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ネストレ引照Web版 V2.0

(NESTLE-ALAND27版による引照個所を新共同訳にて表示)

使徒言行録16章10節

パウロがこの幻を見たとき、わたしたちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした。マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至ったからである。

  1. [10−17]

    使徒言行録 20章5節 - 15節
    20章5節 この人たちは、先に出発してトロアスでわたしたちを待っていたが、
    20章6節 わたしたちは、除酵祭の後フィリピから船出し、五日でトロアスに来て彼らと落ち合い、七日間そこに滞在した。
              ◆パウロ、若者を生き返らせる
    20章7節 週の初めの日、わたしたちがパンを裂くために集まっていると、パウロは翌日出発する予定で人々に話をしたが、その話は夜中まで続いた。
    20章8節 わたしたちが集まっていた階上の部屋には、たくさんのともし火がついていた。
    20章9節 エウティコという青年が、窓に腰を掛けていたが、パウロの話が長々と続いたので、ひどく眠気を催し、眠りこけて三階から下に落ちてしまった。起こしてみると、もう死んでいた。
    20章10節 パウロは降りて行き、彼の上にかがみ込み、抱きかかえて言った。「騒ぐな。まだ生きている。」
    20章11節 そして、また上に行って、パンを裂いて食べ、夜明けまで長い間話し続けてから出発した。
    20章12節 人々は生き返った青年を連れて帰り、大いに慰められた。
              ◆トロアスからミレトスまでの船旅
    20章13節 さて、わたしたちは先に船に乗り込み、アソスに向けて船出した。パウロをそこから乗船させる予定であった。これは、パウロ自身が徒歩で旅行するつもりで、そう指示しておいたからである。
    20章14節 アソスでパウロと落ち合ったので、わたしたちは彼を船に乗せてミティレネに着いた。
    20章15節 翌日、そこを船出し、キオス島の沖を過ぎ、その次の日サモス島に寄港し、更にその翌日にはミレトスに到着した。

    使徒言行録 21章1節 - 18節
              ◆パウロ、エルサレムへ行く
    21章1節 わたしたちは人々に別れを告げて船出し、コス島に直航した。翌日ロドス島に着き、そこからパタラに渡り、
    21章2節 フェニキアに行く船を見つけたので、それに乗って出発した。
    21章3節 やがてキプロス島が見えてきたが、それを左にして通り過ぎ、シリア州に向かって船旅を続けてティルスの港に着いた。ここで船は、荷物を陸揚げすることになっていたのである。
    21章4節 わたしたちは弟子たちを探し出して、そこに七日間泊まった。彼らは“霊”に動かされ、エルサレムへ行かないようにと、パウロに繰り返して言った。
    21章5節 しかし、滞在期間が過ぎたとき、わたしたちはそこを去って旅を続けることにした。彼らは皆、妻や子供を連れて、町外れまで見送りに来てくれた。そして、共に浜辺にひざまずいて祈り、
    21章6節 互いに別れの挨拶を交わし、わたしたちは船に乗り込み、彼らは自分の家に戻って行った。
    21章7節 わたしたちは、ティルスから航海を続けてプトレマイスに着き、兄弟たちに挨拶して、彼らのところで一日を過ごした。
    21章8節 翌日そこをたってカイサリアに赴き、例の七人の一人である福音宣教者フィリポの家に行き、そこに泊まった。
    21章9節 この人には預言をする四人の未婚の娘がいた。
    21章10節 幾日か滞在していたとき、ユダヤからアガボという預言する者が下って来た。
    21章11節 そして、わたしたちのところに来て、パウロの帯を取り、それで自分の手足を縛って言った。「聖霊がこうお告げになっている。『エルサレムでユダヤ人は、この帯の持ち主をこのように縛って異邦人の手に引き渡す。』」
    21章12節 わたしたちはこれを聞き、土地の人と一緒になって、エルサレムへは上らないようにと、パウロにしきりに頼んだ。
    21章13節 そのとき、パウロは答えた。「泣いたり、わたしの心をくじいたり、いったいこれはどういうことですか。主イエスの名のためならば、エルサレムで縛られることばかりか死ぬことさえも、わたしは覚悟しているのです。」
    21章14節 パウロがわたしたちの勧めを聞き入れようとしないので、わたしたちは、「主の御心が行われますように」と言って、口をつぐんだ。
    21章15節 数日たって、わたしたちは旅の準備をしてエルサレムに上った。
    21章16節 カイサリアの弟子たちも数人同行して、わたしたちがムナソンという人の家に泊まれるように案内してくれた。ムナソンは、キプロス島の出身で、ずっと以前から弟子であった。
              ◆パウロ、ヤコブを訪ねる
    21章17節 わたしたちがエルサレムに着くと、兄弟たちは喜んで迎えてくれた。
    21章18節 翌日、パウロはわたしたちを連れてヤコブを訪ねたが、そこには長老が皆集まっていた。

    使徒言行録 27章1節 - 28章16節
              ◆パウロ、ローマへ向かって船出する
    27章1節 わたしたちがイタリアへ向かって船出することに決まったとき、パウロと他の数名の囚人は、皇帝直属部隊の百人隊長ユリウスという者に引き渡された。
    27章2節 わたしたちは、アジア州沿岸の各地に寄港することになっている、アドラミティオン港の船に乗って出港した。テサロニケ出身のマケドニア人アリスタルコも一緒であった。
    27章3節 翌日シドンに着いたが、ユリウスはパウロを親切に扱い、友人たちのところへ行ってもてなしを受けることを許してくれた。
    27章4節 そこから船出したが、向かい風のためキプロス島の陰を航行し、
    27章5節 キリキア州とパンフィリア州の沖を過ぎて、リキア州のミラに着いた。
    27章6節 ここで百人隊長は、イタリアに行くアレクサンドリアの船を見つけて、わたしたちをそれに乗り込ませた。
    27章7節 幾日もの間、船足ははかどらず、ようやくクニドス港に近づいた。ところが、風に行く手を阻まれたので、サルモネ岬を回ってクレタ島の陰を航行し、
    27章8節 ようやく島の岸に沿って進み、ラサヤの町に近い「良い港」と呼ばれる所に着いた。
    27章9節 かなりの時がたって、既に断食日も過ぎていたので、航海はもう危険であった。それで、パウロは人々に忠告した。
    27章10節 「皆さん、わたしの見るところでは、この航海は積み荷や船体ばかりでなく、わたしたち自身にも危険と多大の損失をもたらすことになります。」
    27章11節 しかし、百人隊長は、パウロの言ったことよりも、船長や船主の方を信用した。
    27章12節 この港は冬を越すのに適していなかった。それで、大多数の者の意見により、ここから船出し、できるならばクレタ島で南西と北西に面しているフェニクス港に行き、そこで冬を過ごすことになった。
              ◆暴風に襲われる
    27章13節 ときに、南風が静かに吹いて来たので、人々は望みどおりに事が運ぶと考えて錨を上げ、クレタ島の岸に沿って進んだ。
    27章14節 しかし、間もなく「エウラキロン」と呼ばれる暴風が、島の方から吹き降ろして来た。
    27章15節 船はそれに巻き込まれ、風に逆らって進むことができなかったので、わたしたちは流されるにまかせた。
    27章16節 やがて、カウダという小島の陰に来たので、やっとのことで小舟をしっかりと引き寄せることができた。
    27章17節 小舟を船に引き上げてから、船体には綱を巻きつけ、シルティスの浅瀬に乗り上げるのを恐れて海錨を降ろし、流されるにまかせた。
    27章18節 しかし、ひどい暴風に悩まされたので、翌日には人々は積み荷を海に捨て始め、
    27章19節 三日目には自分たちの手で船具を投げ捨ててしまった。
    27章20節 幾日もの間、太陽も星も見えず、暴風が激しく吹きすさぶので、ついに助かる望みは全く消えうせようとしていた。
    27章21節 人々は長い間、食事をとっていなかった。そのとき、パウロは彼らの中に立って言った。「皆さん、わたしの言ったとおりに、クレタ島から船出していなければ、こんな危険や損失を避けられたにちがいありません。
    27章22節 しかし今、あなたがたに勧めます。元気を出しなさい。船は失うが、皆さんのうちだれ一人として命を失う者はないのです。
    27章23節 わたしが仕え、礼拝している神からの天使が昨夜わたしのそばに立って、
    27章24節 こう言われました。『パウロ、恐れるな。あなたは皇帝の前に出頭しなければならない。神は、一緒に航海しているすべての者を、あなたに任せてくださったのだ。』
    27章25節 ですから、皆さん、元気を出しなさい。わたしは神を信じています。わたしに告げられたことは、そのとおりになります。
    27章26節 わたしたちは、必ずどこかの島に打ち上げられるはずです。」
    27章27節 十四日目の夜になったとき、わたしたちはアドリア海を漂流していた。真夜中ごろ船員たちは、どこかの陸地に近づいているように感じた。
    27章28節 そこで、水の深さを測ってみると、二十オルギィアあることが分かった。もう少し進んでまた測ってみると、十五オルギィアであった。
    27章29節 船が暗礁に乗り上げることを恐れて、船員たちは船尾から錨を四つ投げ込み、夜の明けるのを待ちわびた。
    27章30節 ところが、船員たちは船から逃げ出そうとし、船首から錨を降ろす振りをして小舟を海に降ろしたので、
    27章31節 パウロは百人隊長と兵士たちに、「あの人たちが船にとどまっていなければ、あなたがたは助からない」と言った。
    27章32節 そこで、兵士たちは綱を断ち切って、小舟を流れるにまかせた。
    27章33節 夜が明けかけたころ、パウロは一同に食事をするように勧めた。「今日で十四日もの間、皆さんは不安のうちに全く何も食べずに、過ごしてきました。
    27章34節 だから、どうぞ何か食べてください。生き延びるために必要だからです。あなたがたの頭から髪の毛一本もなくなることはありません。」
    27章35節 こう言ってパウロは、一同の前でパンを取って神に感謝の祈りをささげてから、それを裂いて食べ始めた。
    27章36節 そこで、一同も元気づいて食事をした。
    27章37節 船にいたわたしたちは、全部で二百七十六人であった。
    27章38節 十分に食べてから、穀物を海に投げ捨てて船を軽くした。
              ◆難破する
    27章39節 朝になって、どこの陸地であるか分からなかったが、砂浜のある入り江を見つけたので、できることなら、そこへ船を乗り入れようということになった。
    27章40節 そこで、錨を切り離して海に捨て、同時に舵の綱を解き、風に船首の帆を上げて、砂浜に向かって進んだ。
    27章41節 ところが、深みに挟まれた浅瀬にぶつかって船を乗り上げてしまい、船首がめり込んで動かなくなり、船尾は激しい波で壊れだした。
    27章42節 兵士たちは、囚人たちが泳いで逃げないように、殺そうと計ったが、
    27章43節 百人隊長はパウロを助けたいと思ったので、この計画を思いとどまらせた。そして、泳げる者がまず飛び込んで陸に上がり、
    27章44節 残りの者は板切れや船の乗組員につかまって泳いで行くように命令した。このようにして、全員が無事に上陸した。
              ◆マルタ島で
    28章1節 わたしたちが助かったとき、この島がマルタと呼ばれていることが分かった。
    28章2節 島の住民は大変親切にしてくれた。降る雨と寒さをしのぐためにたき火をたいて、わたしたち一同をもてなしてくれたのである。
    28章3節 パウロが一束の枯れ枝を集めて火にくべると、一匹の蝮が熱気のために出て来て、その手に絡みついた。
    28章4節 住民は彼の手にぶら下がっているこの生き物を見て、互いに言った。「この人はきっと人殺しにちがいない。海では助かったが、『正義の女神』はこの人を生かしておかないのだ。」
    28章5節 ところが、パウロはその生き物を火の中に振り落とし、何の害も受けなかった。
    28章6節 体がはれ上がるか、あるいは急に倒れて死ぬだろうと、彼らはパウロの様子をうかがっていた。しかし、いつまでたっても何も起こらないのを見て、考えを変え、「この人は神様だ」と言った。
    28章7節 さて、この場所の近くに、島の長官でプブリウスという人の所有地があった。彼はわたしたちを歓迎して、三日間、手厚くもてなしてくれた。
    28章8節 ときに、プブリウスの父親が熱病と下痢で床についていたので、パウロはその家に行って祈り、手を置いていやした。
    28章9節 このことがあったので、島のほかの病人たちもやって来て、いやしてもらった。
    28章10節 それで、彼らはわたしたちに深く敬意を表し、船出のときには、わたしたちに必要な物を持って来てくれた。
              ◆ローマ到着
    28章11節 三か月後、わたしたちは、この島で冬を越していたアレクサンドリアの船に乗って出航した。ディオスクロイを船印とする船であった。
    28章12節 わたしたちは、シラクサに寄港して三日間そこに滞在し、
    28章13節 ここから海岸沿いに進み、レギオンに着いた。一日たつと、南風が吹いて来たので、二日でプテオリに入港した。
    28章14節 わたしたちはそこで兄弟たちを見つけ、請われるままに七日間滞在した。こうして、わたしたちはローマに着いた。
    28章15節 ローマからは、兄弟たちがわたしたちのことを聞き伝えて、アピイフォルムとトレス・タベルネまで迎えに来てくれた。パウロは彼らを見て、神に感謝し、勇気づけられた。
    28章16節 わたしたちがローマに入ったとき、パウロは番兵を一人つけられたが、自分だけで住むことを許された。

    使徒言行録 18章5節
    18章5節 シラスとテモテがマケドニア州からやって来ると、パウロは御言葉を語ることに専念し、ユダヤ人に対してメシアはイエスであると力強く証しした。

    使徒言行録 19章21節 - 22節
              ◆エフェソでの騒動
    19章21節 このようなことがあった後、パウロは、マケドニア州とアカイア州を通りエルサレムに行こうと決心し、「わたしはそこへ行った後、ローマも見なくてはならない」と言った。
    19章22節 そして、自分に仕えている者の中から、テモテとエラストの二人をマケドニア州に送り出し、彼自身はしばらくアジア州にとどまっていた。

    使徒言行録 20章1節x
              ◆パウロ、マケドニア州とギリシアに行く
    20章1節 この騒動が収まった後、パウロは弟子たちを呼び集めて励まし、別れを告げてからマケドニア州へと出発した。

    使徒言行録 20章3節
    20章3節 そこで三か月を過ごした。パウロは、シリア州に向かって船出しようとしていたとき、彼に対するユダヤ人の陰謀があったので、マケドニア州を通って帰ることにした。