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ネストレ引照Web版 V2.0

(NESTLE-ALAND27版による引照個所を新共同訳にて表示)

使徒言行録9章1節

          ◆サウロの回心

さて、サウロはなおも主の弟子たちを脅迫し、殺そうと意気込んで、大祭司のところへ行き、

  1. [1−29]

    使徒言行録 22章3節 - 21節
    22章3節 「わたしは、キリキア州のタルソスで生まれたユダヤ人です。そして、この都で育ち、ガマリエルのもとで先祖の律法について厳しい教育を受け、今日の皆さんと同じように、熱心に神に仕えていました。
    22章4節 わたしはこの道を迫害し、男女を問わず縛り上げて獄に投じ、殺すことさえしたのです。
    22章5節 このことについては、大祭司も長老会全体も、わたしのために証言してくれます。実は、この人たちからダマスコにいる同志にあてた手紙までもらい、その地にいる者たちを縛り上げ、エルサレムへ連行して処罰するために出かけて行ったのです。」
              ◆パウロ、自分の回心を話す
    22章6節 「旅を続けてダマスコに近づいたときのこと、真昼ごろ、突然、天から強い光がわたしの周りを照らしました。
    22章7節 わたしは地面に倒れ、『サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか』と言う声を聞いたのです。
    22章8節 『主よ、あなたはどなたですか』と尋ねると、『わたしは、あなたが迫害しているナザレのイエスである』と答えがありました。
    22章9節 一緒にいた人々は、その光は見たのですが、わたしに話しかけた方の声は聞きませんでした。
    22章10節 『主よ、どうしたらよいでしょうか』と申しますと、主は、『立ち上がってダマスコへ行け。しなければならないことは、すべてそこで知らされる』と言われました。
    22章11節 わたしは、その光の輝きのために目が見えなくなっていましたので、一緒にいた人たちに手を引かれて、ダマスコに入りました。
    22章12節 ダマスコにはアナニアという人がいました。律法に従って生活する信仰深い人で、そこに住んでいるすべてのユダヤ人の中で評判の良い人でした。
    22章13節 この人がわたしのところに来て、そばに立ってこう言いました。『兄弟サウル、元どおり見えるようになりなさい。』するとそのとき、わたしはその人が見えるようになったのです。
    22章14節 アナニアは言いました。『わたしたちの先祖の神が、あなたをお選びになった。それは、御心を悟らせ、あの正しい方に会わせて、その口からの声を聞かせるためです。
    22章15節 あなたは、見聞きしたことについて、すべての人に対してその方の証人となる者だからです。
    22章16節 今、何をためらっているのです。立ち上がりなさい。その方の名を唱え、洗礼を受けて罪を洗い清めなさい。』」
              ◆パウロ、異邦人のための宣教者となる
    22章17節 「さて、わたしはエルサレムに帰って来て、神殿で祈っていたとき、我を忘れた状態になり、
    22章18節 主にお会いしたのです。主は言われました。『急げ。すぐエルサレムから出て行け。わたしについてあなたが証しすることを、人々が受け入れないからである。』
    22章19節 わたしは申しました。『主よ、わたしが会堂から会堂へと回って、あなたを信じる者を投獄したり、鞭で打ちたたいたりしていたことを、この人々は知っています。
    22章20節 また、あなたの証人ステファノの血が流されたとき、わたしもその場にいてそれに賛成し、彼を殺す者たちの上着の番もしたのです。』
    22章21節 すると、主は言われました。『行け。わたしがあなたを遠く異邦人のために遣わすのだ。』」

    使徒言行録 26章9節 - 20節
    26章9節 実は私自身も、あのナザレの人イエスの名に大いに反対すべきだと考えていました。
    26章10節 そして、それをエルサレムで実行に移し、この私が祭司長たちから権限を受けて多くの聖なる者たちを牢に入れ、彼らが死刑になるときは、賛成の意思表示をしたのです。
    26章11節 また、至るところの会堂で、しばしば彼らを罰してイエスを冒涜するように強制し、彼らに対して激しく怒り狂い、外国の町にまでも迫害の手を伸ばしたのです。」
              ◆パウロ、自分の回心を語る
    26章12節 「こうして、私は祭司長たちから権限を委任されて、ダマスコへ向かったのですが、
    26章13節 その途中、真昼のことです。王よ、私は天からの光を見たのです。それは太陽より明るく輝いて、私とまた同行していた者との周りを照らしました。
    26章14節 私たちが皆地に倒れたとき、『サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか。とげの付いた棒をけると、ひどい目に遭う』と、私にヘブライ語で語りかける声を聞きました。
    26章15節 私が、『主よ、あなたはどなたですか』と申しますと、主は言われました。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。
    26章16節 起き上がれ。自分の足で立て。わたしがあなたに現れたのは、あなたがわたしを見たこと、そして、これからわたしが示そうとすることについて、あなたを奉仕者、また証人にするためである。
    26章17節 わたしは、あなたをこの民と異邦人の中から救い出し、彼らのもとに遣わす。
    26章18節 それは、彼らの目を開いて、闇から光に、サタンの支配から神に立ち帰らせ、こうして彼らがわたしへの信仰によって、罪の赦しを得、聖なる者とされた人々と共に恵みの分け前にあずかるようになるためである。』」
              ◆パウロの宣教の内容
    26章19節 「アグリッパ王よ、こういう次第で、私は天から示されたことに背かず、
    26章20節 ダマスコにいる人々を初めとして、エルサレムの人々とユダヤ全土の人々、そして異邦人に対して、悔い改めて神に立ち帰り、悔い改めにふさわしい行いをするようにと伝えました。

  2. [ --- ]

    マカバイ記U 3章24節 - 40節
              ◆ヘリオドロス、罰せられる
    3章24節 彼がその護衛兵と共に宝庫に足を踏み入れたまさにそのとき、霊とすべての権威を支配する者のすさまじい出現があり、不遜な侵入者たちは皆、神の力の一撃におののいて腰を抜かした。
    3章25節 見る者を震え上がらせるような騎士を乗せ、絢爛たる馬具で飾り立てた馬が現れ、ヘリオドロス目がけて前足のひづめで猛然と襲いかかった。馬上には金の鎧で身を固めた者が見えた。
    3章26節 その前に、二人の若者がいた。筋骨隆々、眉目秀麗、燦然たる装いで、ヘリオドロスを挟んで鞭の雨を浴びせた。
    3章27節 彼はたちまち地に倒れ、深い闇が彼を覆った。兵士たちは彼を担ぎ上げ、そこにあった長持ちに入れて運び出した。
    3章28節 今し方、多くの随員と護衛兵とを従えて前記の宝庫に侵入した男は、武器に手をかけるいとまもなく、神の力をまざまざと見せつけられるはめになったのである。
    3章29節 彼は神の力に圧倒されて声もなく、一切の希望と救いを剥奪されて捨て置かれた。
    3章30節 他方、人々は、聖所で不思議な業をなさった主を賛美し続けていた。こうして、つい先程まで恐怖と混乱の支配した神殿が、全能の主の出現のおかげで、歓喜にあふれることになったのである。
    3章31節 ヘリオドロスの腹心の者たちは慌てて、オニアに嘆願した。「息も絶え絶えのこの者に、いと高きお方が命を恵んでくださるよう、祈ってください。」
    3章32節 大祭司は、これはヘリオドロスに対するユダヤ人の陰謀だ、と王に誤解されるのを恐れ、この男の助命のためにいけにえを献げた。
    3章33節 大祭司が神に贖いのいけにえを献げていると、さきの若者たちが同じ服装で再び現れ、ヘリオドロスの前に立って言った。「大祭司オニアにあつく感謝せよ。主は彼に免じて、お前に命を恵んでくださったのだ。
    3章34節 天からの鞭を思い知ったからには、お前は、率先して神の偉大な力を万人に宣べ伝えるのだ。」こう言って、彼らは消え去った。
    3章35節 ヘリオドロスは主にいけにえを献げ、命を救ってくださったことにあつい感謝の祈りをし、更にオニアにも感謝し、兵を率いて王のもとに帰った。
    3章36節 ヘリオドロスは、自分が目撃したばかりの大いなる神の業を、一部始終にわたって、すべての人に進んで証言した。
    3章37節 もう一度エルサレムに派遣するのには、どんな人物が適当か、と王に問われたとき、彼はこう答えた。
    3章38節 「もし王に敵対する者や謀反人がいるようでしたら、その者をお遣わしください。仮に命を落とさないまでも、さんざん鞭打たれて戻ってくることになるでしょう。間違いなくあそこには、神の軍勢が宿っているのです。
    3章39節 天にお住まいの方が、かの聖所の守護者、助け手であって、悪事をたくらんでやって来る者を討ち滅ぼしてしまわれます。」
    3章40節 以上がヘリオドロスと、宝庫の守護に関する物語である。