篇143節 悩みと苦しみがわたしに臨みました。しかしあなたの戒めはわたしの喜びです。
関根訳119篇143節 苦しみと悩みがわたしを襲った、しかしあなたの御命令はわが喜びです。
新共同119篇143節 苦難と苦悩がわたしにふりかかっていますが あなたの戒めはわたしの楽しみです。


119篇144節(צ)なんぢの證詞(あかし)はとこしへに(ただ)くして誤る事なし。ねがはくはわれに《聰明(さとり)》【智慧】をたまへ、(さらば)(われ)ながらふることを()ん。我にとりては汝の証詞をさとる事が真の生命なり。

文語訳119篇144節 なんぢの證詞(あかし)はとこしへに(ただ)し ねがはくはわれに智慧(ちゑ)をたまへ(われ)ながらふることを()
口語訳119篇144節 あなたのあかしはとこしえに正しいのです。わたしに知恵を与えて、生きながらえさせてください。
関根訳119篇144節 あなたのあかしは永遠に義しい、わたしに悟りを与えて生かして下さい。
新共同119篇144節 あなたの定めは とこしえに正しいのですから わたしに理解させ、命を得させてください。


○コフ(ק‎)
119篇145節(ק)われ(こゝろ)をつくして汝の助をよばはれり、エホバよ、(われ)にこたへて我をたすけたまへ、(われ)なんぢの《法規(のり)》【律法】をまもらん。

文語訳119篇145節 われ(こころ)をつくしてよばはれり ヱホバよ(われ)にこたへたまへ (われ)なんぢの律法(おきて)をまもらん
口語訳119篇145節 わたしは心をつくして呼ばわります。主よ、お答えください。わたしはあなたの定めを守ります。
関根訳119篇145節 全心をもってわたしは呼ぶ、わたしに答えて下さい、ヤヴェよ、あなたの法をわたしは守る。
新共同119篇145節 心を尽くして呼び求めます。主よ、わたしに答えてください。わたしはあなたの掟を守ります。


119篇146節(ק)われ(なんぢ)をよばはれり、ねがはくはわれを(すく)ひたまへ、さらば(われ)なんぢの證詞(あかし)をまもらん。かくして汝と我とは恩恵による救と律法を守る心とによりて結付けられん。

文語訳119篇146節 われ(なんぢ)をよばはれり ねがはくはわれを(すく)(たま)(われ)なんぢの證詞(あかし)をまもらん
口語訳119篇146節 わたしはあなたに呼ばわります。わたしをお救いください。わたしはあなたのあかしを守ります。
関根訳119篇146節 わたしはあなたを呼ぶ、わたしを救って下さい、そうすればあなたのあかしを守ろう。
新共同119篇146節 あなたを呼びます、お救いください。わたしはあなたの定めを守ります。


119篇147節(ק)われ《夜明(よあけ)先立(さきだ)ち》【詰朝(あさまだき)おきいで】て汝の助を求めて(よば)はれり、而してわれ((なんぢ)の)聖言(みことば)に《(のぞみ)()けり。》【よりて望をいだけり】汝はその聖言によりて我を救いたまわん。

文語訳119篇147節 われ詰朝(あさまだき)おきいでて(よば)はれり われ聖言(みことば)によりて(のぞみ)をいだけり
口語訳119篇147節 わたしは朝早く起き出て呼ばわります。わたしはみ言葉によって望みをいだくのです。
関根訳119篇147節 朝まだきわたしは起きて祈る、み言葉をわたしは待ち望む。
新共同119篇147節 夜明けに先立ち、助けを求めて叫び 御言葉を待ち望みます。


119篇148節(ק)《わが()は、醒むべき*(よる)(とき)先立(さきだ)ち》【夜の更のきたらぬに先立ちわが眼はさめて】て眼さめ起き上がり、(なんぢ)聖語(みことば)(ふか)くおもふ。

文語訳119篇148節 (よる)(とき)のきたらぬに(さき)だち わが()はさめて(なんぢ)のみことばを(ふか)くおもふ
口語訳119篇148節 わが目は夜警の交代する時に先だってさめ、あなたの約束を深く思います。
関根訳119篇148節 わが眼は夜番の交替の時に先立って覚めあなたのみことばを(おも)いめぐらす。
新共同119篇148節 わたしの目は夜警に先立ち あなたの仰せに心を砕きます。


補註
「夜の更」ユダヤ人は夜を三更に別ち交替してこれを守る夜番を置く。


119篇149節(ק)ねがはくはなんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひてわが(こゑ)をきゝわれをあわれみたまへ、エホバよ、なんぢの審判(さばき)汝の正しき判断にしたがひて(われ)をいかしたまへ。

文語訳119篇149節 ねがはくはなんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひてわが(こゑ)をきゝたまヘ ヱホバよなんぢの審判(さばき)にしたがひて(われ)をいかしたまヘ
口語訳119篇149節 あなたのいつくしみにしたがって、わが声を聞いてください。主よ、あなたの公義にしたがって、わたしを生かしてください。
関根訳119篇149節 みいつくしみに従ってわが声を聞いて下さい、あなたの戒めによってわたしを生かして下さい。
新共同119篇149節 主よ、慈しみ深くわたしの声を聞き あなたの裁きによって命を得させてください。


119篇150節(ק)*(あく)をおひもとむるものは我を苦しめんとて(われ)(ちか)づけり、(かれ)らは(なんぢ)の《律法(おきて)》【法(のり)】に(とほ)くはなる。汝の律法を無視して我を迫めんとするなり。

文語訳119篇150節 (あく)をおひもとむるものは(われ)にちかづけり 彼等(かれら)はなんぢの(のり)にとほくはなる
口語訳119篇150節 わたしをしえたげる者が悪いたくらみをもって近づいています。彼らはあなたのおきてを遠くはなれているのです。
関根訳119篇150節 悪だくみをもってわたしを迫害する者、あなたの律法に遠い者が近づいてくる。
新共同119篇150節 悪だくみをもって迫害する者が近づきます。彼らはあなたの律法に遠いのです。


補註
「惡をおひもとむるもの」は母音をかえて「惡意を以て我を迫害するもの」とも読む、七十人訳。


119篇151節(ק)然るにエホバよ、(なんぢ)はわれに(ちか)くましませり、かくして我を敵の手よりまもりたまう。なんぢのすべての誡命(いましめ)はまことなり。我心を尽して之をまもらん。

文語訳119篇151節 ヱホバよ(なんぢ)はわれに(ちか)くましませり なんぢのすべての誡命(いましめ)はまことなり
口語訳119篇151節 しかし主よ、あなたは近くいらせられます。あなたのもろもろの戒めはまことです。
関根訳119篇151節 しかしヤヴェよ、あなたは近い、あなたのすべての御命令は事実です。
新共同119篇151節 主よ、あなたは近くいてくださいます。あなたの戒めはすべて真実です。


119篇152節(ק)われ(はや)くよりなんぢの證詞(あかし)によりて(なんぢ)がこれを永遠(とこしへ)にたてたまへることを()れり。汝の証詞そのものがその永遠性を示す。

文語訳119篇152節 われ(はや)くよりなんぢの證詞(あかし)によりて (なんぢ)がこれを永遠(とこしへ)にたてたまへることを()れり
口語訳119篇152節 わたしは早くからあなたのあかしによって、あなたがこれをとこしえに立てられたことを知りました。
関根訳119篇152節 あなたのあかしによって早くから知っています、あなたがそれを永遠に定められたことを。
新共同119篇152節 あなたの定めを見てわたしは悟ります。それがいにしえからのものであり あなたによってとこしえに立てられたのだ、と。


○レシ(ר‎)
119篇153節(ר)ねがはくはわが患難(なやみ)をみて(われ)をすくひたまへ、(われ)なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】をわすれざればなり。神はその律法を守る者を救いたまう。

文語訳119篇153節 ねがはくはわが患難(なやみ)をみて(われ)をすくひたまへ (われ)なんぢの(のり)をわすれざればなり
口語訳119篇153節 わが悩みを見て、わたしをお救いください。わたしはあなたのおきてを忘れないからです。
関根訳119篇153節 わが苦悩をかえりみ、わたしを救って下さい、あなたの律法をわたしは忘れないからです。
新共同119篇153節 わたしの苦しみを顧みて助け出してください。わたしはあなたの律法を 決して忘れたことはありません。


119篇154節(ר)ねがはくは汝わが為にわが(うたへ)をあげつらひて(われ)をあがなひ、我が正しき事を明らかならしめ(なんぢ)の)聖語(みことば)にしたがひて(われ)をいかしたまへ。

文語訳119篇154節 ねがはくはわが(うたへ)をあげつらひて(われ)をあがなひ 聖言(みことば)にしたがひて(われ)をいかしたまへ
口語訳119篇154節 わが訴えを弁護して、わたしをあがない、あなたの約束にしたがって、わたしを生かしてください。
関根訳119篇154節 わが訴えを聞き入れてわたしを(あがな)い、あなたのみことばによってわたしを生かして下さい。
新共同119篇154節 わたしに代わって争い、わたしを贖い 仰せによって命を得させてください。


119篇155節(ר)すくひは(あし)(もの)より(とほ)くはなる、彼らに救は来ることなし、かれらはなんぢの《法規(のり)》【律法】を行わんことをもとめざればなり。

文語訳119篇155節 すくひは()しきものより(とほ)くはなる かれらはなんぢの律法(おきて)をもとめざればなり
口語訳119篇155節 救は悪しき者を遠く離れている。彼らはあなたの定めを求めないからです。
関根訳119篇155節 救いは悪しき者からは遠い、彼らはあなたの法を求めないのだから。
新共同119篇155節 神に逆らう者に、救いは遠い。あなたの掟を尋ね求めないからです。


119篇156節(ר)エホバよ、なんぢの憐憫(あはれみ)はおほいなり、(ねが)はくはなんぢの審判(さばき)なんぢの正しき判断にしたがひて(われ)をいかしたまへ。

文語訳119篇156節 ヱホバよなんぢの憐憫(あはれみ)はおほいなり (ねが)はくはなんぢの審判(さばき)にしたがひて(われ)をいかしたまヘ
口語訳119篇156節 主よ、あなたのあわれみは大きい。あなたの公義に従って、わたしを生かしてください。
関根訳119篇156節 ヴェよ、あなたの(あわ)れみは深い、あなたの戒めに応じてわたしを生かして下さい。
新共同119篇156節 主よ、あなたの憐れみは豊かです。あなたの裁きによって命を得させてください。


119篇157節(ר)(われ)をせむる(もの)(われ)(てき)する(もの)おほし、その中にありて我かたく汝に依頼み、(われ)なんぢの證詞(あかし)をはなるることなかりき。

文語訳119篇157節 (われ)をせむる(もの)われに(てき)する(もの)おほし (われ)なんぢの證詞(あかし)をはなるゝことなかりき
口語訳119篇157節 わたしをしえたげる者、わたしをあだする者は多い。しかしわたしは、あなたのあかしを離れません。
関根訳119篇157節 わたしを迫害し、わたしに敵する者は多いが、あなたのあかしからわたしは外れない。
新共同119篇157節 わたしを迫害する者、苦しめる者は多いが わたしはあなたの定めから離れません。


119篇158節(ר)《われ(なんぢ)聖語(みことば)をまもらざる(いつは)(もの)()てたく(これ)(きら)へり。》【虚偽をおこなふもの(なんぢ)のみことばを守らざるにより我かれらを見てうれへたり】

文語訳119篇158節 虚僞(いつはり)をおこなふもの(なんぢ)のみことばを(まも)らざるにより (われ)かれらを()てうれへたり
口語訳119篇158節 不信仰な者があなたのみ言葉を守らないので、わたしは彼らを見て、いとわしく思います。
関根訳119篇158節 わたしは背く者どもを見て、嫌悪する、彼らはあなたのみ言葉を守らないのだから。
新共同119篇158節 欺く者を見れば忌むべきものと思います。彼らはあなたの仰せを守りません。


119篇159節(ר)ねがはくはかれらとは正反対にわが(なんぢ)訓諭(さとし)(あい)すること〔幾何(いか)ばかりなる〕をかへりみてわれを御心にとめたまへ、エホバよ、なんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひて(われ)をいかしたまへ。

文語訳119篇159節 ねがはくはわが(なんぢ)のさとしを(あい)すること幾何(いかばかり)なるをかへりみたまヘ ヱホバよなんぢの仁慈(いつくしみ)にしたがひて(われ)をいかしたまヘ
口語訳119篇159節 わたしがいかにあなたのさとしを愛するかをお察しください。主よ、あなたのいつくしみにしたがって、わたしを生かしてください。
関根訳119篇159節 見て下さい、あなたの定めをわたしは愛する、ヤヴェよ、あなたのいつくしみに従ってわたしを生かして下さい。
新共同119篇159節 御覧ください わたしはあなたの命令を愛しています。主よ、慈しみ深く わたしに命を得させてください。


119篇160節(ר)(なんぢ)聖言(みことば)總計(すべくゝり)一言以て之を言えばまことなり、汝の聖言にしてまことならざるもの一もあることなし。(なんぢ)のたゞしき審判(さばき)はとこしへにいたるまで(みな)たゆることなし。永遠より永遠に至るまで汝はただしき審判を行いたまう。

文語訳119篇160節 なんぢのみことばの總計(すべくくり)はまことなり (なんぢ)のたゞしき審到(さばき)はとこしへにいたるまで(みな)たゆることなし
口語訳119篇160節 あなたのみ言葉の全体は真理です。あなたの正しいおきてのすべてはとこしえに絶えることはありません。
関根訳119篇160節 み言葉の帰する所は真理(まこと)です、あなたの義しい戒めはみな永遠です。
新共同119篇160節 御言葉の頭はまことです。あなたはとこしえに正しく裁かれます。


○シン(ש‎)
119篇161節(ש)イスラエルを治むる〔もろもろの〕(きみ)(たち)はゆゑなくして(われ)をせむ。()れどわれ彼らを恐れず、わが(こゝろ)はたゞ(なんぢ)のみ(ことば)(おそ)る。

文語訳119篇161節 もろもろの(きみ)はゆゑなくして(われ)をせむ (され)どわが(こころ)はたゞ(なんぢ)のみことばを(おそ)
口語訳119篇161節 もろもろの君はゆえなくわたしをしえたげます。しかしわが心はみ言葉をおそれます。
関根訳119篇161節 役人たちは故なくわたしを迫害する、しかしわが心はみ言葉の前におおのく。
新共同119篇161節 地位ある人々が理由もなく迫害しますが わたしの心が恐れるのはあなたの御言葉だけです。


119篇162節(ש)われ(ひと)猟に於ておほいなる掠物(えもの)をえたるごとくに(なんぢ)聖語(みことば)うることをこの上なくよろこぶ。

文語訳119篇162節 われ(ひと)のおほいなる掠物(えもの)をえたるごとくに (なんぢ)のみことばをよろこぶ
口語訳119篇162節 わたしは大いなる獲物を得た者のようにあなたのみ言葉を喜びます。
関根訳119篇162節 あなたのみ言葉をわたしは喜ぶ、み口から出る者は大いなる獲物だから。
新共同119篇162節 仰せを受けてわたしは喜びます 多くの戦利品を得たかのように。


119篇163節(ש)われ虚偽(いつはり)をにくみ(これ)をいみきらへども(なんぢ)の《律法(おきて)》【法(のり)】を(あい)す。

文語訳119篇163節 われ虚僞(いつはり)をにくみ(これ)をいみきらへども (なんぢ)ののりを(あい)
口語訳119篇163節 わたしは偽りを憎み、忌みきらいます。しかしあなたのおきてを愛します。
関根訳119篇163節 偽りをわたしは憎みかつ嫌う、あなたの律法をわたしは愛する。
新共同119篇163節 わたしは偽りを忌むべきこととして憎み あなたの律法を愛します。


119篇164節(ש)われ(なんぢ)のたゞしき審判(さばき)のゆゑをもて一日(ひとひ)七次(なゝたび)なんぢを讃稱(ほめたゝ)ふ。幾度讃稱ふるも足れりとせず。

文語訳119篇164節 われ(なんぢ)のたゞしき審判(さばき)のゆゑをもて 一日(ひとひ)七次(ななたび)なんぢを讃稱(ほめたた)
口語訳119篇164節 わたしはあなたの正しいおきてのゆえに、一日に七たびあなたをほめたたえます。
関根訳119篇164節 日に七度わたしはあなたをほめ(たた)える、あなたの義しい戒めの故に。
新共同119篇164節 日に七たび、わたしはあなたを賛美します あなたの正しい裁きのゆえに。


119篇165節(ש)なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】を(あい)するものには如何なる境遇の下に於ても(おほい)なる平安(やすき)あり、かれらには(つまづ)き【をあたふる者】なし。律法を愛する事が人生の最も安全なる道程なり。

文語訳119篇165節 なんぢの(のり)をあいするものには(おほい)なる平安(やすき)あり かれらには躓礙(つまづき)をあたふる(もの)なし
口語訳119篇165節 あなたのおきてを愛する者には大いなる平安があり、何ものも彼らをつまずかすことはできません。
関根訳119篇165節 あなたの律法を愛する者の平安は大きく災いが彼らに臨むことはない。
新共同119篇165節 あなたの律法を愛する人には豊かな平和があり つまずかせるものはありません。


119篇166節(ש)エホバよ、(われ)なんぢの(すくひ)をのぞみ、(なんぢ)*誡命(いましめ)熱心におこなへり。之によりて汝の救を得んが為なり。

文語訳119篇166節 ヱホバよ(われ)なんぢの(すくひ)をのぞみ(なんぢ)のいましめをおこなへり
口語訳119篇166節 主よ、わたしはあなたの救を望み、あなたの戒めをおこないます。
関根訳119篇166節 わたしはあなたの救いを待ち望む、ヤヴェよ、わたしはあなたの御命令を行う。
新共同119篇166節 主よ、わたしは御救いを仰いで待ち あなたの戒めを実行します。


補註
「いましめを行へり」は稍云い過ぎの如くに感ぜし爲か七十人訳には「愛せり」とあり。


119篇167節(ש)わが靈魂(たましひ)はなんぢの證詞(あかし)をまもれり、(われ)はいたく(これ)をあいす。エホバの証詞を愛するものにあらざれば真に之を守る事能わず。

文語訳119篇167節 わが靈魂(たましひ)はなんぢの證詞(あかし)をまもれり (われ)はいたく(これ)をあいす
口語訳119篇167節 わが魂は、あなたのあかしを守ります。わたしはいたくこれを愛します。
関根訳119篇167節 わが魂はあなたのあかしを守り、それをいたく愛する。
新共同119篇167節 わたしの魂はあなたの定めを守り それをどこまでも愛します。


119篇168節(ש)われなんぢの訓諭(さとし)となんぢの證詞(あかし)とをまもりぬ、わがすべての(みち)はみまへにあれば我汝の目を逃るる事能わざればなり。

文語訳119篇168節 われなんぢの訓諭(さとし)となんぢの證詞(あかし)とをまもりぬ わがすべての(みち)はみまへにあればなり
口語訳119篇168節 わがすべての道があなたのみ前にあるので、わたしはあなたのさとしと、あかしとを守ります。
関根訳119篇168節 わたしはあなたの定めを守る、わがすべての道はみ前にある。
新共同119篇168節 あなたの定めと命令を守っています。わたしの道はすべて御前にあるとおりです。


○タウ(ת‎)
119篇169節(ת)エホバよ、(ねが)はくはわが汝の助をよぶ(こゑ)をみまへに(ちか)づけ、之を汝より遠ざけたまわず、聖言(みことば)にしたがひて(われ)に《さとり》【ちゑ】をあたへたまへ。

文語訳119篇169節 ヱホバよ(ねが)はくはわがよぶ(こゑ)をみまへにちかづけ 聖言(みことば)にしたがひて(われ)にちゑをあたへたまへ
口語訳119篇169節 主よ、どうか、わが叫びをみ前にいたらせ、み言葉に従って、わたしに知恵をお与えください。
関根訳119篇169節 わが叫びがみ前にとどきますように、ヤヴェよ、み言葉によってわたしを生かして下さい。
新共同119篇169節 主よ、わたしの叫びが御前に届きますように。御言葉をあるがままに理解させてください。


119篇170節(ת)わが(ねがひ)近づけてみまへにいたらせ、()(ことば)》【言】にしたがひて(われ)をたすけたまへ。わが祈もわが願も悉く御言によりて助を得ん事に外ならず。

文語訳119篇170節 わが(ねがひ)をみまへにいたらせ 聖言(みことば)にしたがひて(われ)をたすけたまヘ
口語訳119篇170節 わが願いをみ前にいたらせ、み言葉にしたがって、わたしをお助けください。
関根訳119篇170節 わが祈りをみ前にいたらせ、みことばによってわたしを救って下さい。
新共同119篇170節 わたしの嘆願が御前に達しますように。仰せのとおりにわたしを助け出してください。


119篇171節(ת)わがくちびるは汝に対して讃美(さんび)をいだすべし、(なんぢ)われに《(なんぢ)法規(のり)》【律法】ををしへ(たま)へばなり。わがよろこびは充さる。

文語訳119篇171節 わがくちびるは讃美(さんび)をいだすべし (なんぢ)われに律法(みおきて)ををしへ(たま)へばなり
口語訳119篇171節 あなたの定めをわたしに教えられるので、わがくちびるはさんびを唱えます。
関根訳119篇171節 あなたが法をわたしに教えられるのでわが唇は讃美に満ちあふれる。
新共同119篇171節 わたしの唇から賛美が溢れるでしょう あなたが掟を教えてくださいますから。


119篇172節(ת)わが(した)聖語(みことば)よろこび(うた)ふべし、なんぢの一切(すべて)のいましめは()なればなり。

文語訳119篇172節 わが(した)はみことばを(うた)ふべし なんぢの一切(すべて)のいましめは()なればなり
口語訳119篇172節 あなたのすべての戒めは正しいので、わが舌はみ言葉を歌います。
関根訳119篇172節 わが舌はあなたのみことばを歌う、あなたの御命令はみな(ただ)しいから。
新共同119篇172節 わたしの舌はあなたの仰せを歌うでしょう あなたの戒めはことごとく正しいのですから。


119篇173節(ת)なんぢの(みて)を〔つねに〕わが(たすけ)となしたまへ、われ(なんぢ)訓諭(さとし)をえらび〔(もち)ひ〕之を他の何よりも重視したればなり。

文語訳119篇173節 なんぢの(みて)をつねにわが(たすけ)となしたまへ われなんぢの訓諭(さとし)をえらび(もち)ゐたればなり
口語訳119篇173節 わたしはあなたのさとしを選びました。あなたのみ手を、常にわが助けとしてください。
関根訳119篇173節 み手を伸ばしてわたしを助けて下さい、あなたの定めをわたしは選びとったのだから。
新共同119篇173節 あなたの御手はわたしの助けとなるでしょう あなたの命令を選び取ったのですから。


119篇174節(ת)エホバよ、(われ)なんぢの(すくひ)をしたへり、なんぢの《律法(おきて)》【法(のり)】はわが《よろこび》【たのしみ】なり。かゝる心にのみエホバはその救をほどこし給う。

文語訳119篇174節 ヱホバよ(われ)なんぢの(すくひ)をしたへり なんぢの(のり)はわがたのしみなり
口語訳119篇174節 主よ、わたしはあなたの救を慕います。あなたのおきてはわたしの喜びです。
関根訳119篇174節 あなたの救いをわたしは求める、ヤヴェよ、あなたの律法はわが喜びです。
新共同119篇174節 主よ、御救いをわたしは望みます。あなたの律法はわたしの楽しみです。


119篇175節(ת)(ねが)はくはこの悪の力の強き世に於てわが靈魂(たましひ)汝の守護の下にながらへしめたまへ、さらば(なんぢ)をほめたゝへん、なんぢの審判(さばき)汝の正しき判断(われ)(たす)けんことを。

文語訳119篇175節 (ねが)はくはわが靈魂(たましひ)をながらへしめたまへ さらば(なんぢ)をほめたゝへん (なんぢ)のさばきの(われ)をたすけんことを
口語訳119篇175節 わたしを生かして、あなたをほめたたえさせ、あなたのおきてを、わが助けとしてください。
関根訳119篇175節 わが魂が生きかえってあなたをほめたたえるように、あなたの戒めがわたしを助けて下さい。
新共同119篇175節 わたしの魂が命を得てあなたを賛美しますように。あなたの裁きがわたしを助けますように。


119篇176節(ת)われは弱ければ時には(うしな)はれたる(ひつじ)のごとく(まよ)()でぬ、願わくはこの迷い出でたるなんぢの(しもべ)をたづねたまへ、(そは)われ迷い出でつゝも尚(なんぢ)誡命(いましめ)(わす)れざればなり。

文語訳119篇176節 われは(うしな)はれたる(ひつじ)のごとく(まよ)ひいでぬ なんぢの(しもべ)をたづねたまへ われ(なんぢ)のいましめを(わす)れざればなり
口語訳119篇176節 わたしは失われた羊のように迷い出ました。あなたのしもべを捜し出してください。わたしはあなたの戒めを忘れないからです。
関根訳119篇176節 もし私が迷える羊のように迷う時はあなたの僕を探し出して下さい。あなたの御命令をわたしは忘れないからです。
新共同119篇176節 わたしが小羊のように失われ、迷うとき どうかあなたの僕を探してください。あなたの戒めをわたしは決して忘れません。