-bgcolor

ネストレ引照Web版 V2.0

(NESTLE-ALAND27版による引照個所を新共同訳にて表示)

ルカによる福音書16章31節

アブラハムは言った。『もし、モーセと預言者に耳を傾けないのなら、たとえ死者の中から生き返る者があっても、その言うことを聞き入れはしないだろう。』」

  1. [ --- ]

    ヨハネによる福音書 5章46節
    5章46節 あなたたちは、モーセを信じたのであれば、わたしをも信じたはずだ。モーセは、わたしについて書いているからである。

    ヨハネによる福音書 11章1節 - 57 節
              ◆ラザロの死
    11章1節 ある病人がいた。マリアとその姉妹マルタの村、ベタニアの出身で、ラザロといった。
    11章2節 このマリアは主に香油を塗り、髪の毛で主の足をぬぐった女である。その兄弟ラザロが病気であった。
    11章3節 姉妹たちはイエスのもとに人をやって、「主よ、あなたの愛しておられる者が病気なのです」と言わせた。
    11章4節 イエスは、それを聞いて言われた。「この病気は死で終わるものではない。神の栄光のためである。神の子がそれによって栄光を受けるのである。」
    11章5節 イエスは、マルタとその姉妹とラザロを愛しておられた。
    11章6節 ラザロが病気だと聞いてからも、なお二日間同じ所に滞在された。
    11章7節 それから、弟子たちに言われた。「もう一度、ユダヤに行こう。」
    11章8節 弟子たちは言った。「ラビ、ユダヤ人たちがついこの間もあなたを石で打ち殺そうとしたのに、またそこへ行かれるのですか。」
    11章9節 イエスはお答えになった。「昼間は十二時間あるではないか。昼のうちに歩けば、つまずくことはない。この世の光を見ているからだ。
    11章10節 しかし、夜歩けば、つまずく。その人の内に光がないからである。」
    11章11節 こうお話しになり、また、その後で言われた。「わたしたちの友ラザロが眠っている。しかし、わたしは彼を起こしに行く。」
    11章12節 弟子たちは、「主よ、眠っているのであれば、助かるでしょう」と言った。
    11章13節 イエスはラザロの死について話されたのだが、弟子たちは、ただ眠りについて話されたものと思ったのである。
    11章14節 そこでイエスは、はっきりと言われた。「ラザロは死んだのだ。
    11章15節 わたしがその場に居合わせなかったのは、あなたがたにとってよかった。あなたがたが信じるようになるためである。さあ、彼のところへ行こう。」
    11章16節 すると、ディディモと呼ばれるトマスが、仲間の弟子たちに、「わたしたちも行って、一緒に死のうではないか」と言った。
              ◆イエスは復活と命
    11章17節 さて、イエスが行って御覧になると、ラザロは墓に葬られて既に四日もたっていた。
    11章18節 ベタニアはエルサレムに近く、十五スタディオンほどのところにあった。
    11章19節 マルタとマリアのところには、多くのユダヤ人が、兄弟ラザロのことで慰めに来ていた。
    11章20節 マルタは、イエスが来られたと聞いて、迎えに行ったが、マリアは家の中に座っていた。
    11章21節 マルタはイエスに言った。「主よ、もしここにいてくださいましたら、わたしの兄弟は死ななかったでしょうに。
    11章22節 しかし、あなたが神にお願いになることは何でも神はかなえてくださると、わたしは今でも承知しています。」
    11章23節 イエスが、「あなたの兄弟は復活する」と言われると、
    11章24節 マルタは、「終わりの日の復活の時に復活することは存じております」と言った。
    11章25節 イエスは言われた。「わたしは復活であり、命である。わたしを信じる者は、死んでも生きる。
    11章26節 生きていてわたしを信じる者はだれも、決して死ぬことはない。このことを信じるか。」
    11章27節 マルタは言った。「はい、主よ、あなたが世に来られるはずの神の子、メシアであるとわたしは信じております。」
              ◆イエス、涙を流す
    11章28節 マルタは、こう言ってから、家に帰って姉妹のマリアを呼び、「先生がいらして、あなたをお呼びです」と耳打ちした。
    11章29節 マリアはこれを聞くと、すぐに立ち上がり、イエスのもとに行った。
    11章30節 イエスはまだ村には入らず、マルタが出迎えた場所におられた。
    11章31節 家の中でマリアと一緒にいて、慰めていたユダヤ人たちは、彼女が急に立ち上がって出て行くのを見て、墓に泣きに行くのだろうと思い、後を追った。
    11章32節 マリアはイエスのおられる所に来て、イエスを見るなり足もとにひれ伏し、「主よ、もしここにいてくださいましたら、わたしの兄弟は死ななかったでしょうに」と言った。
    11章33節 イエスは、彼女が泣き、一緒に来たユダヤ人たちも泣いているのを見て、心に憤りを覚え、興奮して、
    11章34節 言われた。「どこに葬ったのか。」彼らは、「主よ、来て、御覧ください」と言った。
    11章35節 イエスは涙を流された。
    11章36節 ユダヤ人たちは、「御覧なさい、どんなにラザロを愛しておられたことか」と言った。
    11章37節 しかし、中には、「盲人の目を開けたこの人も、ラザロが死なないようにはできなかったのか」と言う者もいた。
              ◆イエス、ラザロを生き返らせる
    11章38節 イエスは、再び心に憤りを覚えて、墓に来られた。墓は洞穴で、石でふさがれていた。
    11章39節 イエスが、「その石を取りのけなさい」と言われると、死んだラザロの姉妹マルタが、「主よ、四日もたっていますから、もうにおいます」と言った。
    11章40節 イエスは、「もし信じるなら、神の栄光が見られると、言っておいたではないか」と言われた。
    11章41節 人々が石を取りのけると、イエスは天を仰いで言われた。「父よ、わたしの願いを聞き入れてくださって感謝します。
    11章42節 わたしの願いをいつも聞いてくださることを、わたしは知っています。しかし、わたしがこう言うのは、周りにいる群衆のためです。あなたがわたしをお遣わしになったことを、彼らに信じさせるためです。」
    11章43節 こう言ってから、「ラザロ、出て来なさい」と大声で叫ばれた。
    11章44節 すると、死んでいた人が、手と足を布で巻かれたまま出て来た。顔は覆いで包まれていた。イエスは人々に、「ほどいてやって、行かせなさい」と言われた。
              ◆イエスを殺す計画
    11章45節 マリアのところに来て、イエスのなさったことを目撃したユダヤ人の多くは、イエスを信じた。
    11章46節 しかし、中には、ファリサイ派の人々のもとへ行き、イエスのなさったことを告げる者もいた。
    11章47節 そこで、祭司長たちとファリサイ派の人々は最高法院を召集して言った。「この男は多くのしるしを行っているが、どうすればよいか。
    11章48節 このままにしておけば、皆が彼を信じるようになる。そして、ローマ人が来て、我々の神殿も国民も滅ぼしてしまうだろう。」
    11章49節 彼らの中の一人で、その年の大祭司であったカイアファが言った。「あなたがたは何も分かっていない。
    11章50節 一人の人間が民の代わりに死に、国民全体が滅びないで済む方が、あなたがたに好都合だとは考えないのか。」
    11章51節 これは、カイアファが自分の考えから話したのではない。その年の大祭司であったので預言して、イエスが国民のために死ぬ、と言ったのである。
    11章52節 国民のためばかりでなく、散らされている神の子たちを一つに集めるためにも死ぬ、と言ったのである。
    11章53節 この日から、彼らはイエスを殺そうとたくらんだ。
    11章54節 それで、イエスはもはや公然とユダヤ人たちの間を歩くことはなく、そこを去り、荒れ野に近い地方のエフライムという町に行き、弟子たちとそこに滞在された。
    11章55節 さて、ユダヤ人の過越祭が近づいた。多くの人が身を清めるために、過越祭の前に地方からエルサレムへ上った。
    11章56節 彼らはイエスを捜し、神殿の境内で互いに言った。「どう思うか。あの人はこの祭りには来ないのだろうか。」
    11章57節 祭司長たちとファリサイ派の人々は、イエスの居どころが分かれば届け出よと、命令を出していた。イエスを逮捕するためである。