黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳箴言第7章

◆父の諭し

7章1節 わが子よ、わたしの言うことを守り/戒めを心に納めよ。

7章2節 戒めを守って、命を得よ。わたしの教えを瞳のように守れ。

7章3節 それをあなたの指に結び、心の中の板に書き記せ。

7章4節 知恵に「あなたはわたしの姉妹」と言い/分別に「わたしの友」と呼びかけよ。

7章5節 それはあなたをよその女から/滑らかに話す異邦の女から守ってくれる。

7章6節 わたしが家の窓から/格子を通して外を眺めていると

7章7節 浅はかな者らが見えたが、中に一人/意志の弱そうな若者がいるのに気づいた。

7章8節 通りを過ぎ、女の家の角に来ると/そちらに向かって歩いて行った。

7章9節 日暮れ時の薄闇の中を、夜半の闇に向かって。

7章10節 見よ、女が彼を迎える。遊女になりきった、本心を見せない女。

7章11節 騒々しく、わがままで/自分の家に足の落ち着くことがない。

7章12節 街に出たり、広場に行ったり/あちこちの角で待ち構えている。

7章13節 彼女は若者をつかまえると接吻し/厚かましくも、こう言った。

7章14節 「和解の献げ物をする義務があったのですが/今日は満願の供え物も済ませました。

7章15節 それで、お迎えに出たのです。あなたのお顔を捜し求めて、やっと会えました。

7章16節 寝床には敷物を敷きました/エジプトの色糸で織った布を。

7章17節 床にはミルラの香りをまきました/アロエやシナモンも。

7章18節 さあ、愛し合って楽しみ/朝まで愛を交わして満ち足りましょう。

7章19節 夫は家にいないのです、遠くへ旅立ちました。

7章20節 手に銀貨の袋を持って行きましたから/満月になるまでは帰らないでしょう。」

7章21節 彼女に説き伏せられ、滑らかな唇に惑わされて

7章22節 たちまち、彼は女に従った。まるで、屠り場に行く雄牛だ。足に輪をつけられ、無知な者への教訓となって。

7章23節 やがて、矢が肝臓を貫くであろう。彼は罠にかかる鳥よりもたやすく/自分の欲望の罠にかかったことを知らない。

7章24節 それゆえ、子らよ、わたしに聞き従い/わたしの口の言葉に耳を傾けよ。

7章25節 あなたの心を彼女への道に通わすな。彼女の道に迷い込むな。

7章26節 彼女は数多くの男を傷つけ倒し/殺された男の数はおびただしい。

7章27節 彼女の家は陰府への道、死の部屋へ下る。


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