黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳イザヤ書第21章

◆バビロンの陥落

21章1節 海の荒れ野についての託宣。ネゲブに吹き荒れるつむじ風のように彼は来る/荒れ野から、恐ろしい地から。

21章2節 厳しい幻が、わたしに示された。「欺く者は欺き続け/荒らす者は荒らし続けている。上れ、エラムよ/包囲せよ、メディアよ/わたしは呻きをすべて終わらせる。」

21章3節 それゆえ、わたしの腰は激しくもだえ/産婦の痛みのような痛みにとらえられた。わたしは驚きのあまり、聞くこともできず/恐れのあまり、見ることもできない。

21章4節 わが心は乱れ、おののきが、わたしを打ちのめす。楽しみにしていた夕暮れは/かえって、わたしを恐怖に突き落とした。

21章5節 宴は広げられ、座は整えられ/人々は飲み食いしていた。「立て、武将たちよ/盾に、油を塗れ。」

21章6節 わが主はわたしにこう言われた。「さあ、見張りを立てよ。見るところを報告させよ。

21章7節 彼は見るであろう。二頭立ての戦車を/ろばに乗る者、らくだに乗る者を。耳をそばだてて聞け、油断するな。」

21章8節 見張りは叫んだ。「わが主よ、見張り台に/わたしは一日中立ち尽くし/歩哨の部署に/わたしは夜通しついていた。

21章9節 見よ、あそこにやって来た/二頭立ての戦車を駆る者が。」その人は叫んで、言った。「倒れた、倒れた、バビロンが。神々の像はすべて砕かれ、地に落ちた。」

21章10節 打たれ、踏みにじられたわたしの民よ/わたしは、あなたたちに告げた/イスラエルの神、万軍の主から/わたしが聞いたことを。

◆エドムについての預言

21章11節 ドマについての託宣。セイルから、わたしを呼ぶ者がある。「見張りの者よ、今は夜の何どきか/見張りの者よ、夜の何どきなのか。」

21章12節 見張りの者は言った。「夜明けは近づいている、しかしまだ夜なのだ。どうしても尋ねたいならば、尋ねよ/もう一度来るがよい。」

21章13節 荒れ地についての託宣。荒れ地の茂みで夜を明かせ/デダンの隊商よ。

21章14節 渇いた者を迎えるために/水を持って来るがよい。テマの地の住民よ/パンをもって、逃れてきた者を出迎えよ。

21章15節 彼らは剣、抜き身の剣/引き絞られた弓/戦いの苦しみを逃れてきたのだから。

21章16節 まことに、主はわたしにこう言われた。雇い人の年期のように、一年たてば/ケダルの栄光はすべて尽きる。

21章17節 ケダルの勇士らの弓も残り少なくなる。イスラエルの神、主が語られた。


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