黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳アモス書第3章

◆神の選び

3章1節 イスラエルの人々よ/主がお前たちに告げられた言葉を聞け。――わたしがエジプトの地から導き上った/全部族に対して――

3章2節 地上の全部族の中からわたしが選んだのは/お前たちだけだ。それゆえ、わたしはお前たちを/すべての罪のゆえに罰する。

◆神が語られる

3章3節 打ち合わせもしないのに/二人の者が共に行くだろうか。

3章4節 獲物もないのに/獅子が森の中でほえるだろうか。獲物を捕らえもせずに/若獅子が穴の中から声をとどろかすだろうか。

3章5節 餌が仕掛けられてもいないのに/鳥が地上に降りて来るだろうか。獲物もかからないのに/罠が地面から跳ね上がるだろうか。

3章6節 町で角笛が吹き鳴らされたなら/人々はおののかないだろうか。町に災いが起こったなら/それは主がなされたことではないか。

3章7節 まことに、主なる神はその定められたことを/僕なる預言者に示さずには/何事もなされない。

3章8節 獅子がほえる/誰が恐れずにいられよう。主なる神が語られる/誰が預言せずにいられようか。

◆サマリアの滅亡

3章9節 アシュドドの城郭に向かって/エジプトの地にある城郭に向かって告げよ。サマリアの山に集まり/そこに起こっている狂乱と圧政を見よ。

3章10節 彼らは正しくふるまうことを知らないと/主は言われる。彼らは不法と乱暴を城郭に積み重ねている。

3章11節 それゆえ、主なる神はこう言われる。敵がこの地を囲み/お前の砦を倒し、城郭を略奪する。

3章12節 主はこう言われる。羊飼いが獅子の口から二本の後足/あるいは片耳を取り戻すように/イスラエルの人々も取り戻される。今はサマリアにいて豪奢な寝台や/ダマスコ風の長いすに身を横たえていても。

3章13節 万軍の神、主なる神は言われる。聞け、ヤコブの家に警告せよ。

3章14節 わたしがイスラエルの罪を罰する日に/ベテルの祭壇に罰を下す。祭壇の角は切られて地に落ちる。

3章15節 わたしは冬の家と夏の家を打ち壊す。象牙の家は滅び、大邸宅も消えうせると/主は言われる。


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