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ネストレ引照Web版 V2.0

(NESTLE-ALAND27版による引照個所を新共同訳にて表示)

使徒言行録9章23節

          ◆サウロ、命をねらう者たちの手から逃れる

かなりの日数がたって、ユダヤ人はサウロを殺そうとたくらんだが、

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    使徒言行録 23章12節 - 29節
              ◆パウロ暗殺の陰謀
    23章12節 夜が明けると、ユダヤ人たちは陰謀をたくらみ、パウロを殺すまでは飲み食いしないという誓いを立てた。
    23章13節 このたくらみに加わった者は、四十人以上もいた。
    23章14節 彼らは、祭司長たちや長老たちのところへ行って、こう言った。「わたしたちは、パウロを殺すまでは何も食べないと、固く誓いました。
    23章15節 ですから今、パウロについてもっと詳しく調べるという口実を設けて、彼をあなたがたのところへ連れて来るように、最高法院と組んで千人隊長に願い出てください。わたしたちは、彼がここへ来る前に殺してしまう手はずを整えています。」
    23章16節 しかし、この陰謀をパウロの姉妹の子が聞き込み、兵営の中に入って来て、パウロに知らせた。
    23章17節 それで、パウロは百人隊長の一人を呼んで言った。「この若者を千人隊長のところへ連れて行ってください。何か知らせることがあるそうです。」
    23章18節 そこで百人隊長は、若者を千人隊長のもとに連れて行き、こう言った。「囚人パウロがわたしを呼んで、この若者をこちらに連れて来るようにと頼みました。何か話したいことがあるそうです。」
    23章19節 千人隊長は、若者の手を取って人のいない所へ行き、「知らせたいこととは何か」と尋ねた。
    23章20節 若者は言った。「ユダヤ人たちは、パウロのことをもっと詳しく調べるという口実で、明日パウロを最高法院に連れて来るようにと、あなたに願い出ることに決めています。
    23章21節 どうか、彼らの言いなりにならないでください。彼らのうち四十人以上が、パウロを殺すまでは飲み食いしないと誓い、陰謀をたくらんでいるのです。そして、今その手はずを整えて、御承諾を待っているのです。」
    23章22節 そこで千人隊長は、「このことをわたしに知らせたとは、だれにも言うな」と命じて、若者を帰した。
              ◆パウロ、総督フェリクスのもとへ護送される
    23章23節 千人隊長は百人隊長二人を呼び、「今夜九時カイサリアへ出発できるように、歩兵二百名、騎兵七十名、補助兵二百名を準備せよ」と言った。
    23章24節 また、馬を用意し、パウロを乗せて、総督フェリクスのもとへ無事に護送するように命じ、
    23章25節 次のような内容の手紙を書いた。
    23章26節 「クラウディウス・リシアが総督フェリクス閣下に御挨拶申し上げます。
    23章27節 この者がユダヤ人に捕らえられ、殺されようとしていたのを、わたしは兵士たちを率いて救い出しました。ローマ帝国の市民権を持つ者であることが分かったからです。
    23章28節 そして、告発されている理由を知ろうとして、最高法院に連行しました。
    23章29節 ところが、彼が告発されているのは、ユダヤ人の律法に関する問題であって、死刑や投獄に相当する理由はないことが分かりました。