黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳イザヤ書第34章

◆エドムの審判

34章1節 もろもろの国よ、近づいて聞け/もろもろの民よ、耳を傾けよ。聞け、大地とそこに満ちるすべてのもの/世界とそこに生ずるすべてのものよ。

34章2節 主はすべての国に向かって憤りを発し/怒りは、その全軍に及ぶ。主は絶滅することを定め/彼らを屠るために渡された。

34章3節 刺し貫かれた人々は投げ捨てられ/死骸は悪臭を放ち/山々はその血によって溶ける。

34章4節 天の全軍は衰え/天は巻物のように巻き上げられる。ぶどうの葉がしおれ/いちじくの葉がしおれるように/その全軍は力を失う。

34章5節 天において、わが剣は血に浸されている。見よ、剣はエドムの上に下る/絶滅に定められた民を裁くために。

34章6節 まことに、主の剣は血にまみれ/脂肪を滴らす。小羊と雄山羊の血にまみれ/雄羊の腎臓の脂肪を滴らす。主がボツラでいけにえを屠り/エドムの地で大いなる殺戮をなさるからだ。

34章7節 野牛は彼らと共に倒れ/子牛は雄羊と共に倒れ/彼らの土地は血に浸され/その土地は脂肪を滴らす。

34章8節 まことに、主は報復の日を定められる/シオンにかかわる争いを正すための年を。

34章9節 エドムの涸れ谷は変わってピッチとなり/その土は硫黄となる。その土地はピッチとなって燃え上がる。

34章10節 夜も昼も消えることなく/とこしえに、煙を立ち昇らせ/代々にわたって廃虚となり/永遠にそこを通る人はない。

34章11節 ふくろうと山あらしがその土地を奪い/みみずくと烏がそこに住む。主はその上に混乱を測り縄として張り/空虚を錘として下げられる。

34章12節 その土地の貴族たちには/もはや、王国と名付くべきものはなく/高官たちもすべて無に帰する。

34章13節 その城郭は茨が覆い/その砦にはいらくさとあざみが生え/山犬が住み/駝鳥の宿るところとなる。

34章14節 荒野の獣はジャッカルに出会い/山羊の魔神はその友を呼び/夜の魔女は、そこに休息を求め/休む所を見つける。

34章15節 ふくろうは、そこに巣を作って卵を産み/卵をかえして、雛を翼の陰に集める。そこに鳶も、雌も雄も共に集まる。

34章16節 主の書に尋ね求め、読んでみよ。これらのものに、ひとつも欠けるものはない。雌も雄も、それぞれ対を見いださぬことはない。それは、主の口が命じ/主の霊が集めたものだからである。

34章17節 主は彼らの分をくじによって定め/御手の測り縄によって土地を分け/とこしえに彼らの所有とされる。代々にわたって、彼らはそこに住む。


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