詩篇 第27篇
関根訳 | わが救い |
文語訳 | ダビデの |
口語訳 | ダビデの歌 |
本篇は1−6と7−14との二つの部分より成っており、第一部はエホバを信ずることによりていかなる敵をも恐れず、唯エホバの宮に住まんことををのみ希う心を歌い、第二部は反対に多くの仇の故に苦しみつつエホバの救を求むる心を歌っている。この両者はたとい同一人の作であり得るとしても同時の作であると見ることは困難である。おそらく異れる機会に作られし二つの詩が後日に至りて一つに結合せられたものであろう。二つの部分とも皆美わしき信頼の声に充ちている。
〔1〕神我が味方なれば誰か我に敵せん(1−6)
27篇1節エホバはわが*
文語訳 | 27篇1節 ヱホバはわが |
口語訳 | 27篇1節 主はわたしの光、わたしの救だ、わたしはだれを恐れよう。主はわたしの命のとりでだ。わたしはだれをおじ恐れよう。 |
関根訳 | 27篇1節 ダビデによる。ヤハヴェはわが光、わが救い、わたしは誰をか恐れよう。ヤハヴェはわが生命の |
新共同 | 27篇1節 【ダビデの詩。】主はわたしの光、わたしの救い わたしは誰を恐れよう。主はわたしの命の砦 わたしは誰の前におののくことがあろう。 |
27篇2節われの
文語訳 | 27篇2節 われの |
口語訳 | 27篇2節 わたしのあだ、わたしの敵である悪を行う者どもが、襲ってきて、わたしをそしり、わたしを攻めるとき、彼らはつまずき倒れるであろう。 |
関根訳 | 27篇2節 悪をなす者がわたしに近づき、わが敵、わが仇はわが肉を喰おうとした。しかし彼らは躓き、倒れた。 |
新共同 | 27篇2節 さいなむ者が迫り わたしの肉を食い尽くそうとするが わたしを苦しめるその敵こそ、かえって よろめき倒れるであろう。 |
*27篇3節
文語訳 | 27篇3節 |
口語訳 | 27篇3節 たとい軍勢が陣営を張って、わたしを攻めても、わたしの心は恐れない。たといいくさが起って、わたしを攻めても、なおわたしはみずから頼むところがある。 |
関根訳 | 27篇3節 たとえ一つの陣営がわたしにはむかってもわたしの心は恐れない。わたしにむかって戦いが始まってもわたしには依り頼むところがある。 |
新共同 | 27篇3節 彼らがわたしに対して陣を敷いても わたしの心は恐れない。わたしに向かって戦いを挑んで来ても わたしには確信がある。 |
27篇4節されどわれ
文語訳 | 27篇4節 われ |
口語訳 | 27篇4節 わたしは一つの事を主に願った、わたしはそれを求める。わたしの生きるかぎり、主の家に住んで、主のうるわしきを見、その宮で尋ねきわめることを。 |
関根訳 | 27篇4節 一つのことをわたしはヤハヴェに願った、それをわたしは求めた、わたしの生命のある限りヤハヴェの家に住み、ヤハヴェの |
新共同 | 27篇4節 ひとつのことを主に願い、それだけを求めよう。命のある限り、主の家に宿り 主を仰ぎ望んで喜びを得 その宮で朝を迎えることを。 |
27篇5節その故はエホバは(わが)なやみの
文語訳 | 27篇5節 ヱホバはなやみの |
口語訳 | 27篇5節 それは主が悩みの日に、その仮屋のうちにわたしを潜ませ、その幕屋の奥にわたしを隠し、岩の上にわたしを高く置かれるからである。 |
関根訳 | 27篇5節 彼は災いの日にわたしをその幕屋の中にかくまい、その天幕のかげにわたしをかくし、岩の上にたかくわたしをおく。 |
新共同 | 27篇5節 災いの日には必ず、主はわたしを仮庵にひそませ 幕屋の奥深くに隠してくださる。岩の上に立たせ |
27篇6節かくして
文語訳 | 27篇6節 |
口語訳 | 27篇6節 今わたしのこうべはわたしをめぐる敵の上に高くあげられる。それゆえ、わたしは主の幕屋で喜びの声をあげて、いけにえをささげ、歌って、主をほめたたえるであろう。 |
関根訳 | 27篇6節 今わたしの |
新共同 | 27篇6節 群がる敵の上に頭を高く上げさせてくださる。わたしは主の幕屋でいけにえをささげ、歓声をあげ 主に向かって賛美の歌をうたう。 |
〔2〕エホバよ我を援け給え(7−14)
27篇7節《エホバよ、わが汝の助を求めて
文語訳 | 27篇7節 わが |
口語訳 | 27篇7節 主よ、わたしが声をあげて呼ばわるとき、聞いて、わたしをあわれみ、わたしに答えてください。 |
関根訳 | 27篇7節 ヤハヴェよ、わが叫ぶ声をきき給え、わたしを憐れみ、わたしに答え給え。 |
新共同 | 27篇7節 主よ、呼び求めるわたしの声を聞き 憐れんで、わたしに答えてください。 |
*27篇8節《わが
文語訳 | 27篇8節 なんぢらわが |
口語訳 | 27篇8節 あなたは仰せられました、「わが顔をたずね求めよ」と。あなたにむかって、わたしの心は言います、「主よ、わたしはみ顔をたずね求めます」と。 |
関根訳 | 27篇8節 「さあ」とわが心は言う、「み顔を求めよ」と。ヤハヴェよ、あなたのみ顔をわたしは求めます。 |
新共同 | 27篇8節 心よ、主はお前に言われる 「わたしの顔を尋ね求めよ」と。主よ、わたしは御顔を尋ね求めます。 |
27篇9節かくわれ汝の御旨に従いて常に汝の聖顔を求むれば
文語訳 | 27篇9節 ねがわくは |
口語訳 | 27篇9節 み顔をわたしに隠さないでください。怒ってあなたのしもべを退けないでください。あなたはわたしの助けです。わが救の神よ、わたしを追い出し、わたしを捨てないでください。 |
関根訳 | 27篇9節 あなたのみ顔をかくし給うな、わたしから、怒ってあなたの |
新共同 | 27篇9節 御顔を隠すことなく、怒ることなく あなたの僕を退けないでください。あなたはわたしの助け。救いの神よ、わたしを離れないでください 見捨てないでください。 |
27篇10節たとい人間の中において最も我を愛する
文語訳 | 27篇10節 わが |
口語訳 | 27篇10節 たとい父母がわたしを捨てても、主がわたしを迎えられるでしょう。 |
関根訳 | 27篇10節 わが父、わが母がわたしを捨ててもヤハヴェはわたしを受け入れて下さる。 |
新共同 | 27篇10節 父母はわたしを見捨てようとも 主は必ず、わたしを引き寄せてくださいます。 |
27篇11節エホバよ、われ多くの敵に追われつつあれば願わくはなんぢの
文語訳 | 27篇11節 ヱホバよなんぢの |
口語訳 | 27篇11節 主よ、あなたの道をわたしに教え、わたしのあだのゆえに、わたしを平らかな道に導いてください。 |
関根訳 | 27篇11節 ヤハヴェよ、あなたの道をわたしに教えわが仇の故に、わたしを正しい |
新共同 | 27篇11節 主よ、あなたの道を示し 平らな道に導いてください。わたしを陥れようとする者がいるのです。 |
27篇12節我が周囲には
文語訳 | 27篇12節 いつはりの |
口語訳 | 27篇12節 わたしのあだの望むがままに、わたしを引き渡さないでください。偽りのあかしをする者がわたしに逆らって起り、暴言を吐くからです。 |
関根訳 | 27篇12節 わたしをわが敵の思うままに思うままにさせ給うな。何故なら偽りの証人がわたしに対して立ちいきまいて暴逆を企てているからです。 |
新共同 | 27篇12節 貪欲な敵にわたしを渡さないでください。偽りの証人、不法を言い広める者が わたしに逆らって立ちました。 |
*27篇13節われもし《
陰府においてはいざ知らず
文語訳 | 27篇13節 われもしヱホバの |
口語訳 | 27篇13節 わたしは信じます、生ける者の地でわたしは主の恵みを見ることを。 |
関根訳 | 27篇13節 生ける者の地でヤハヴェの恵みを見ることをわたしはかたく信ずる。 |
新共同 | 27篇13節 わたしは信じます 命あるものの地で主の恵みを見ることを。 |
*27篇14節この世の何物をも見ずしてエホバを
文語訳 | 27篇14節 ヱホバを |
口語訳 | 27篇14節 主を待ち望め、強く、かつ雄々しくあれ。主を待ち望め。 |
関根訳 | 27篇14節 「ヤハヴェを待ち望め、君の心をかたくし、強くせよ、ヤハヴェを待ち望め」。 |
新共同 | 27篇14節 主を待ち望め 雄々しくあれ、心を強くせよ。主を待ち望め。 |