黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳箴言第30章

◆アグルの言葉

30章1節 ヤケの子アグルの言葉。託宣。この人は言う、神よ、わたしは疲れた。神よ、わたしは疲れ果てた。

30章2節 まことに、わたしはだれよりも粗野で/人間としての分別もない。

30章3節 知恵を教えられたこともなく/聖なる方を知ることもできない。

30章4節 天に昇り、また降った者は誰か。その手の内に風を集め/その衣に水を包むものは誰か。地の果てを定めたものは誰か。その名は何というのか。その子の名は何というのか。あなたは知っているのか。

30章5節 神の言われることはすべて清い。身を寄せればそれは盾となる。

30章6節 御言葉に付け加えようとするな。責められて/偽る者と断罪されることのないように。

30章7節 二つのことをあなたに願います。わたしが死ぬまで、それを拒まないでください。

30章8節 むなしいもの、偽りの言葉を/わたしから遠ざけてください。貧しくもせず、金持ちにもせず/わたしのために定められたパンで/わたしを養ってください。

30章9節 飽き足りれば、裏切り/主など何者か、と言うおそれがあります。貧しければ、盗みを働き/わたしの神の御名を汚しかねません。

30章10節 僕のことを主人に中傷してはならない。彼はあなたを呪い、あなたは罪に定められる。

30章11節 父を呪い、母を祝福しない世代

30章12節 自分を清いものと見なし/自分の汚物を洗い落とさぬ世代

30章13節 目つきは高慢で、まなざしの驕った世代

30章14節 歯は剣、牙は刃物の世代/それは貧しい人を食らい尽くして土地を奪い/乏しい人を食らい尽くして命を奪う。

30章15節 蛭の娘はふたり。その名は「与えよ」と「与えよ。」飽くことを知らぬものは三つ。十分だと言わぬものは四つ。

30章16節 陰府、不妊の胎、水に飽いたことのない土地/決して十分だと言わない火。

30章17節 父を嘲笑い、母への従順を侮る者の目は/谷の烏がえぐり出し、鷲の雛がついばむ。

30章18節 わたしにとって、驚くべきことが三つ/知りえぬことが四つ。

30章19節 天にある鷲の道/岩の上の蛇の道/大海の中の船の道/男がおとめに向かう道。

30章20節 そうだ、姦通の女の道も。食べて口をぬぐい/何も悪いことはしていないと言う。

30章21節 三つのことに大地は震え/四つのことに耐ええない。

30章22節 奴隷が王となること/神を知らぬ者がパンに飽き足りること

30章23節 憎むべき女が夫を持つこと/はしためが女主人を継ぐこと。

30章24節 この地上に小さなものが四つある。それは知恵者中の知恵者だ。

30章25節 蟻の一族は力はないが/夏の間にパンを備える。

30章26節 岩狸の一族は強大ではないが/その住みかを岩壁に構えている。

30章27節 いなごには王はないが/隊を組んで一斉に出動する。

30章28節 やもりは手で捕まえられるが/王の宮殿に住んでいる。

30章29節 足取りの堂々としているものが三つ/堂々と歩くものが四つある。

30章30節 獣の中の雄、決して退かない獅子

30章31節 腰に帯した男、そして雄山羊/だれにも手向かいさせない王。

30章32節 増長して恥知らずになり/悪だくみをしているなら、手で口を覆え。

30章33節 乳脂を絞るとバターが出てくる。鼻を絞ると血が出てくる。怒りを絞ると争いが出てくる。


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