詩篇 第41篇
関根訳 | 病者の歌 |
うたのかみに | |
口語訳 | 聖歌隊の指揮者によってうたわせたダビデの歌 |
関根訳41篇1節 | 聖歌隊の指揮者に、ダビデの歌。 |
新共同41篇1節 | 【指揮者によって。賛歌。ダビデの詩。】 |
ダビデがアブサロムの反逆の前にその友アヒトぺルに裏切られし頃の苦境を謳えるものと見て本篇は最も適切なる背景を得るがごとくに思われる。作者は病の床にありて自己の正しき行動を確信し、神が必ずかかる者を助け給うことの希望と確信をもって筆を起し(1−3)、敵と裏切れる友とより来る非難侮辱の苦痛を述べて(4−9)最後に祈をもって本篇を終る(10−13)。なお本篇は第一巻の終であり13節は各巻の終に掲げらるる頌栄である。また本篇も第1篇と同じく「幸なるかな」をもって始まる点興味ある事実である。
〔1〕エホバは正しき者を助け給う(1−3)
41篇1節《
文語訳 | 41篇1節 よわき |
口語訳 | 41篇1節 貧しい者をかえりみる人はさいわいである。主はそのような人を悩みの日に救い出される。 |
関根訳 | 41篇2節 その言葉を慎む者に幸いあれ。災いの日にヤハヴェは彼を救われる。 |
新共同 | 41篇2節 いかに幸いなことでしょう 弱いものに思いやりのある人は。災いのふりかかるとき 主はその人を逃れさせてくださいます。 |
41篇2節かかる者はたとい病の床に臥すともエホバ
文語訳 | 41篇2節 ヱホバ |
口語訳 | 41篇2節 主は彼を守って、生きながらえさせられる。彼はこの地にあって、さいわいな者と呼ばれる。あなたは彼をその敵の欲望にわたされない。 |
関根訳 | 41篇3節 ヤハヴェは彼を守り、彼を生かしこの地にあって彼を幸いなものとし彼をその敵のこころのままにわたし給わない。 |
新共同 | 41篇3節 主よ、その人を守って命を得させ この地で幸せにしてください。貪欲な敵に引き渡さないでください。 |
*41篇3節エホバは《わづらひの
文語訳 | 41篇3節 ヱホバは |
口語訳 | 41篇3節 主は彼をその病の床でささえられる。あなたは彼の病む時、その病をことごとくいやされる。 |
関根訳 | 41篇4節 ヤハヴェは彼を病いの床で助けその病床で支持を与えその病気から回復させる。 |
新共同 | 41篇4節 主よ、その人が病の床にあるとき、支え 力を失って伏すとき、立ち直らせてください。 |
〔2〕わが敵わが友われを狙う(4−9)
*41篇4節われいへらく『エホバよ、われを
文語訳 | 41篇4節 |
口語訳 | 41篇4節 わたしは言った、「主よ、わたしをあわれみ、わたしをいやしてください。わたしはあなたにむかって罪を犯しました」と。 |
関根訳 | 41篇5節 わたしは言う、「ヤハヴェよ、わたしを憐れみわが生命を |
新共同 | 41篇5節 わたしは申します。「主よ、憐れんでください。あなたに罪を犯したわたしを癒してください。」 |
41篇5節汝わがこの祈の言を聴き給わざる間はわが
文語訳 | 41篇5節 わが |
口語訳 | 41篇5節 わたしの敵はわたしをそしって言う、「いつ彼は死に、その名がほろびるであろうか」と。 |
関根訳 | 41篇6節 わが敵はわたしに向かって災いのことを言う、「彼はいつ死に、その名はいつ滅び失せるか」と。 |
新共同 | 41篇6節 敵はわたしを苦しめようとして言います。「早く死んでその名も消えうせるがよい。」 |
41篇6節《
文語訳 | 41篇6節 かれ |
口語訳 | 41篇6節 そのひとりがわたしを見ようとして来るとき、彼は偽りを語り、その心によこしまを集め、外に出てはそれを言いふらす。 |
関根訳 | 41篇7節 見舞いにくるときその心に |
新共同 | 41篇7節 見舞いに来れば、むなしいことを言いますが 心に悪意を満たし、外に出ればそれを口にします。 |
41篇7節すべて
文語訳 | 41篇7節 すべてわれをにくむもの |
口語訳 | 41篇7節 すべてわたしを憎む者はわたしについて共にささやき、わたしのために災を思いめぐらす。 |
関根訳 | 41篇8節 彼らは一緒になってわたしに敵してささやき、わが敵はみなわたしに向かって災いをはかる。 |
新共同 | 41篇8節 わたしを憎む者は皆、集まってささやき わたしに災いを謀っています。 |
41篇8節かつ
文語訳 | 41篇8節 かつ |
口語訳 | 41篇8節 彼らは言う、「彼に一つのたたりがつきまとったから、倒れ伏して再び起きあがらないであろう」と。 |
関根訳 | 41篇9節 「彼はたたりにあい、それで病気になったのだからもうふたたび立ちあがれはしない」と。 |
新共同 | 41篇9節 「呪いに取りつかれて床に就いた。二度と起き上がれまい。」 |
*41篇9節普通一般の友ならばなお忍ぶべし、然るにわが信頼を以て
文語訳 | 41篇9節 わが |
口語訳 | 41篇9節 わたしの信頼した親しい友、わたしのパンを食べた親しい友さえもわたしにそむいてくびすをあげた。 |
関根訳 | 41篇10節 わたしが依り頼んだ一番親しい友、わたしのパンを食べた者がわたしに向かってくびすを大きくした。 |
新共同 | 41篇10節 わたしの信頼していた仲間 わたしのパンを食べる者が 威張ってわたしを足げにします。 |
〔3〕エホバよわが仇を報いたまえ(10−12)
41篇10節実に我はかくの如くわが親しき友よりも裏切られぬ。
文語訳 | 41篇10節 |
口語訳 | 41篇10節 しかし主よ、わたしをあわれみ、わたしを助け起してください。そうすればわたしは彼らに報い返すことができます。 |
関根訳 | 41篇11節 しかしヤハヴェよ、あなたがわたしを憐れみわたしを立ちあがらせて下さい。そうすればわたしは彼らに報いることが出来ます。 |
新共同 | 41篇11節 主よ、どうかわたしを憐れみ 再びわたしを起き上がらせてください。そうしてくだされば 彼らを見返すことができます。 |
41篇11節わが
文語訳 | 41篇11節 わが |
口語訳 | 41篇11節 わたしの敵がわたしに打ち勝てないことによって、あなたがわたしを喜ばれることをわたしは知ります。 |
関根訳 | 41篇12節 わが敵がわたしに災いを及ぼしえないことであなたがわたしを受け入れ給うことを知ります。 |
新共同 | 41篇12節 そしてわたしは知るでしょう わたしはあなたの御旨にかなうのだと 敵がわたしに対して勝ち誇ることはないと。 |
41篇12節《
文語訳 | 41篇12節 わが |
口語訳 | 41篇12節 あなたはわたしの全きによって、わたしをささえ、とこしえにみ前に置かれます。 |
関根訳 | 41篇13節 わたしの全きによってあなたはわたしを支え、いつまでもわたしをみ前に立たせ給います。 |
新共同 | 41篇13節 どうか、無垢なわたしを支え とこしえに、御前に立たせてください。 |
〔4〕頌栄(13)
*41篇13節イスラエルの
文語訳 | 41篇13節 イスラエルの |
口語訳 | 41篇13節 イスラエルの神、主はとこしえからとこしえまでほむべきかな。アァメン、アァメン。 |
関根訳 | 41篇14節 イスラエルの神、ヤハヴェは |
新共同 | 41篇14節 主をたたえよ、イスラエルの神を 世々とこしえに。アーメン、アーメン。 |