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新共同訳引照Web版 V2.0

ユダの手紙1章11節

不幸な者たちです。彼らは「カインの道」をたどり、金もうけのために「バラムの迷い」に陥り、「コラの反逆」によって滅んでしまうのです。 [→ネストレ引照]

  1. [カインの道]

      創世記 4章3節 - 8節
      4章3節 時を経て、カインは土の実りを主のもとに献げ物として持って来た。
      4章4節 アベルは羊の群れの中から肥えた初子を持って来た。主はアベルとその献げ物に目を留められたが、
      4章5節 カインとその献げ物には目を留められなかった。カインは激しく怒って顔を伏せた。
      4章6節 主はカインに言われた。「どうして怒るのか。どうして顔を伏せるのか。
      4章7節 もしお前が正しいのなら、顔を上げられるはずではないか。正しくないなら、罪は戸口で待ち伏せており、お前を求める。お前はそれを支配せねばならない。」
      4章8節 カインが弟アベルに言葉をかけ、二人が野原に着いたとき、カインは弟アベルを襲って殺した。

      ヘブライ人への手紙 11章4節
      11章4節 信仰によって、アベルはカインより優れたいけにえを神に献げ、その信仰によって、正しい者であると証明されました。神が彼の献げ物を認められたからです。アベルは死にましたが、信仰によってまだ語っています。

      ヨハネの手紙一 3章12節
      3章12節 カインのようになってはなりません。彼は悪い者に属して、兄弟を殺しました。なぜ殺したのか。自分の行いが悪く、兄弟の行いが正しかったからです。

  2. [バラムの迷い]

      民数記 22章1節 - 35節
                ◆バラクとバラム
      22章1節 イスラエルの人々は更に進んで、エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野に宿営した。
      22章2節 ツィポルの子バラクは、イスラエルがアモリ人に対してした事をことごとく見た。
      22章3節 モアブは、このおびただしい数の民に恐れを抱いていた。モアブはイスラエルの人々の前に気力もうせ、
      22章4節 ミディアン人の長老たちに、「今やこの群衆は、牛が野の草をなめ尽くすように、我々の周りをすべてなめ尽くそうとしている」と言った。当時、ツィポルの子バラクがモアブ王であった。
      22章5節 彼は、ユーフラテス川流域にあるアマウ人の町ペトルに住むベオルの子バラムを招こうとして、使者を送り、こう伝えた。「今ここに、エジプトから上って来た一つの民がいる。今や彼らは、地の面を覆い、わたしの前に住んでいる。
      22章6節 この民はわたしよりも強大だ。今すぐに来て、わたしのためにこの民を呪ってもらいたい。そうすれば、わたしはこれを撃ち破って、この国から追い出すことができるだろう。あなたが祝福する者は祝福され、あなたが呪う者は呪われることを、わたしは知っている。」
      22章7節 モアブとミディアンの長老たちは占いの礼物を携えてバラムの所に行き、バラクの言葉を伝えた。
      22章8節 バラムは彼らに言った。「今夜はここに泊まりなさい。主がわたしに告げられるとおりに、あなたたちに伝えよう。」モアブの長たちは、バラムのもとにとどまった。
      22章9節 神はバラムのもとに来て言われた。「あなたのもとにいるこれらの者は何者か。」
      22章10節 バラムは神に答えた。「モアブの王、ツィポルの子バラクがわたしに人を遣わして、
      22章11節 『今ここに、エジプトから出て来た民がいて、地の面を覆っている。今すぐに来て、わたしのために彼らに呪いをかけてもらいたい。そうすれば、わたしはこれと戦って、追い出すことができるだろう』と申しました。」
      22章12節 神はバラムに言われた。「あなたは彼らと一緒に行ってはならない。この民を呪ってはならない。彼らは祝福されているからだ。」
      22章13節 バラムは朝起きると、バラクの長たちに言った。「自分の国に帰りなさい。主は、わたしがあなたたちと一緒に行くことをお許しになりません。」
      22章14節 モアブの長たちは立ち去り、バラクのもとに来て、「バラムはわたしどもと一緒に来ることを承知しませんでした」と伝えた。
      22章15節 バラクはもう一度、前よりも多くの、位の高い使者を遣わした。
      22章16節 彼らはバラムの所に来て言った。「ツィポルの子バラクはこう申します。『どうかわたしのところに来るのを拒まないでください。
      22章17節 あなたを大いに優遇します。あなたが言われることは何でもします。どうか来て、わたしのためにイスラエルの民に呪いをかけてください。』」
      22章18節 バラムはバラクの家臣に答えた。「たとえバラクが、家に満ちる金銀を贈ってくれても、わたしの神、主の言葉に逆らうことは、事の大小を問わず何もできません。
      22章19節 あなたがたも、今夜はここにとどまって、主がわたしに、この上何とお告げになるか、確かめさせてください。」
      22章20節 その夜、神はバラムのもとに来て、こう言われた。「これらの者があなたを呼びに来たのなら、立って彼らと共に行くがよい。しかし、わたしがあなたに告げることだけを行わねばならない。」
      22章21節 バラムは朝起きるとろばに鞍をつけ、モアブの長と共に出かけた。
                ◆バラムとろば
      22章22節 ところが、彼が出発すると、神の怒りが燃え上がった。主の御使いは彼を妨げる者となって、道に立ちふさがった。バラムはろばに乗り、二人の若者を従えていた。
      22章23節 主の御使いが抜き身の剣を手にして道に立ちふさがっているのを見たろばは、道をそれて畑に踏み込んだ。バラムはろばを打って、道に戻そうとした。
      22章24節 主の御使いは、ぶどう畑の間の狭い道に立っていた。道の両側には石垣があった。
      22章25節 ろばは主の御使いを見て、石垣に体を押しつけ、バラムの足も石垣に押しつけたので、バラムはまた、ろばを打った。
      22章26節 主の御使いは更に進んで来て、右にも左にもそれる余地のない狭い場所に立ちふさがった。
      22章27節 ろばは主の御使いを見て、バラムを乗せたままうずくまってしまった。バラムは怒りを燃え上がらせ、ろばを杖で打った。
      22章28節 主がそのとき、ろばの口を開かれたので、ろばはバラムに言った。「わたしがあなたに何をしたというのですか。三度もわたしを打つとは。」
      22章29節 バラムはろばに言った。「お前が勝手なことをするからだ。もし、わたしの手に剣があったら、即座に殺していただろう。」
      22章30節 ろばはバラムに言った。「わたしはあなたのろばですし、あなたは今日までずっとわたしに乗って来られたではありませんか。今まであなたに、このようなことをしたことがあるでしょうか。」彼は言った。「いや、なかった。」
      22章31節 主はこのとき、バラムの目を開かれた。彼は、主の御使いが抜き身の剣を手にして、道に立ちふさがっているのを見た。彼は身をかがめてひれ伏した。
      22章32節 主の御使いは言った。「なぜ、このろばを三度も打ったのか。見よ、あなたはわたしに向かって道を進み、危険だったから、わたしは妨げる者として出て来たのだ。
      22章33節 このろばはわたしを見たから、三度わたしを避けたのだ。ろばがわたしを避けていなかったなら、きっと今は、ろばを生かしておいても、あなたを殺していたであろう。」
      22章34節 バラムは主の御使いに言った。「わたしの間違いでした。あなたがわたしの行く手に立ちふさがっておられるのをわたしは知らなかったのです。もしも、意に反するのでしたら、わたしは引き返します。」
      22章35節 主の御使いはバラムに言った。「この人たちと共に行きなさい。しかし、ただわたしがあなたに告げることだけを告げなさい。」バラムはバラクの長たちと共に行った。

      民数記 31章16節
      31章16節 ペオルの事件は、この女たちがバラムに唆され、イスラエルの人々を主に背かせて引き起こしたもので、そのために、主の共同体に災いがくだったではないか。

      ペテロの手紙二 2章15節
      2章15節 彼らは、正しい道から離れてさまよい歩き、ボソルの子バラムが歩んだ道をたどったのです。バラムは不義のもうけを好み、

      ヨハネの黙示録 2章14節
      2章14節 しかし、あなたに対して少しばかり言うべきことがある。あなたのところには、バラムの教えを奉ずる者がいる。バラムは、イスラエルの子らの前につまずきとなるものを置くようにバラクに教えた。それは、彼らに偶像に献げた肉を食べさせ、みだらなことをさせるためだった。

  3. [コラの反逆]

      民数記 16章1節 - 3節
                ◆コラ、ダタン、アビラムの反逆
      16章1節 さて、レビの子ケハトの孫でイツハルの子であるコラは、ルベンの孫でエリアブの子であるダタンとアビラム、およびペレトの子であるオンと組み、
      16章2節 集会の召集者である共同体の指導者、二百五十名の名のあるイスラエルの人々を仲間に引き入れ、モーセに反逆した。
      16章3節 彼らは徒党を組み、モーセとアロンに逆らって言った。「あなたたちは分を越えている。共同体全体、彼ら全員が聖なる者であって、主がその中におられるのに、なぜ、あなたたちは主の会衆の上に立とうとするのか。」

      民数記 16章31節 - 35節
      16章31節 こう語り終えるやいなや、彼らの足もとの大地が裂けた。
      16章32節 地は口を開き、彼らとコラの仲間たち、その持ち物一切を、家もろとも呑み込んだ。
      16章33節 彼らと彼らに属するものはすべて、生きたまま、陰府へ落ち、地がそれを覆った。彼らはこうして、会衆の間から滅び去った。
      16章34節 彼らの周りにいた全イスラエルは、彼らの叫び声を聞いて、大地に呑み込まれることのないようにと言って逃げた。
      16章35節 また火が主のもとから出て、香をささげた二百五十人を焼き尽くした。