黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ゼパニヤ書第1章

1章1節 ユダの王アモンの子ヨシヤの時代に、クシの子ゼファニヤに臨んだ主の言葉。クシはゲダルヤの子、ゲダルヤはアマルヤの子、アマルヤはヒズキヤの子である。

◆主の怒りの日

1章2節 わたしは地の面から/すべてのものを一掃する、と主は言われる。

1章3節 わたしは、人も獣も取り去り/空の鳥も海の魚も取り去る。神に逆らう者をつまずかせ/人を地の面から絶つ、と主は言われる。

1章4節 わたしは、ユダの上と/エルサレムの全住民の上に手を伸ばし/バアルのあらゆる名残とその神官の名声を/祭司たちと共に、この場所から絶つ。

1章5節 屋上で天の万象を拝む者/主を拝み、主に誓いを立てながら/マルカムにも誓いを立てる者

1章6節 主に背を向け/主を尋ねず、主を求めようとしない者を絶つ。

1章7節 主なる神の御前に沈黙せよ。主の日は近づいている。主はいけにえを用意し/呼び集められた者を屠るために聖別された。

1章8節 主のいけにえの日が来れば/わたしは、高官たちと王の子らを/また、異邦人の服を着たすべての者を罰する。

1章9節 その日、わたしは敷居を跳び越える者すべてを/主君の家を不法と偽りで満たす者らを罰する。

1章10節 その日が来れば、と主は言われる。魚の門からは、助けを求める声が/ミシュネ地区からは、泣き叫ぶ声が/もろもろの丘からは、大きな崩壊の音が起こる。

1章11節 マクテシュ地区の住民よ、泣き叫べ。商人たちはすべて滅ぼされ/銀を量る者は皆、絶たれるからだ。

1章12節 そのときが来れば/わたしはともし火をかざしてエルサレムを捜し/酒のおりの上に凝り固まり、心の中で/「主は幸いをも、災いをもくだされない」と/言っている者を罰する。

1章13節 彼らの財産は略奪され、家は荒れ果てる。彼らは家を建てても、住むことができず/ぶどう畑を植えても/その酒を飲むことができない。

1章14節 主の大いなる日は近づいている。極めて速やかに近づいている。聞け、主の日にあがる声を。その日には、勇士も苦しみの叫びをあげる。

1章15節 その日は憤りの日/苦しみと悩みの日、荒廃と滅亡の日/闇と暗黒の日、雲と濃霧の日である。

1章16節 城壁に囲まれた町、城壁の角の高い塔に向かい/角笛が鳴り、鬨の声があがる日である。

1章17節 わたしは人々を苦しみに遭わせ/目が見えない者のように歩かせる。彼らが主に対して罪を犯したからだ。彼らの血は塵のように/はらわたは糞のようにまき散らされる。

1章18節 金も銀も彼らを救い出すことはできない。主の憤りの日に/地上はくまなく主の熱情の火に焼き尽くされる。主は恐るべき破滅を/地上に住むすべての者に臨ませられる。


[次 章]