黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳アモス書第4章

◆サマリアの女たち

4章1節 この言葉を聞け。サマリアの山にいるバシャンの雌牛どもよ。弱い者を圧迫し、貧しい者を虐げる女たちよ。「酒を持ってきなさい。一緒に飲もう」と/夫に向かって言う者らよ。

4章2節 主なる神は、厳かに誓われる。見よ、お前たちにこのような日が来る。お前たちは肉鉤で引き上げられ/最後の者も釣鉤で引き上げられる。

4章3節 お前たちは次々に、城壁の破れから引き出され/ヘルモンの方へ投げ出されると/主は言われる。

◆かたくななイスラエル

4章4節 ベテルに行って罪を犯し/ギルガルに行って罪を重ねよ。朝ごとにいけにえを携え/三日目には十分の一税を納めるがよい。

4章5節 感謝の献げ物に酵母を入れたパンを焼け。大声で、随意の献げ物をする、と触れ回れ。イスラエルの人々よ/それがお前たちの好んでいることだと/主なる神は言われる。

4章6節 だから、わたしもお前たちのすべての町で/歯を清く保たせ/どの居住地でもパンを欠乏させた。しかし、お前たちはわたしに帰らなかったと/主は言われる。

4章7節 また、刈り入れにはまだ三月もあったのに/わたしはお前たちに雨を拒んだ。ある町には雨を降らせ/ほかの町には雨を降らせなかった。ある畑には雨が降ったが/雨のない畑は枯れてしまった。

4章8節 二つ三つの町が水を飲むために/一つの町によろめいて行ったが/渇きはいやされなかった。しかし、お前たちはわたしに帰らなかったと/主は言われる。

4章9節 わたしはお前たちを黒穂病と赤さび病で撃ち/お前たちの園とぶどう畑を枯れさせた。また、いちじくとオリーブの木は/いなごが食い荒らした。しかし、お前たちはわたしに帰らなかったと/主は言われる。

4章10節 かつて、エジプトを襲った疫病を/わたしはお前たちに送り/お前たちのえり抜きの兵士と/誇りとする軍馬とを剣で殺した。わたしは陣営に悪臭を立ち上らせ/鼻をつかせた。しかし、お前たちはわたしに帰らなかったと/主は言われる。

4章11節 かつて、神がソドムとゴモラを覆したように/わたしはお前たちを覆した。お前たちは炎の中から取り出された/燃えさしのようになった。しかし、お前たちはわたしに帰らなかったと/主は言われる。

4章12節 それゆえ、イスラエルよ/わたしはお前にこのようにする。わたしがこのことを行うゆえに/イスラエルよ/お前は自分の神と出会う備えをせよ。

4章13節 見よ、神は山々を造り/風を創造し/その計画を人に告げ/暗闇を変えて曙とし/地の聖なる高台を踏み越えられる。その御名は万軍の神なる主。


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