黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳箴言第31章

◆レムエルの言葉

31章1節 マサの王レムエルが母から受けた諭しの言葉。

31章2節 ああ、わが子よ/ああ、わが腹の子よ/ああ、わが誓いの子よ。

31章3節 あなたの力を女たちに費やすな。王さえも抹殺する女たちに/あなたの歩みを向けるな。

31章4節 レムエルよ/王たるものにふさわしくない。酒を飲むことは、王たるものにふさわしくない。強い酒を求めることは/君たるものにふさわしくない。

31章5節 飲めば義務を忘れ/貧しい者の訴えを曲げるであろう。

31章6節 強い酒は没落した者に/酒は苦い思いを抱く者に与えよ。

31章7節 飲めば貧乏を忘れ/労苦を思い出すこともない。

31章8節 あなたの口を開いて弁護せよ/ものを言えない人を/犠牲になっている人の訴えを。

31章9節 あなたの口を開いて正しく裁け/貧しく乏しい人の訴えを。

◆有能な妻

31章10節 有能な妻を見いだすのは誰か。真珠よりはるかに貴い妻を。

31章11節 夫は心から彼女を信頼している。儲けに不足することはない。

31章12節 彼女は生涯の日々/夫に幸いはもたらすが、災いはもたらさない。

31章13節 羊毛と亜麻を求め/手ずから望みどおりのものに仕立てる。

31章14節 商人の船のように/遠くからパンを運んで来る。

31章15節 夜の明ける前に起き出して/一族には食べ物を供し/召し使いの女たちには指図を与える。

31章16節 熟慮して畑を買い/手ずから実らせた儲けでぶどう畑をひらく。

31章17節 力強く腰に帯し、腕を強くする。

31章18節 商売が好調かどうか味わい/灯は夜も消えることがない。

31章19節 手を糸車に伸べ、手のひらに錘をあやつる。

31章20節 貧しい人には手を開き、乏しい人に手を伸べる。

31章21節 雪が降っても一族に憂いはない。一族は皆、衣を重ねているから。

31章22節 敷物を自分のために織り、麻と紫の衣を着ている。

31章23節 夫は名を知られた人で/その地の長老らと城門で座に着いている。

31章24節 彼女は亜麻布を織って売り、帯を商人に渡す。

31章25節 力と気品をまとい、未来にほほえみかける。

31章26節 口を開いて知恵の言葉を語り/慈しみの教えをその舌にのせる。

31章27節 一族の様子によく目を配り/怠惰のパンを食べることはない。

31章28節 息子らは立って彼女を幸いな人と呼び/夫は彼女をたたえて言う。

31章29節 「有能な女は多いが/あなたはなお、そのすべてにまさる」と。

31章30節 あでやかさは欺き、美しさは空しい。主を畏れる女こそ、たたえられる。

31章31節 彼女にその手の実りを報いよ。その業を町の城門でたたえよ。


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