黒崎幸吉著 旧約聖書略註 Web版 詩篇
詩篇 第37篇
関根訳 | 心を悩ますな |
新共同 | (アルファベットによる詩) |
本篇は9、25、34篇等と共に「イロハ歌」に属し、四行毎に(中に三行および五行の処もあり)アルファベットの文字の順に始められている。内容は悪人が栄え義者が苦しむことの矛盾を如何にして解決すべきかを論じており、その解決として結局において悪人は滅び善人は栄ゆることを信じこれを待望みつつ忍耐すべきことを教えている。来世の進行の明瞭ならざりし旧約時代においては、義しき者をして信仰を失わざらしめ、または不平、羨望に陥らざらしめんがためにはこれより外に解決の途がなく、かつその解決はこれを凡ての場合に適用して必ずしも真ならざるがごとくに見ゆるけれども、結局においてその真理たることを知ることができるのである。その故は、永遠の国においては神の報償は完全に行わるるに至り、現世においても、霊的意味においてはこれが完全に行われるからである。故に新約の光に照らしてこの詩を読む時、この詩は確かに「摂理の鏡」(テルトゥリアヌス)であり、また「聖徒の忍耐茲にあり」(ルーテル)と云わるるとおりである。なお詩73篇はこの思想をさらに高揚し、ヨブ記箴言等にもこの思想が表われていることに注意すべきである。なお本篇はイロハ歌の特徴としてやや断片的であるけれども、大体四つの部分に区分することができる(1−11。12−20。21-31。32−40)。
〔1〕不義者の栄ゆるを羨む勿れ(1−11)
37篇1節(א)惡をなすものがたとい如何にこの世において成功者となるともその故をもて汝らの心をなやめいらだたしむる勿れ、また不義をおこなふ者にむかひてたとい如何に富み栄えて居るにしても嫉をおこすなかれ。
文語訳 | 37篇1節 惡をなすものの故をもて心をなやめ 不義をおこなふ者にむかひて嫉をおこすなかれ
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口語訳 | 37篇1節 悪をなす者のゆえに、心を悩ますな。不義を行う者のゆえに、ねたみを起すな。
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関根訳 | 37篇1節 ダビデの歌。悪をなす者のために心を悩ましたり、不義を行なう者のためにいらだったりしないように。
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新共同 | 37篇1節 【ダビデの詩。】悪事を謀る者のことでいら立つな。不正を行う者をうらやむな。
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37篇2節その故はかれらはやがて草のごとく*かりとられて凋みはて*菜のごとく打萎るべければなり。悪しきものの栄華は唯一時の夢の如し、決して之をうらやみ嫉むべきにあらず。
文語訳 | 37篇2節 かれらはやがて草のごとくかりとられ菜のごとく打萎るべければなり
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口語訳 | 37篇2節 彼らはやがて草のように衰え、青菜のようにしおれるからである。
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関根訳 | 37篇2節 その人たちは草のようにたちまち枯れ青草のようにしおれてしまうのだから。
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新共同 | 37篇2節 彼らは草のように瞬く間に枯れる。青草のようにすぐにしおれる。
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補註
「かりとられ」は「枯れしぼむ」意味もあり。「青菜」は「野菜の青色」。
37篇3節(ב)この世の栄枯や成功不成功を眼中に置かず、唯エホバによりたのみて善をおこなへ、たとい約束の地たるこの《地》【國】は他国に比して貧しく苦難多くとも汝ら約束の民はここにとどまり、この世の美味を以てせず*眞實をもて糧とせよ。これこそ永遠に至るの糧である。
文語訳 | 37篇3節 ヱホバによりたのみて善をおこなへ この國にとゞまり眞實をもて糧とせよ
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口語訳 | 37篇3節 主に信頼して善を行え。そうすればあなたはこの国に住んで、安きを得る。
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関根訳 | 37篇3節 ヤハヴェに信頼して善を行なえ、この地に留まって真実をもって糧とせよ。
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新共同 | 37篇3節 主に信頼し、善を行え。この地に住み着き、信仰を糧とせよ。
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補註
「真実を以て糧とせよ」は他に種々の解釈あり。
37篇4節この世の栄誉や権勢を以て歓喜とせず、エホバによりて歓喜をなせ、エホバはたといこの世の栄華を汝に与えずともなんぢ《の》【が】真より出づる正しき心のねがひを汝にあたへたまはん。
文語訳 | 37篇4節 ヱホバによりて歡喜をなせ ヱホバはなんぢが心のねがひを汝にあたへたまはん
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口語訳 | 37篇4節 主によって喜びをなせ。主はあなたの心の願いをかなえられる。
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関根訳
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37篇4節 ヤハヴェによって喜び楽しめ、彼は君の心の願いをかなえて下さるだろう。
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新共同 | 37篇4節 主に自らをゆだねよ 主はあなたの心の願いをかなえてくださる。
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37篇5節(ג)汝の途に横たわるあらゆる苦しみをエホバに*ゆだね〔よ〕、彼によりたの〔め、さらば彼は〕【まば】*之を為しとげ、汝の願を充し汝を喜ばしめ給わん、また
文語訳 | 37篇5節 なんぢの途をヱホバにゆだねよ 彼によりたのまば之をなしとげ
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口語訳 | 37篇5節 あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ、主はそれをなしとげ、
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関根訳 | 37篇5節 君の道をヤハヴェにゆだねよ、彼に頼めば彼は行動し、
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新共同 | 37篇5節 あなたの道を主にまかせよ。信頼せよ、主は計らい
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補註
「ゆだね」はエホバの上にあらゆる辛苦を「まろばし」かけること。「之を為し」は簡単であるが、前節を受ける。
37篇6節悪しき人汝をそしり汝を罪すともエホバは《汝の義を光のごとく、汝の審判を午日のごとくあきらかにしたまはん。》【光のごとくなんぢの義をあきらかにし、午日のごとくなんぢの訟をあきらかにしたまはん】それ故に汝らは唯エホバに依頼みて世を恐れずして正義を行え。
文語訳 | 37篇6節 光のごとくなんぢの義をあきらかにし午日のごとくなんぢの訟をあきらかにしたまはん
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口語訳 | 37篇6節 あなたの義を光のように明らかにし、あなたの正しいことを真昼のように明らかにされる。
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関根訳 | 37篇6節 君の義を光のようにあらわし君の公正を真昼のように明らかにして下さる。
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新共同 | 37篇6節 あなたの正しさを光のように あなたのための裁きを 真昼の光のように輝かせてくださる。
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37篇7節(ד)如何に心中憤慨にたえざることありとも、濫りにエホバに向って呟くことなくなんぢエホバのまへに口をつぐみ、その来りて汝を助け給うまでは信仰を以て忍びて《かれ》【これ】を待望め、やがて彼は公平なる審判を行い給わん。おのがあゆむ悪しき途《に》【をあゆみて】榮ゆるものの故をもて、またあしき謀略をなしつつ而も成功を以て之をとぐる人の故をもて心をなやむるなかれ。その栄は一時でありその謀略はやがて失敗に帰せしめられん。
文語訳 | 37篇7節 なんぢヱホバのまへに口をつぐみ忍びてこれを俟望め おのが途をあゆみて 榮ゆるものの故をもて あしき謀略をとぐる人の故をもて心をなやむるなかれ
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口語訳 | 37篇7節 主の前にもだし、耐え忍びて主を待ち望め。おのが道を歩んで栄える者のゆえに、悪いはかりごとを遂げる人のゆえに、心を悩ますな。
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関根訳 | 37篇7節 ヤハヴェの前に黙して、彼を待て。世渡りのうまい者のために心を悩ますな、ずるいことをしている者のために。
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新共同 | 37篇7節 沈黙して主に向かい、主を待ち焦がれよ。繁栄の道を行く者や 悪だくみをする者のことでいら立つな。
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37篇8節(ה)それ故に悪しき者栄ゆるとも之に対する怒をやめ、忿恚をすてよ、心をなやむるなかれ、これ信仰なき行為なるが故に結局において惡を《なすに過ぎず。》【おこなふ方にうつらん】故に汝らの激情は忍耐を以て之を抑圧することが必要である。
文語訳 | 37篇8節 怒をやめ忿恚をすてよ 心をなやむるなかれ これ惡をおこなふ方にうつらん
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口語訳 | 37篇8節 怒りをやめ、憤りを捨てよ。心を悩ますな、これはただ悪を行うに至るのみだ。
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関根訳 | 37篇8節 怒りをやめ、憤りをすてよ、心を悩ますな、それは悪に誘われることだ。
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新共同 | 37篇8節 怒りを解き、憤りを捨てよ。自分も悪事を謀ろうと、いら立ってはならない。
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37篇9節そは惡をおこなふものは現在如何に栄華を極むるともやがては斷滅され、之に反して正義を行い忍耐を以てエホバを待望むものは神の約束し給えるイスラエルの《*地》【國】をつぐべければなり。
文語訳 | 37篇9節 そは惡をおこなふものは斷
滅され、エホバを待望
むものは國をつぐべければなり
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口語訳 | 37篇9節 悪を行う者は断ち滅ぼされ、主を待ち望む者は国を継ぐからである。
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関根訳 | 37篇9節 悪を行なう者はたち滅ぼされヤハヴェを待ち望む者こそ地を嗣ぐからである。
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新共同 | 37篇9節 悪事を謀る者は断たれ 主に望みをおく人は、地を継ぐ。
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補註
「地を嗣ぐ」ことは始めは約束の地イスラエルを嗣ぐことであったが、次第に終末的に考えらるるに至った。例、イザヤ57:13。60:21。65:9。
37篇10節(ו)あしきものは一時は如何に勢力ありとも、暫く忍耐して居らば久しからずして自然に自己の罪のためにうせん、汝〔*細密に〕そのかつて華やかなりし處をおもひみるとももはや消え去りてあることなからん。
文語訳 | 37篇10節 あしきものは久しからずしてうせん なんぢ細密にその處をおもひみるともあることなからん
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口語訳 | 37篇10節 悪しき者はただしばらくで、うせ去る。あなたは彼の所をつぶさに尋ねても彼はいない。
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関根訳 | 37篇10節 今しばらくすれば悪人は消え失せ君がその跡を尋ねてももういないだろう。
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新共同 | 37篇10節 しばらくすれば、主に逆らう者は消え去る。彼のいた所を調べてみよ、彼は消え去っている。
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補註
「細密に」は意訳としてもやや叮嚀に過ぐ、英改訳によれるものならん。
*37篇11節されど忍耐を以てエホバを待望む《柔和なるもの》【謙るもの】はエホバの恩恵によりて《地》【國】を嗣ぎ、イスラエルの約束の地を得るのみならず、やがてはイエスの宣いし如く(マタイ5:5)永遠の神の国を嗣ぎ《大なる平安を以て樂まん。》【また平安のゆたかなるを樂まん】この約束を信じて柔和なる心を以て静に待望むのが神の民の態度である。
文語訳 | 37篇11節 されど謙るものは國をつぎ また平安のゆたかなるを樂しまん
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口語訳 | 37篇11節 しかし柔和な者は国を継ぎ、豊かな繁栄をたのしむことができる。
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関根訳 | 37篇11節 柔和な者は地を嗣ぎ豊かな平安を喜び楽しむことが出来よう。
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新共同 | 37篇11節 貧しい人は地を継ぎ 豊かな平和に自らをゆだねるであろう。
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補註
マタイ5:5の山上の垂訓に引用せらる。
〔2〕エホバは悪しき者を審き給う(12−20)
37篇12節(ז)惡しきものは義しきものを嫉み、これを除かんとて之に《むかひて悪計》【*さからはんとて謀略】をめぐらし、之にむかひて憎悪にもえて切歯す。かかる中にあって義しきものの心は安きを得ず。
文語訳 | 37篇12節 惡しきものは義きものにさからはんとて謀略をめぐらし之にむかひて切齒す
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口語訳 | 37篇12節 悪しき者は正しい者にむかってはかりごとをめぐらし、これにむかって歯がみする。
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関根訳 | 37篇12節 悪人は義人に向かって悪いことをたくらみ義人に向かって歯ぎしりする。
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新共同 | 37篇12節 主に従う人に向かって 主に逆らう者はたくらみ、牙をむくが
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補註
現行訳「さからはんと」はやや強過ぎる。
37篇13節されども主はあたかもかかる者を問題にだに為給わざるものの如くあしきものを笑ひたまはん、(そは)エホバにおいて少しも手を下し給わずとも*かれがその悪の為に滅ぶべき日のやがて間もなくきたるを見給へばなり。主は之を知り給うが故に唯悪しき者の所為をあざ笑い給う。人は之を見得ざるが為に苦しみ恨む。
文語訳 | 37篇13節 主はあしきものを笑ひたまはん かれが日のきたるを見たまへばなり
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口語訳 | 37篇13節 しかし主は悪しき者を笑われる、彼の日の来るのを見られるからである。
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関根訳 | 37篇13節 主は悪人を嘲笑される。彼の日の来ることを見ておられるから。
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新共同 | 37篇13節 主は彼を笑われる。彼に定めの日が来るのを見ておられるから。
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補註
「かれが日」は死ぬべき日、悪しき者は神が之を罰するまでもなく、自然に亡ぶるものとして言表わさるることに注意すべし。
37篇14節
(ח)あしきものは劍をぬき弓をはりて苦しむものと貧しきものとをたふし、行ひ直きものを殺さんとせり。悪しきもののかかる行為は悉くエホバの御旨に反対する。そはエホバは苦しむもの貧しきものをあわれみ、行い直きものを護り給う故なり。
文語訳 | 37篇14節 あしきものは劍をぬき弓をはりて苦しむものと貧しきものとをたふし行なほきものを殺さんとせり
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口語訳 | 37篇14節 悪しき者はつるぎを抜き、弓を張って、貧しい者と乏しい者とを倒し、直く歩む者を殺そうとする。
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関根訳 | 37篇14節 悪人は剣を抜き、弓をつがえ弱い者、貧しい者を倒そうとし直く歩む者を殺そうとした。
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新共同 | 37篇14節 主に逆らう者は剣を抜き、弓を引き絞り 貧しい人、乏しい人を倒そうとし まっすぐに歩む人を屠ろうとするが
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37篇15節あしきものはかく義しきものを迫害すされどその行為は決して成功することなく却ってその劍はおのが胸をさして自らその報をうけ、その弓はをられて用にたえざるに至るべし。エホバの審判を下すまでもなく彼らの悪は自ら彼らの上に還り来らん。
文語訳 | 37篇15節 されどその劍はおのが胸をさしその弓はをらるべし
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口語訳 | 37篇15節 しかしそのつるぎはおのが胸を刺し、その弓は折られる。
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関根訳 | 37篇15節 彼らの剣は自分の胸をさしその弓は折られるであろう。
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新共同 | 37篇15節 その剣はかえって自分の胸を貫き 弓は折れるであろう。
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37篇16節(ט)義しき人のもてる《少量は》【ものの少きは】多くの惡しきものの《有てる多量》【豊なる】にまされり。財物の量は問題にあらず、その財宝が如何にして得られしかが問題である。浄財は少量たりとも貴重であり不浄財は如何に多量であっても結局何の役にも立たない。
文語訳 | 37篇16節 義人のもてるもののすくなきは 多くの惡しきものの豐かなるにまされり
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口語訳 | 37篇16節 正しい人の持ち物の少ないのは、多くの悪しきの者の豊かなのにまさる。
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関根訳 | 37篇16節 義人の持つ少しのものは悪人の多くの財にまさる。
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新共同 | 37篇16節 主に従う人が持っている物は僅かでも 主に逆らう者、権力ある者の富にまさる。
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37篇17節そは惡しきものの臂はその悪のむくいとして遂に敗滅に帰するまでにをらるれど、エホバは義しきものを扶け支へ給へばなり。故に悪しきものの多くの富も之と共に亡び、義しきものの些少の宝もやがてはエホバの祝福を受くるに至らん。
文語訳 | 37篇17節 そは惡しきものの臂はをらるれどヱホバは義きものを扶持たまへばなり
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口語訳 | 37篇17節 悪しき者の腕は折られるが、主は正しい者を助けささえられるからである。
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関根訳 | 37篇17節 悪人の腕は折られるがヤハヴェは義人を支えられるから。
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新共同 | 37篇17節 主は御自分に逆らう者の腕を折り 従う人を支えてくださる。
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37篇18節(י)エホバは完全きもの非難すべき点なき義しき者の〔*もろもろの〕日すなわちその生活の有様をことごとく知りたまふ。全智のエホバの目には一として映らざるものはない、而して彼らは神の御旨に叶う日を送るが故にその嗣業はかぎりなく久しからん。彼らは永遠にその嗣業に与ることを得。
文語訳 | 37篇18節 ヱホバは完全もののもろもろの日をしりたまふ かれらの嗣業はかぎりなく久しからん
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口語訳 | 37篇18節 主は全き者のもろもろの日を知られる。彼らの嗣業はとこしえに続く。
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関根訳 | 37篇18節 ヤハヴェは全き者の日々を知り彼らの嗣業はとこしえに続く。
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新共同 | 37篇18節 無垢な人の生涯を 主は知っていてくださる。彼らはとこしえに嗣業を持つであろう。
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補註
「もろもろの」は意訳。
37篇19節かれらは禍害にあふことも無きにしもあらず、されどもそのとき彼らは神の守護によりてその禍害より救い出されて
愧をおはず饑饉
の日にも不思議なる神の援によりてあくことを得ん。エホバによりたのむ者の上には、奇跡的救いが行われる。
文語訳 | 37篇19節 かれらは禍害にあふとき愧をおはず饑饉の日にもあくことを得ん
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口語訳 | 37篇19節 彼らは災の時にも恥をこうむらず、ききんの日にも飽き足りる。
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関根訳 | 37篇19節 災いの臨む時も恥をこうむらず、飢饉の日々にもあき足りる。
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新共同 | 37篇19節 災いがふりかかっても、うろたえることなく 飢饉が起こっても飽き足りていられる。
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*37篇20節(כ)反対にあしき者はたとい一時栄えゆくとも遂にはほろび、エホバのあたは牧場の《美しさ》【さかえ】の《如くやがて時至ればきえうせ、かまどより立ちのぼる煙となりて》【枯るるがごとくうせ煙のごとく】跡方もなく消えゆかん。エホバが御手を下し給うを待たずして彼らは己が罪によりて滅亡に至る。
文語訳 | 37篇20節 あしき者はほろびヱホバのあたは牧場のさかえの枯るるがごとくうせ烟のごとく消えゆかん
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口語訳 | 37篇20節 しかし、悪しき者は滅び、主の敵は牧場の栄えの枯れるように消え、煙のように消えうせる。
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関根訳 | 37篇20節 悪人は滅び、ヤハヴェの敵は牧場の栄えのように枯れ煙のように消え失せるからである。
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新共同 | 37篇20節 しかし、主に逆らい敵対する者は必ず滅びる 献げ物の小羊が焼き尽くされて煙となるように。
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〔3〕エホバは義者を恵み給う(21−31)
*37篇21節(ל)あしき者は結局において神の祝福を受け得ざるが故に他人よりものかりて償はず、借財を弁償し得ざる如きあわれむべき運命に陥り義しきものは神の恩恵を豊に受くるによりて自らも惠ありて施しあたふることを得るに至るのである。
文語訳 | 37篇21節 あしき者はものかりて償はず 義きものは惠ありて施しあたふ
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口語訳 | 37篇21節 悪しき者は物を借りて返すことをしない。しかし正しい人は寛大で、施し与える。
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関根訳 | 37篇21節 悪人は借りても返すことが出来ない。義人は人にめぐみ与えることが出来る。
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新共同 | 37篇21節 主に逆らう者は、借りたものも返さない。主に従う人は憐れんで施す。
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補註
申命15:6。28:12の実現と見るべきで、悪人の借倒しと善人の慈善とを批判したものではない。
37篇22節(その故は)〔神の〕ことほぎたまふただしき人は約束の《地》【國】をつぎ、〔神の〕詛ひたまふあしき人は斷滅さる《べければなり。》【べし】
文語訳 | 37篇22節 神のことほぎたまふ人は國をつぎ 神ののろひたまふ人は斷滅ぼさるべし
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口語訳 | 37篇22節 主に祝福された者は国を継ぎ、主にのろわれた者は断ち滅ぼされる。
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関根訳 | 37篇22節 神が祝福される者は地を嗣ぎ彼が呪う者はたち滅ぼされるからである。
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新共同 | 37篇22節 神の祝福を受けた人は地を継ぐ。神の呪いを受けた者は断たれる。
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*37篇23節(מ)義しき人の歩は、己が心のままを為すにあらずエホバによりて定めらる、之に従って歩む《その途》【そのゆく途】を〔エホバ〕よろこび《たまふ。》【たまへり】
文語訳 | 37篇23節 人のあゆみはヱホバによりて定めらる そのゆく途をヱホバよろこびたまへり
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口語訳 | 37篇23節 人の歩みは主によって定められる。主はその行く道を喜ばれる。
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関根訳 | 37篇23節 人の歩みはヤハヴェによって定められその道を彼は堅くされる。
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新共同 |
37篇23節
主は人の一歩一歩を定め 御旨にかなう道を備えてくださる。
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補註
23節bは「エホバの途をかれはよろこぶ」とも訳す。
37篇24節縦ひその人その途にありてつまづきたふるることありとも、それは一時的であり、また軽き程度に過ぎず、全くうちふせらるることなし、エホバかれが手を〔たすけ〕支へたまへばなり。エホバの定め給う途を歩むものは幸福なるかな。
文語訳 | 37篇24節 縱その人たふるゝことありとも全くうちふせらるゝことなし ヱホバかれが手をたすけ支へたまへばなり
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口語訳 | 37篇24節 たといその人が倒れても、全く打ち伏せられることはない、主がその手を助けささえられるからである。
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関根訳 | 37篇24節 彼が倒れても倒れたままにはならない、ヤハヴェがその手を支えておられるから。
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新共同 | 37篇24節 人は倒れても、打ち捨てられるのではない。主がその手をとらえていてくださる。
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37篇25節(נ)われむかし年わかくして今おい長き人生の経験を嘗めたれど未だかつて義しき者の世の凡ての人にすてられ、或はその裔の糧こひありくを見しことなし。それ故に義しきを行う為に受くる一時の困難は決して憂うべきものにはあらず。
文語訳 | 37篇25節 われむかし年わかくして今おいたれど 義者のすてられ 或はその裔の糧こひありくを見しことなし
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口語訳 | 37篇25節 わたしは、むかし年若かった時も、年老いた今も、正しい人が捨てられ、あるいはその子孫が食物を請いあるくのを見たことがない。
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関根訳 | 37篇25節 わたしは昔若者で今は年老いたが義人が棄てられ、その子孫が糧に困るのを見たことはない。
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新共同 | 37篇25節 若いときにも老いた今も、わたしは見ていない 主に従う人が捨てられ 子孫がパンを乞うのを。
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37篇26節ただしきものはその一生涯の間貧しきことなく終日めぐみありて苦しむものに貸しあたふ。それにも関らず自ら貧困に苦しむことなく、またその裔はさいはひなり。
文語訳 | 37篇26節 たゞしきものは終日めぐみありて貸しあたふ その裔はさいはひなり
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口語訳 | 37篇26節 正しい人は常に寛大で、物を貸し与え、その子孫は祝福を得る。
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関根訳 | 37篇26節 彼はいつも恵んで貸し与えその子孫は祝福されるにきまっている。
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新共同 | 37篇26節 生涯、憐れんで貸し与えた人には 祝福がその子孫に及ぶ。
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37篇27節(ס)惡をはなれて善をなせ、然らばなんぢ《とこしへに幸福を以て世に住むことを得ん。》【の住居とこしへならん】
文語訳 | 37篇27節 惡をはなれて善をなせ 然ばなんぢの住居とこしへならん
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口語訳 | 37篇27節 悪をさけて、善を行え。そうすれば、あなたはとこしえに住むことができる。
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関根訳 | 37篇27節 悪を離れ、善を行なえ、そうすれば君はとこしえに住むことが出来る。
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新共同 | 37篇27節 悪を避け、善を行えば とこしえに、住み続けることができる。
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37篇28節(そは)エホバは公平なる審判をこのみ、その御旨に従って生くる聖徒をすてたまはざればなり。《不義者は永遠に滅ぼされ》【*かれらはとこしへにまもりたすけらるれど】惡しきもののすゑはエホバのまもりを得ることができず、結局斷ち滅さるべし。
文語訳 | 37篇28節 ヱホバは公平をこのみ その聖徒をすてたまはざればなり かれらは永遠にまもりたすけらるれど悪しきもののすゑは斷滅ぼさるべし
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口語訳 | 37篇28節 主は公義を愛し、その聖徒を見捨てられないからである。正しい者はとこしえに助け守られる。しかし、悪しき者の子孫は断ち滅ぼされる。
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関根訳 | 37篇28節 ヤハヴェは公義を愛しその聖徒を見棄てることはないからである。彼らはとこしえに守られ悪人の子孫はたち滅ぼされる。
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新共同 |
37篇28節 主は正義を愛される。主の慈しみに生きる人を見捨てることなく とこしえに見守り 主に逆らう者の子孫を断たれる。
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補註
「かれらはとこしへにまもらるれど」はおそらく七十人訳の原文たるべき「不正なるものは永遠に滅ぼされ」の誤記ならん、かく解すれば原文に欠けている(アイン)の節が補充されることとなる。
37篇29節ただしきものは《地》【國】をつぎ《とこしへにその上に住まん。》【その中にすまひてとこしへに及ばん】
文語訳 | 37篇29節 たゞしきものは國をつぎ その中にすまひてとこしへに及ばん
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口語訳 | 37篇29節 正しい者は国を継ぎ、とこしえにその中に住むことができる。
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関根訳 | 37篇29節 義人は地を嗣ぎいつまでもそこに住むことが出来る。義人の口は知恵を語りその舌は公義を述べる。
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新共同 | 37篇29節 主に従う人は地を継ぎ いつまでも、そこに住み続ける。
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37篇30節(פ)ただしきものの口は智慧をかたり、愚なること、虚しきことはその口より出でずその舌は公平なる審判をのぶ。
文語訳 | 37篇30節 たゞしきものの口は智惠をかたり その舌は公平をのぶ
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口語訳 | 37篇30節 正しい者の口は知恵を語り、その舌は公義を述べる。
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関根訳 | 37篇30節 義人の口は知恵を語りその舌は公義を述べる。
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新共同 | 37篇30節 主に従う人は、口に知恵の言葉があり その舌は正義を語る。
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37篇31節かれが神の《律法》《法》はその心にあり、心よりその律法にしたがいそのあゆみは〔一歩だに〕すべることあらじ。神その御手を以て彼を支え給うが故なり。
文語訳 | 37篇31節 かれが神の法はそのこゝろにあり そのあゆみは一歩だにすべることあらじ
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口語訳 | 37篇31節 その心には神のおきてがあり、その歩みはすべることがない。
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関根訳 | 37篇31節 その神の律法が心のうちにあり、彼の歩みはよろめくことがない。
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新共同 | 37篇31節 神の教えを心に抱き よろめくことなく歩む。
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〔4〕悪しき者は亡び義しきものは在う(32−40)
37篇32節(צ)あしきものは義しきものを最も忌み嫌い之を《待伏して》【ひそみうかがひて】之をころさんとはかる。義しき者はかくして常に生命の危険にさらされて居るのであってエホバの守護なくばその生命は常に風前の燈火の如くである。
文語訳 | 37篇32節 あしきものは義者をひそみうかゞひて之をころさんとはかる
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口語訳 | 37篇32節 悪しき者は正しい人をうかがい、これを殺そうとはかる。
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関根訳 | 37篇32節 悪人は義人を殺そうとして折をうかがっていても
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新共同 | 37篇32節 主に逆らう者は待ち構えて 主に従う人を殺そうとする。
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37篇33節しかるにエホバは義しき者をあしきものの手にのこしおき悪しき者の自由にせらるることを許したまはず、たとい人はこの義人を謗ることあるもエホバは審判のときに罰ひたまふことなし。それ故に悪しき者の凡ての企てはみな悉く画餅に帰せん。
文語訳 | 37篇33節 ヱホバは義者をあしきものの手にのこしおきたまはず 審判のときに罰ひたまふことなし
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口語訳 | 37篇33節 主は正しい人を悪しき者の手にゆだねられない、またさばかれる時、これを罪に定められることはない。
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関根訳 | 37篇33節 ヤハヴェは義人をその手にゆだねることはせず悪人が審かれる時、彼を悪しとされる。
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新共同 | 37篇33節 主は御自分に従う人がその手中に陥って裁かれ 罪に定められることをお許しにならない。
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37篇34節(ק)正義を行いて酬いられず不義者が栄えゆくを見ることあるも決して失望せずにエホバを待望みて疑わず、エホバの示し給うその途をまもれ、さらば汝世の人よりは如何に賤めらるるともエホバ汝を高く衆人の上にあげてエホバの約束し給える《地》【國】をつがせたまはん、その反対に
なんぢ
は今得意顔に誇り居る惡しき者の斷滅さるるその姿《を》【時にこれを】見ん。
文語訳 | 37篇34節 ヱホバを俟望みてその途をまもれ さらば汝をあげて國をつがせたまはん なんぢ惡者のたちほろぼさるゝ時にこれをみん
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口語訳 | 37篇34節 主を待ち望め、その道を守れ。そうすれば、主はあなたを上げて、国を継がせられる。あなたは悪しき者の断ち滅ぼされるのを見るであろう。
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関根訳 | 37篇34節 ヤハヴェを待ち望み、その道を守れ。彼は君を高くして地を嗣がせて下さる。君は悪人がたち滅ぼされるのを見るであろう。
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新共同 | 37篇34節 主に望みをおき、主の道を守れ。主はあなたを高く上げて 地を継がせてくださる。あなたは逆らう者が断たれるのを見るであろう。
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*37篇35節(ר)《われ見るに惡しきものは狂暴にして緑滴る自然生の樹の如くにはびこる。》【我あしきものの猛くしてはびこれるを見るに生立ちたる地にさかえしげれる樹のごとし】かれは四方にその力を伸ばして猛威を振う。
文語訳 | 37篇35節 我あしきものの猛くしてはびこれるを見るに生立ちたる地にさかえしげれる樹のごとし
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口語訳 | 37篇35節 わたしは悪しき者が勝ち誇って、レバノンの香柏のようにそびえたつのを見た。
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関根訳 | 37篇35節 わたしはかつて悪人が栄え緑のいと杉のように盛んなのを見た。
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新共同 | 37篇35節 主に逆らう者が横暴を極め 野生の木のように勢いよくはびこるのを わたしは見た。
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補註
本節の私訳は他の場合と同じくできるだけ原文の簡潔さを写さんとしたものである。原文は六字よりなる。
37篇36節《而して人傍を過ぐるに》【然れどもかれは逝けり】視よ、前に繁茂せる偉大なる樹木も今や《あらずなりぬ。》【たちまちに無くなりぬ】われ之をたづねしかど彼は既に亡び失せてもはや《見出さざりき。》【遇うことをえざりき】悪しきものの栄華やその勢力のはかなさは凡てかくの如し。
文語訳 | 37篇36節 然れどもかれは逝ぎゆけり 視よたちまちに無くなりぬ われ之をたづねしかど遇ふことをえざりき
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口語訳 | 37篇36節 しかし、わたしが通り過ぎると、見よ、彼はいなかった。わたしは彼を尋ねたけれども見つからなかった。
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関根訳 | 37篇36節 その後そこを通るともう見当らず探してみたが見つからなかった。
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新共同 | 37篇36節 しかし、時がたてば彼は消えうせ 探しても、見いだすことはできないであろう。
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37篇37節(ש)それ故に悪しきものを無視して完き人に目をそそぎ直き人を見よ、注意して彼らを見ることによりて人の進むべき途を学べ、《平和の人》【和平なる人】には後裔ありて子孫益々栄ゆれど、
文語訳 | 37篇37節 完人に目をそゝぎ直人をみよ 和平なる人には後あれど
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口語訳 | 37篇37節 全き人に目をそそぎ、直き人を見よ。おだやかな人には子孫がある。
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関根訳 | 37篇37節 正しきを守り、直きを心がけよ。そのような人の終わりは平安である。
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新共同 | 37篇37節 無垢であろうと努め、まっすぐに見ようとせよ。平和な人には未来がある。
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37篇38節罪ををかすものらは共にほろぼされて自らの存在を失い惡きものの後裔はかならず斷たるべければなり。子孫の運命はかくの如くその祖先の行為の如何によりて定まる。
文語訳 | 37篇38節 罪ををかすものらは共にほろぼされ惡しきものの後はかならず斷たるべければなり
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口語訳 | 37篇38節 しかし罪を犯す者どもは共に滅ぼされ、悪しき者の子孫は断たれる。
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関根訳 | 37篇38節 咎を犯す者は共に滅ぼされ悪人の終わりは絶滅である。
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新共同 | 37篇38節 背く者はことごとく滅ぼされ 主に逆らう者の未来は断たれる。
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37篇39節
(ת)義しきものの救はエホバよりいづ、エホバはかれらが辛苦のときの避所なる保砦なり。エホバにありて人は凡ての辛苦より免るることを得。
文語訳 | 37篇39節 たゞしきものの救はヱホバよりいづ ヱホバはかれらが辛苦のときの保砦なり
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口語訳 | 37篇39節 正しい人の救は主から出る。主は彼らの悩みの時の避け所である。
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関根訳 | 37篇39節 義人の救いはヤハヴェから臨み、艱難の時にも彼は彼らの避け所である。
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新共同 | 37篇39節 主に従う人の救いは主のもとから来る 災いがふりかかるとき 砦となってくださる方のもとから。
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37篇40節エホバはかれらを助け、かれらを敵の手より解放ちたまふ、エホバはかれらを惡しき者より解放ちて救ひたまふ、かれらはエホバを避所とすればなり。義しきものはエホバに依頼むことによりて永遠の幸福に入ることを得。
文語訳 | 37篇40節 ヱホバはかれらを助け かれらを解脱ちたまふ ヱホバはかれらを惡者よりときはなちて救ひたまふ かれらはヱホバをその避所とすればなり
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口語訳 | 37篇40節 主は彼らを助け、彼らを解き放ち、彼らを悪しき者どもから解き放って救われる。彼らは主に寄り頼むからである。
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関根訳 | 37篇40節 ヤハヴェは彼らを助け、彼らを救い出される。悪人から彼らを救い出してこれを救われる。彼らは彼を避け所としているからである。
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新共同 | 37篇40節 主は彼を助け、逃れさせてくださる 主に逆らう者から逃れさせてくださる。主を避けどころとする人を、主は救ってくださる。
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