詩篇 第46篇
関根訳 | 神はわが |
口語訳 | 聖歌隊の指揮者によって女の声のしらべにあわせてうたわせたコラの子の歌 |
関根訳46篇1節 | 聖歌隊の指揮者に、コラハの子のために、アル・ムース式に、うた。 |
新共同46篇1節 | 【指揮者に合わせて。コラの子の詩。アラモト調。歌。】 |
本篇は47、48篇と共にシオンの山を中心とする神の都がエホバに守られてあらゆる敵の攻撃にたえ、神はエルサレムを中心にして全世界を支配し給い、全世界に平和を来たらしめ給うであろうことを謳っている。すなわち一つの終末的預言的詩篇である。殊にこれらの諸篇はエルサレムが強敵の侵入に耐え、これを打ち破り今や確乎たる平和をもって神を讃美する心が油然として湧き上がっている時の歌であって、従ってエホバに依り頼む者の必勝を預言せるイザヤの書、殊にその17章33章等に深き類似点を有す。しかしながらこれらの詩を具体的歴史上の事実を背景とせるものと考うることは適当ではない。多くの学者は、これをアッシリア王セナケリブの侵入軍がヒゼキヤ王の時に一敗地にまみれし事件(紀元前701年。列王下18:13−16。イザヤ36:1以下)、またはモアブ、アンモン、マオニの連合軍がヨシャパテの時代に攻め来りて敗られし時の詩となし、またはアハズ王の時ペカとレジンの連合軍が攻め入りし事に関連すと解しているけれどもむしろそれらの事件を終りてエルサレムが完全なる平和と幸福とを回復せる時代の作と見るべきであろう。イザヤ書との思想の類似(イザヤ2:2−4=9節。7−12=8、9節。33:10−13=11節その他25:4以下等を見よ。)に注意すべし。三つの部分より成り、第二第三段の終りに同一の折返しあり。)
〔1〕神によりたのむものの平安(1−3)
*46篇1節
文語訳 | 46篇1節 |
口語訳 | 46篇1節 神はわれらの避け所また力である。悩める時のいと近き助けである。 |
関根訳 | 46篇2節 神はわれらの避け所また力、悩める時のいと確かな助け。 |
新共同 | 46篇2節 神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。 |
46篇2節さればたとひ
文語訳 | 46篇2節 さればたとひ |
口語訳 | 46篇2節 このゆえに、たとい地は変り、山は海の真中に移るとも、われらは恐れない。 |
関根訳 | 46篇3節 それ故地は変わり、山が海の |
新共同 | 46篇3節 わたしたちは決して恐れない 地が姿を変え 山々が揺らいで海の中に移るとも |
46篇3節よしその海の
文語訳 | 46篇3節 よしその |
口語訳 | 46篇3節 たといその水は鳴りとどろき、あわだつとも、そのさわぎによって山は震え動くとも、われらは恐れない。[セラ |
関根訳 | 46篇4節 その大水は騒ぎ立ちその高ぶりに山々はゆらぐ。セラ |
新共同 | 46篇4節 海の水が騒ぎ、沸き返り その高ぶるさまに山々が震えるとも。〔セラ |
〔2〕神の都は常にやすし(4−7)
46篇4節*
文語訳 | 46篇4節 |
口語訳 | 46篇4節 一つの川がある。その流れは神の都を喜ばせ、いと高き者の聖なるすまいを喜ばせる。 |
関根訳 | 46篇5節 一つの川、そのいくつかの流れは神の都をよろこばせ、いと高き者はそのみ住居を聖別される。 |
新共同 | 46篇5節 大河とその流れは、神の都に喜びを与える いと高き神のいます聖所に。 |
46篇5節
文語訳 | 46篇5節 |
口語訳 | 46篇5節 神がその中におられるので、都はゆるがない。神は朝はやく、これを助けられる。 |
関根訳 | 46篇6節 神はその中に |
新共同 | 46篇6節 神はその中にいまし、都は揺らぐことがない。夜明けとともに、神は助けをお与えになる。 |
46篇6節〔もろもろの〕
文語訳 | 46篇6節 もろもろの |
口語訳 | 46篇6節 もろもろの民は騒ぎたち、もろもろの国は揺れ動く、神がその声を出されると地は溶ける。 |
関根訳 | 46篇7節 民らは騒ぎ、国々は動く。彼その声を出せば地は崩れる。 |
新共同 | 46篇7節 すべての民は騒ぎ、国々は揺らぐ。神が御声を出されると、地は溶け去る。 |
46篇7節天地の*
文語訳 | 46篇7節 |
口語訳 | 46篇7節 万軍の主はわれらと共におられる、ヤコブの神はわれらの避け所である。[セラ |
関根訳 | 46篇8節 万軍のヤハヴェはわれらとともに、ヤコブの神はわれらの櫓。セラ |
新共同 | 46篇8節 万軍の主はわたしたちと共にいます。ヤコブの神はわたしたちの砦の塔。〔セラ |
〔3〕エホバは地に平和を来し給う(8−11)
46篇8節国々の民よことごとく《きたれ、見よ、エホバの
文語訳 | 46篇8節 きたりてヱホバの |
口語訳 | 46篇8節 来て、主のみわざを見よ、主は驚くべきことを地に行われた。 |
関根訳 | 46篇9節 来て、見よ、ヤハヴェのみ業を。彼は地に驚くべきことをされる。 |
新共同 | 46篇9節 主の成し遂げられることを仰ぎ見よう。主はこの地を圧倒される。 |
46篇9節エホバは平和の君に在し給うが故にやがては
文語訳 | 46篇9節 ヱホバは |
口語訳 | 46篇9節 主は地のはてまでも戦いをやめさせ、弓を折り、やりを断ち、戦車を火で焼かれる。 |
関根訳 | 46篇10節 地の果てまで |
新共同 | 46篇10節 地の果てまで、戦いを断ち 弓を砕き槍を折り、盾を焼き払われる。 |
46篇10節エホバはかく言い給う
文語訳 | 46篇10節 |
口語訳 | 46篇10節 「静まって、わたしこそ神であることを知れ。わたしはもろもろの国民のうちにあがめられ、全地にあがめられる」。 |
関根訳 | 46篇11節 心を静めて知れ、われこそ神、わたしは国々の中に高くされ地の上に高くされる。 |
新共同 | 46篇11節 「力を捨てよ、知れ わたしは神。国々にあがめられ、この地であがめられる。」 |
46篇11節
文語訳 | 46篇11節 |
口語訳 | 46篇11節 万軍の主はわれらと共におられる、ヤコブの神はわれらの避け所である。[セラ |
関根訳 | 47篇12節 万軍のヤハヴェはわれらとともに、ヤコブの神はわれらの櫓。 |
新共同 | 46篇12節 万軍の主はわたしたちと共にいます。ヤコブの神はわたしたちの砦の塔。〔セラ |