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ネストレ引照Web版 V2.0

(NESTLE-ALAND27版による引照個所を新共同訳にて表示)

ローマの信徒への手紙1章19節

なぜなら、神について知りうる事柄は、彼らにも明らかだからです。神がそれを示されたのです。

  1. [19−32]

    知恵の書 13章1節 - 15章19節
    13章1節 神を知らない人々は皆、生来むなしい。彼らは目に見えるよいものを通して、/存在そのものである方を知ることができず、/作品を前にしても作者を知るに至らなかった。
    13章2節 かえって火や風や素早く動く空気、/星空や激しく流れる水、/天において光り輝くものなどを、/宇宙の支配者、神々と見なした。
    13章3節 その美しさに魅せられて/それらを神々と認めたなら、/それらを支配する主が/どれほど優れているかを知るべきだった。美の創始者がそれらを造られたからである。
    13章4節 もし宇宙の力と働きに心を打たれたなら、/天地を造られた方がどれほど力強い方であるか、/それらを通して知るべきだったのだ。
    13章5節 造られたものの偉大さと美しさから推し量り、/それらを造った方を認めるはずなのだから。
    13章6節 とはいえ、この人々の責めは軽い。神を探し求めて見いだそうと望みながらも、/彼らは迷っているのだ。
    13章7節 造られた世界にかかわりつつ探求を続けるとき、/目に映るものがあまりにも美しいので、/外観に心を奪われてしまうのである。
    13章8節 だからといって彼らも弁解できるわけではない。
    13章9節 宇宙の働きを知り、/それを見極めるほどの力があるなら、/なぜそれらを支配する主を/もっと早く見いだせなかったのか。
              ◆偶像崇拝
    13章10節 命のないものに望みをかける人々は惨めだ。彼らは、人の手で造られたものを神々と呼ぶ。技術の生み出した金銀の作品、/動物の像、/昔の人が加工した役に立たない石などを。
    13章11節 一人のきこりが手ごろな木を切り出し、/その皮をすべて念入りにはぎ、/巧みに手を加えて、/生活に役立つ器具を造り上げた。
    13章12節 仕事に使った木材の余りを燃やして、/食事を準備し、空腹を満たそうとした。
    13章13節 そのまた残りの、何の役にも立たない/ねじ曲がった、節目だらけの木片を、/仕事の合間に取り上げて注意深く彫った。暇つぶしとして巧みに形を整え、/それを人の姿に造り上げた。
    13章14節 取るに足りない何かの動物に似せ、/朱を使って表面を赤く色づけ、/汚れをすべて塗り隠した。
    13章15節 ふさわしい住みかをしつらえ、/壁の中に据え置いて、金具で固定した。
    13章16節 こうして、木像が落ちないように工夫した。その像が自分では何もできないことを/彼は知っていたからである。それは像にすぎず、人の助けを必要とする。
    13章17節 財産、結婚、子供のことで彼はその像に祈り、/魂のないものに語りかけるのを恥としない。その弱い像に健康を願い、
    13章18節 命のないものに命を乞い、/全く経験のないものに助けを求め、/自分の足さえ使えないものに旅の安全を祈る。
    13章19節 商売や事業や仕事の成功のために、/手を差し伸べる力もないものに彼は力を求める。
    14章1節 航海に出て荒波を越え行こうとする人は、/自分を運ぶ船よりももろい船首の木の像に/助けを求める。
    14章2節 利益を求める人間の欲望が船を考え出し、/船大工の知恵がそれを造った。
    14章3節 しかし父よ、船を導くのはあなたの摂理。あなたは海の中にも道を設け、/波の中にも安全な小道を造られた。
    14章4節 人をあらゆる危険から救う力のあることを/あなたは示されたので、/航海の技術のない者でも船に乗れる。
    14章5節 あなたは知恵の働きのやむことを望まれない。そのため人は極めて小さな船板にさえも命を託し、/木の舟で波を乗り越えて無事に航海ができた。
    14章6節 その昔、高慢な巨人たちが滅びたとき、/世の希望であったあの人は木の舟で難を逃れ、/御手に導かれ、後に続く世代の種を世に残した。
    14章7節 義を実現させたその木は祝福される。
    14章8節 しかし人の手で造られた偶像は、/その作者と共に呪われる。作者はそれを造ったからであり、偶像は/朽ちるものなのに神と呼ばれたからである。
    14章9節 神は不信仰な人も、その不信仰な行為をも/同じく憎まれる。
    14章10節 造られた物も造った人も共に罰を受ける。
    14章11節 そのため諸国の民の偶像にも裁きが下る。偶像は、被造物の中で忌むべきものとなり、/人の魂にとっては罪のもと、/愚か者の足にとっては罠となったからである。
              ◆偶像崇拝の起こり
    14章12節 偶像を考えつくことから姦淫が始まり、/偶像を造り出すことによって生活が堕落する。
    14章13節 偶像は初めからあったものではなく、/いつまでも続くものでもない。
    14章14節 それは人間の虚栄によって世に入って来た。だから速やかに滅びるように定められている。
    14章15節 息子の予期せぬ若死にに打ちのめされた父親が、/あまりにも早く取り去られたわが子の肖像を造り、/死んでしまった人間を今や神としてあがめ、/家の者たちに儀式や犠牲を義務づけた。
    14章16節 時とともに神を汚すしきたりが力を得、/法として守られるようになった。こうして、刻まれた像が支配者たちの命令で/礼拝されるようになり、
    14章17節 遠くに住んでいるために、直接支配者たちを/見て敬うことのできない人々は、/離れたところにいる彼らの姿を表すために、/尊敬すべき王に生き写しの肖像を造り上げた。その場にいない者を、あたかもいるかのように/熱心にへつらいあがめるためである。
    14章18節 偶像造りの野心は、/王を知らない人々をも駆り立てて、/偶像崇拝を広めさせた。
    14章19節 彼は権力者に取り入るため、腕を振るって/肖像を実際よりも美しいものに造り上げた。
    14章20節 多くの人は職人の見事なわざに引かれ、/先程まで人間として敬っていた者を、/今や、礼拝の対象と見なすようになった。
    14章21節 このことは人の生涯にとって罠となった。災難や権力に支配された人々が、/神聖な名を石や木に与えたから。
              ◆偶像崇拝の結果
    14章22節 彼らは神を知る点で間違っただけではない。無知から生じた大きな戦いのうちに生きながら、/次のようなひどい悪事を平和と呼んでいる。
    14章23節 彼らは幼児殺しの犠牲や密儀、/奇怪なしぐさを伴うみだらな酒宴を行う。
    14章24節 生活も結婚も清くは保たず、/裏切って殺し合い、姦淫を犯しては苦しめ合う。
    14章25節 流血と殺害、盗みと偽りが至るところにあり、/堕落、不信、騒動、偽証、
    14章26節 善人への迫害、恩恵の忘却、/魂の汚染、性の倒錯、/結婚の乱れ、姦淫、好色が至るところにある。
    14章27節 実体のない偶像を礼拝することは、/諸悪の始まりと源、そして結末である。
    14章28節 彼らは快楽に狂い、偽りの預言をし、/不正な生活を送って、軽々しく偽証する。
    14章29節 彼らは魂のない偶像に依り頼み、/不当な誓いをしても罰せられるとは思わない。
    14章30節 二とおりの罪のゆえに神は彼らを裁かれる。まず、偶像に依存して神のことを悪く考え、/次いで、神の清さをさげすみ、/不当にも偽って誓ったからである。
    14章31節 彼らが誓ったその神々の力ではなく、/罪人に対する神の罰こそが、/悪人の犯す過ちを常に懲らしめ続けるのである。
              ◆神は不滅を与えてくださる
    15章1節 神よ、あなたは慈しみ深く、真実な方。怒るに遅く、すべてを治める憐れみ深い方。
    15章2節 わたしたちは、たとえ罪を犯しても、/あなたのもの。あなたの力を知っている。でもわたしたちは罪は犯さない。あなたに属することを知っているから。
    15章3節 あなたを知ることこそ全き義、/あなたの力をわきまえることこそ不滅のもと。
    15章4節 人間の悪い思いつきも、/画家たちの無駄な労苦も、/さまざまな色で塗りたくられた肖像も、/わたしたちを迷わすことはなかった。
    15章5節 愚か者はそれらを見て欲望をそそられ、/魂の欠けた、命のない肖像にあこがれる。
    15章6節 偶像を造る者、あこがれる者、あがめる者は、/悪を愛する者たちで、/このようなむなしい希望に似つかわしい。
              ◆偶像崇拝の愚かさ
    章5節 7 焼き物師は苦労して粘土をこね、/生活に役立つものを一つ一つこしらえる。同じ材料の土から、/高尚な用途のための器と、/そうでない器とが同じように造られる。それら一つ一つの用途を決めるのは、/焼き物師自身だ。
    15章8節 彼はまた、不当な労力を用いて、/同じ粘土からむなしい神を造り上げる。焼き物師自身、少し前に土から生まれ、/しばらくすればまた元の土に戻る。借りていた魂の返済を求められるからだ。
    15章9節 しかし、彼が気にかけているのは、/病に倒れることでも、余命の短いことでもない。金銀の細工師と技を競うこと、/銅の細工師をまねることである。彼は偽物造りを栄誉とする。
    15章10節 彼の心は灰、その希望は土よりもむなしく、/その命は泥よりも卑しい。
    15章11節 なぜなら、自分を造ってくださった方、/活動する魂を吹き込んでくださった方、/生かす霊を注いでくださった方を、/知るに至らなかったからである。
    15章12節 かえって人生を遊び事と見なし、/生活を金もうけのできる催し物と考えて、/どんなことからも、たとえ悪からでも、/利を得るべきだと言う。
    15章13節 自分が罪を犯していることを、/彼は他のだれよりも知っている。土を材料にして、器と偶像を造ったから。
              ◆エジプト人への罰とイスラエル人への恵み
    15章14節 最も愚かで、赤子の魂よりも哀れなものは、/あなたの民を虐げるあの敵どもである。
    15章15節 諸国民の偶像をみな神々と見なした。その偶像は、目があっても見ることができず、/鼻があっても息ができず、/耳があっても聞くことができず、/手に指があっても触ることができず、/足があっても歩くことができない。
    15章16節 偶像を造ったのは人間、/霊を貸し与えられている人間がそれを造った。人は、自分に等しい神をさえ造れないのだ。
    15章17節 死すべき人間が、/その不法の手で造り出す偶像には、命がない。拝まれる偶像より、人間の方が価値がある。人間には命があるが、偶像にはないからだ。
    15章18節 最も忌まわしい動物、/他の動物よりずっと愚かなものを、彼らは拝む。
    15章19節 それらは、人の目を喜ばせるような、/動物としての魅力さえ欠いており、/神の称賛と祝福から見放されている。

    使徒言行録 14章15節 - 17節
    14章15節 言った。「皆さん、なぜ、こんなことをするのですか。わたしたちも、あなたがたと同じ人間にすぎません。あなたがたが、このような偶像を離れて、生ける神に立ち帰るように、わたしたちは福音を告げ知らせているのです。この神こそ、天と地と海と、そしてその中にあるすべてのものを造られた方です。
    14章16節 神は過ぎ去った時代には、すべての国の人が思い思いの道を行くままにしておかれました。
    14章17節 しかし、神は御自分のことを証ししないでおられたわけではありません。恵みをくださり、天からの雨を降らせて実りの季節を与え、食物を施して、あなたがたの心を喜びで満たしてくださっているのです。」

    使徒言行録 17章24節 - 28節
    17章24節 世界とその中の万物とを造られた神が、その方です。この神は天地の主ですから、手で造った神殿などにはお住みになりません。
    17章25節 また、何か足りないことでもあるかのように、人の手によって仕えてもらう必要もありません。すべての人に命と息と、その他すべてのものを与えてくださるのは、この神だからです。
    17章26節 神は、一人の人からすべての民族を造り出して、地上の至るところに住まわせ、季節を決め、彼らの居住地の境界をお決めになりました。
    17章27節 これは、人に神を求めさせるためであり、また、彼らが探し求めさえすれば、神を見いだすことができるようにということなのです。実際、神はわたしたち一人一人から遠く離れてはおられません。
    17章28節 皆さんのうちのある詩人たちも、/『我らは神の中に生き、動き、存在する』/『我らもその子孫である』と、/言っているとおりです。