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新共同訳引照Web版 V2.0

マタイによる福音書27章15節


          ◆死刑の判決を受ける   (マコ15:6-15 ルカ23:13-25 ヨハ18:39-19:16)

ところで、祭りの度ごとに、総督は民衆の希望する囚人を一人釈放することにしていた。 [→ネストレ引照]

  1. [(15−26)]

      マルコによる福音書 15章6節 - 15節
                ◆死刑の判決を受ける
      15章6節 ところで、祭りの度ごとに、ピラトは人々が願い出る囚人を一人釈放していた。
      15章7節 さて、暴動のとき人殺しをして投獄されていた暴徒たちの中に、バラバという男がいた。
      15章8節 群衆が押しかけて来て、いつものようにしてほしいと要求し始めた。
      15章9節 そこで、ピラトは、「あのユダヤ人の王を釈放してほしいのか」と言った。
      15章10節 祭司長たちがイエスを引き渡したのは、ねたみのためだと分かっていたからである。
      15章11節 祭司長たちは、バラバの方を釈放してもらうように群衆を扇動した。
      15章12節 そこで、ピラトは改めて、「それでは、ユダヤ人の王とお前たちが言っているあの者は、どうしてほしいのか」と言った。
      15章13節 群衆はまた叫んだ。「十字架につけろ。」
      15章14節 ピラトは言った。「いったいどんな悪事を働いたというのか。」群衆はますます激しく、「十字架につけろ」と叫び立てた。
      15章15節 ピラトは群衆を満足させようと思って、バラバを釈放した。そして、イエスを鞭打ってから、十字架につけるために引き渡した。

      ルカによる福音書 23章18節 - 25節
      23章18節 しかし、人々は一斉に、「その男を殺せ。バラバを釈放しろ」と叫んだ。
      23章19節 このバラバは、都に起こった暴動と殺人のかどで投獄されていたのである。
      23章20節 ピラトはイエスを釈放しようと思って、改めて呼びかけた。
      23章21節 しかし人々は、「十字架につけろ、十字架につけろ」と叫び続けた。
      23章22節 ピラトは三度目に言った。「いったい、どんな悪事を働いたと言うのか。この男には死刑に当たる犯罪は何も見つからなかった。だから、鞭で懲らしめて釈放しよう。」
      23章23節 ところが人々は、イエスを十字架につけるようにあくまでも大声で要求し続けた。その声はますます強くなった。
      23章24節 そこで、ピラトは彼らの要求をいれる決定を下した。
      23章25節 そして、暴動と殺人のかどで投獄されていたバラバを要求どおりに釈放し、イエスの方は彼らに引き渡して、好きなようにさせた。

      ヨハネによる福音書 18章39節 - 19章16節
      18章39節 ところで、過越祭にはだれか一人をあなたたちに釈放するのが慣例になっている。あのユダヤ人の王を釈放してほしいか。」
      18章40節 すると、彼らは、「その男ではない。バラバを」と大声で言い返した。バラバは強盗であった。
      19章1節 そこで、ピラトはイエスを捕らえ、鞭で打たせた。
      19章2節 兵士たちは茨で冠を編んでイエスの頭に載せ、紫の服をまとわせ、
      19章3節 そばにやって来ては、「ユダヤ人の王、万歳」と言って、平手で打った。
      19章4節 ピラトはまた出て来て、言った。「見よ、あの男をあなたたちのところへ引き出そう。そうすれば、わたしが彼に何の罪も見いだせないわけが分かるだろう。」
      19章5節 イエスは茨の冠をかぶり、紫の服を着けて出て来られた。ピラトは、「見よ、この男だ」と言った。
      19章6節 祭司長たちや下役たちは、イエスを見ると、「十字架につけろ。十字架につけろ」と叫んだ。ピラトは言った。「あなたたちが引き取って、十字架につけるがよい。わたしはこの男に罪を見いだせない。」
      19章7節 ユダヤ人たちは答えた。「わたしたちには律法があります。律法によれば、この男は死罪に当たります。神の子と自称したからです。」
      19章8節 ピラトは、この言葉を聞いてますます恐れ、
      19章9節 再び総督官邸の中に入って、「お前はどこから来たのか」とイエスに言った。しかし、イエスは答えようとされなかった。
      19章10節 そこで、ピラトは言った。「わたしに答えないのか。お前を釈放する権限も、十字架につける権限も、このわたしにあることを知らないのか。」
      19章11節 イエスは答えられた。「神から与えられていなければ、わたしに対して何の権限もないはずだ。だから、わたしをあなたに引き渡した者の罪はもっと重い。」
      19章12節 そこで、ピラトはイエスを釈放しようと努めた。しかし、ユダヤ人たちは叫んだ。「もし、この男を釈放するなら、あなたは皇帝の友ではない。王と自称する者は皆、皇帝に背いています。」
      19章13節 ピラトは、これらの言葉を聞くと、イエスを外に連れ出し、ヘブライ語でガバタ、すなわち「敷石」という場所で、裁判の席に着かせた。
      19章14節 それは過越祭の準備の日の、正午ごろであった。ピラトがユダヤ人たちに、「見よ、あなたたちの王だ」と言うと、
      19章15節 彼らは叫んだ。「殺せ。殺せ。十字架につけろ。」ピラトが、「あなたたちの王をわたしが十字架につけるのか」と言うと、祭司長たちは、「わたしたちには、皇帝のほかに王はありません」と答えた。
      19章16節 そこで、ピラトは、十字架につけるために、イエスを彼らに引き渡した。
                ◆十字架につけられる
      19章16節 こうして、彼らはイエスを引き取った。