マルコによる福音書16章12節
 ◆二人の弟子に現れる
その後、彼らのうちの二人が田舎の方へ歩いて行く途中、イエスが別の姿で御自身を現された。
●ルカによる福音書 24章13節 - 35節
          ◆エマオで現れる
24章13節 ちょうどこの日、二人の弟子が、エルサレムから六十スタディオン離れたエマオという村へ向かって歩きながら、
24章14節 この一切の出来事について話し合っていた。
24章15節 話し合い論じ合っていると、イエス御自身が近づいて来て、一緒に歩き始められた。
24章16節 しかし、二人の目は遮られていて、イエスだとは分からなかった。
24章17節 イエスは、「歩きながら、やり取りしているその話は何のことですか」と言われた。二人は暗い顔をして立ち止まった。
24章18節 その一人のクレオパという人が答えた。「エルサレムに滞在していながら、この数日そこで起こったことを、あなただけはご存じなかったのですか。」
24章19節 イエスが、「どんなことですか」と言われると、二人は言った。「ナザレのイエスのことです。この方は、神と民全体の前で、行いにも言葉にも力のある預言者でした。
24章20節 それなのに、わたしたちの祭司長たちや議員たちは、死刑にするため引き渡して、十字架につけてしまったのです。
24章21節 わたしたちは、あの方こそイスラエルを解放してくださると望みをかけていました。しかも、そのことがあってから、もう今日で三日目になります。
24章22節 ところが、仲間の婦人たちがわたしたちを驚かせました。婦人たちは朝早く墓へ行きましたが、
24章23節 遺体を見つけずに戻って来ました。そして、天使たちが現れ、『イエスは生きておられる』と告げたと言うのです。
24章24節 仲間の者が何人か墓へ行ってみたのですが、婦人たちが言ったとおりで、あの方は見当たりませんでした。」
24章25節 そこで、イエスは言われた。「ああ、物分かりが悪く、心が鈍く預言者たちの言ったことすべてを信じられない者たち、
24章26節 メシアはこういう苦しみを受けて、栄光に入るはずだったのではないか。」
24章27節 そして、モーセとすべての預言者から始めて、聖書全体にわたり、御自分について書かれていることを説明された。
24章28節 一行は目指す村に近づいたが、イエスはなおも先へ行こうとされる様子だった。
24章29節 二人が、「一緒にお泊まりください。そろそろ夕方になりますし、もう日も傾いていますから」と言って、無理に引き止めたので、イエスは共に泊まるため家に入られた。
24章30節 一緒に食事の席に着いたとき、イエスはパンを取り、賛美の祈りを唱え、パンを裂いてお渡しになった。
24章31節 すると、二人の目が開け、イエスだと分かったが、その姿は見えなくなった。
24章32節 二人は、「道で話しておられるとき、また聖書を説明してくださったとき、わたしたちの心は燃えていたではないか」と語り合った。
24章33節 そして、時を移さず出発して、エルサレムに戻ってみると、十一人とその仲間が集まって、
24章34節 本当に主は復活して、シモンに現れたと言っていた。
24章35節 二人も、道で起こったことや、パンを裂いてくださったときにイエスだと分かった次第を話した。