黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ゼカリヤ書第2章

◆第二の幻

2章1節 わたしが目を留めて見ると、四本の角があるではないか。

2章2節 わたしに語りかけた御使いに、「これは何ですか」と尋ねると、彼は、「それはユダ、イスラエル、エルサレムをちりぢりにした角である」と答えた。

2章3節 更に主はわたしに四人の鉄工を示された。

2章4節 「彼らは何をするために来るのですか」と尋ねると、「これらの角は、だれも頭を上げる者がないほどに、ユダをちりぢりにしたものである。また、これらの人々は、ユダをちりぢりにするために、ユダの地に角を振り上げ、彼らを震え上がらせた国々の角を切り倒すために来るのだ」と言われた。

◆第三の幻

2章5節 わたしが目を留めて見ると、ひとりの人が測り縄を手にしているではないか。

2章6節 「あなたはどこに行かれるのですか」と尋ねると、彼はわたしに、「エルサレムを測り、その幅と長さを調べるためです」と答えた。

2章7節 わたしに語りかけた御使いが出て行くと、別の御使いが出て来て迎え、

2章8節 彼に言った。「あの若者のもとに走り寄って告げよ。エルサレムは人と家畜に溢れ/城壁のない開かれた所となる。

2章9節 わたし自身が町を囲む火の城壁となると/主は言われる。わたしはその中にあって栄光となる。

2章10節 急いで、北の国から逃れよと/主は言われる。天の四方の風のように/かつて、わたしはお前たちを吹き散らしたと/主は言われる。

2章11節 シオンよ、逃げ去れ/バビロンの娘となって住み着いた者よ。

2章12節 栄光によってわたしを遣わされた、万軍の主が/あなたたちを略奪した国々に、こう言われる。あなたたちに触れる者は/わたしの目の瞳に触れる者だ。

2章13節 わたしは彼らに向かって手を振り上げ/彼らが自分自身の僕に奪われるようにする。こうして、あなたたちは万軍の主がわたしを/遣わされたことを知るようになる。

2章14節 娘シオンよ、声をあげて喜べ。わたしは来て/あなたのただ中に住まう、と主は言われる。

2章15節 その日、多くの国々は主に帰依して/わたしの民となり/わたしはあなたのただ中に住まう。こうして、あなたは万軍の主がわたしを/あなたに遣わされたことを知るようになる。

2章16節 主は聖なる地の領地として/ユダを譲り受け/エルサレムを再び選ばれる。

2章17節 すべて肉なる者よ、主の御前に黙せ。主はその聖なる住まいから立ち上がられる。」


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