黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ミカ書第6章

◆主の告発

6章1節 聞け、主の言われることを。立って、告発せよ、山々の前で。峰々にお前の声を聞かせよ。

6章2節 聞け、山々よ、主の告発を。とこしえの地の基よ。主は御自分の民を告発し/イスラエルと争われる。

6章3節 「わが民よ。わたしはお前に何をしたというのか。何をもってお前を疲れさせたのか。わたしに答えよ。

6章4節 わたしはお前をエジプトの国から導き上り/奴隷の家から贖った。また、モーセとアロンとミリアムを/お前の前に遣わした。

6章5節 わが民よ、思い起こすがよい。モアブの王バラクが何をたくらみ/ベオルの子バラムがそれに何と答えたかを。シティムからギルガルまでのことを思い起こし/主の恵みの御業をわきまえるがよい。」

6章6節 何をもって、わたしは主の御前に出で/いと高き神にぬかずくべきか。焼き尽くす献げ物として/当歳の子牛をもって御前に出るべきか。

6章7節 主は喜ばれるだろうか/幾千の雄羊、幾万の油の流れを。わが咎を償うために長子を/自分の罪のために胎の実をささげるべきか。

6章8節 人よ、何が善であり/主が何をお前に求めておられるかは/お前に告げられている。正義を行い、慈しみを愛し/へりくだって神と共に歩むこと、これである。

6章9節 主の御声は都に向かって呼ばわる。御名を畏れ敬うことこそ賢明である。聞け、ユダの部族とその集会よ。

6章10節 まだ、わたしは忍ばねばならないのか/神に逆らう者の家、不正に蓄えた富/呪われた、容量の足りない升を。

6章11節 わたしは認めえようか/不正な天秤、偽りの重り石の袋を。

6章12節 都の金持ちは不法で満ち、住民は偽りを語る。彼らの口には欺く舌がある。

6章13節 わたしも、お前を撃って病気にかからせ/罪のゆえに滅ぼす。

6章14節 お前は食べても飽くことなく、空腹が取りつく。持ち物を運び出しても、それを救いえず/救い出しても、わたしはそれを剣に渡す。

6章15節 お前は種を蒔いても、刈り入れることなく/オリーブの実を踏んでも/その油を身に塗ることはない。新しいぶどうを搾っても/その酒を飲むことはない。

6章16節 お前はオムリの定めたこと/アハブの家のすべてのならわしを保ち/そのたくらみに従って歩んだ。そのため、わたしはお前を荒れるにまかせ/都の住民を嘲りの的とした。お前たちはわが民の恥を負わねばならぬ。


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