黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳箴言第6章

◆父の諭し

6章1節 わが子よ、もし友人の保証人となって/他国の者に手を打って誓い

6章2節 あなたの口の言葉によって罠に陥り/あなたの口の言葉によって罠にかかったなら

6章3節 わが子よ、そのときにはこうして自分を救え。命は友人の手中にあるのだから/行って足を踏みならし、友人を責め立てよ。

6章4節 あなたの目に眠りを与えず/まぶたにまどろむことを許すな。

6章5節 狩人の罠を逃れるかもしかのように/鳥のように、自分を救い出せ。

◆格言集

6章6節 怠け者よ、蟻のところに行って見よ。その道を見て、知恵を得よ。

6章7節 蟻には首領もなく、指揮官も支配者もないが

6章8節 夏の間にパンを備え、刈り入れ時に食糧を集める。

6章9節 怠け者よ、いつまで横になっているのか。いつ、眠りから起き上がるのか。

6章10節 しばらく眠り、しばらくまどろみ/しばらく手をこまぬいて、また横になる。

6章11節 貧乏は盗賊のように/欠乏は盾を持つ者のように襲う。

6章12節 ならず者、悪を行う者、曲がったことを言い歩く者

6章13節 目くばせし、足で合図し、指さす者

6章14節 心に暴言を隠し、悪を耕し/絶えずいさかいを起こさせる者

6章15節 このような者には、突然、災いが襲いかかり/たちまち痛手を負うが、彼を癒す者はない。

6章16節 主の憎まれるものが六つある。心からいとわれるものが七つある。

6章17節 驕り高ぶる目、うそをつく舌/罪もない人の血を流す手

6章18節 悪だくみを耕す心、悪事へと急いで走る足

6章19節 欺いて発言する者、うそをつく証人/兄弟の間にいさかいを起こさせる者。

◆父の諭し

6章20節 わが子よ、父の戒めを守れ。母の教えをおろそかにするな。

6章21節 それをいつもあなたの心に結びつけ/首に巻きつけよ。

6章22節 それはあなたの歩みを導き/あなたが横たわるとき見守り/目覚めればあなたに話しかける。

6章23節 戒めは灯、教えは光。懲らしめや諭しは命の道。

6章24節 それはあなたを悪い女から/異邦の女の滑らかな舌から守ってくれる。

6章25節 彼女の美しさを心に慕うな。そのまなざしのとりこになるな。

6章26節 遊女への支払いは一塊のパン程度だが/人妻は貴い命を要求する。

6章27節 火をふところにかきこんで/衣を焼かれない者があろうか。

6章28節 炭火の上を歩いて/足にやけどをしない者があろうか。

6章29節 友人の妻と通じる者も同様。彼女に触れれば、罰せられずには済まない。

6章30節 飢えを満たそうとして盗みを働いた者を/だれも侮りはすまいが

6章31節 それでもつかまれば、七倍の償いをし/家財の一切をそれにあてなければならない。

6章32節 人妻と密通する者は意志力のない男。身の破滅を求める者。

6章33節 疫病と軽蔑に遭い、恥は決してそそがれない。

6章34節 夫は嫉妬と怒りにかられ/ある日、彼に報復して容赦せず

6章35節 どのような償いをも受け入れず/どれほど贈り物を積んでも受け取りはすまい。


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