黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ゼパニヤ書第2章

2章1節 共に集まれ、集まれ/恥を知らぬ国よ

2章2節 判決が出されぬうちに。もみ殻のように、その日は飛び去る。主の燃える怒りがお前たちに臨まぬうちに。主の怒りの日がお前たちに臨まぬうちに。

2章3節 主を求めよ。主の裁きを行い、苦しみに耐えてきた/この地のすべての人々よ/恵みの業を求めよ、苦しみに耐えることを求めよ。主の怒りの日に/あるいは、身を守られるであろう。

◆諸国民の滅亡

2章4節 まことに、ガザは捨てられ/アシュケロンは荒れ果てる。アシュドドは真昼にその住民を追われ/エクロンは根こそぎにされる。

2章5節 災いだ、海沿いの地に住む者、クレタの民は。主の言葉がお前たちに向けられている。カナンよ、ペリシテ人の地よ/わたしはお前を滅ぼし/住む者がないようにする。

2章6節 海沿いの地は牧場となり/羊飼いの井戸が掘られ、羊の囲いが造られる。

2章7節 その土地は、ユダの家の残りの者の所有となる。その土地で、彼らは羊を飼い/夕暮れには、アシュケロンの家で憩う。主なる神が彼らを顧み/その繁栄を回復されるからだ。

2章8節 わたしはモアブの嘲りと/アンモン人の、ののしりを聞いた。彼らはわが民を嘲り/自分の領土について驕り高ぶった。

2章9節 「それゆえ、と/イスラエルの神、万軍の主は言われる。わたしは生きている。モアブは必ずソドムのように/アンモン人はゴモラのようになり/とこしえに荒れ果て、雑草の茂る所/塩のくぼ地となる。わが民の残りの者が彼らの地を奪い取り/国の生き残りの者がそれを受け継ぐ。」

2章10節 このことが彼らに起こるのは、彼らの傲慢のゆえであり、万軍の主の民を嘲り、驕り高ぶったからだ。

2章11節 主は彼らに対して恐るべき者として臨まれ、地上のすべての神々を滅ぼされる。島々に住む諸国の民も、それぞれの地で主にひれ伏す。

2章12節 クシュ人よ、お前たちもまた/わたしの剣によって刺し殺される。

2章13節 主はまたその手を北に向かって伸ばし/アッシリアを滅ぼし、ニネベを荒れ地とし/荒れ野のように干上がらせられる。

2章14節 そこには、あらゆる獣が/それぞれ群れをなして伏す。ふくろうと山あらしは柱頭に宿り/その声は窓にこだまする。杉の板ははがされ、荒廃は敷居に及ぶ。

2章15節 これが、かつてにぎやかであった都だろうか。かつて、人々は安らかに住み、心の中で/「わたしだけだ。わたしのほかにだれもいない」と言っていた。どうして、都は荒れ果て/獣の伏す所となってしまったのか。ここを通り過ぎる者は皆/驚きのあまり、口笛を吹き、手を横に振る。


[前 章][次 章]