黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳ヨシュア記第13章

◆各部族の領地

13章1節 ヨシュアが多くの日を重ねて老人となったとき、主は彼にこう言われた。「あなたは年を重ねて、老人となったが、占領すべき土地はまだたくさん残っている。

13章2節 残っている土地は次のとおりである。ペリシテ人の全地域とゲシュル人の全域、

13章3節 エジプトの東境のシホルから、北はカナン人のものと見なされているエクロンの境まで。ここには五人のペリシテ人の領主の治めるガザ、アシュドド、アシュケロン、ガト、エクロンの人々がおり、アビム人の領土が

13章4節 その南にある。またカナン人の土地全域、シドン人のメアラ、アモリ人の国境アフェカ、

13章5節 更にゲバル人の土地、ヘルモン山のふもとバアル・ガドからレボ・ハマトに至るレバノン山東部全域、

13章6節 およびレバノン山からミスレフォト・マイムに至る山地の全住民、すべてのシドン人。わたしは、イスラエルの人々のために、彼らすべてを追い払う。あなたはただ、わたしの命じたとおり、それをイスラエルの嗣業の土地として分けなさい。

13章7節 この土地を九つの部族とマナセの半部族に嗣業の土地として配分しなさい。ヨルダン川から西の海まで、海沿いの地域をこれに与えなさい。」

13章8節 マナセの半部族のほか、ルベン人とガド人は、ヨルダン川の東側にモーセが彼らに与えた嗣業の土地を既に持っていた。それは、主の僕モーセが彼らに与えたもので、

13章9節 アルノン川の川べりにあるアロエル、すなわち谷の中の町からディボンに至るメデバの台地全域、

13章10節 ヘシュボンを都としたアモリ人の王シホンが治めていたアンモンの人々の国境に至るまでのすべての町、

13章11節 ギレアド一帯、ゲシュル人とマアカ人の領土、ヘルモン山一帯、サルカまでのバシャン全域、

13章12節 アシュタロトとエドレイを都としたバシャンのオグの王国全体であった。オグはモーセが打ち殺し、追い払ったレファイムの生き残りである。

13章13節 しかしイスラエルの人々は、ゲシュル人とマアカ人とを追い出さなかったので、彼らはイスラエルと共にそこに住み、今日に至っている。

13章14節 ただ、レビ族には嗣業の土地は与えられなかった。主の約束されたとおり、イスラエルの神、主に燃やしてささげる献げ物が彼の嗣業であった。

◆ルベン族

13章15節 モーセがルベンの人々の部族に氏族ごとに分け与え、

13章16節 彼らの領域となったのは、アルノン川の川べりにあるアロエル、すなわち谷の中の町からメデバの台地全域、

13章17節 ヘシュボン、その台地の町々、ディボン、バモト・バアル、ベト・バアル・メオン、

13章18節 ヤハツ、ケデモト、メファアト、

13章19節 キルヤタイム、シブマ、平野を見下ろす丘にあるツェレト・シャハル、

13章20節 ベト・ペオル、ピスガ山の傾斜地、ベト・エシモト、

13章21節 その他、台地のすべての町であって、ヘシュボンを都としたアモリ人の王シホンの王国全体に当たる。モーセはシホンをエビ、レケム、ツル、フル、レバと共に打ち殺した。彼らはかつてミディアンの指導者であったが、シホンの代官となってその王国に住んでいた。

13章22節 そのほか、イスラエルの人々は、ベオルの子、占い師バラムを剣で殺した。

13章23節 ルベンの人々の領域はヨルダン川の東側地域であった。以上がルベンの人々が氏族ごとに与えられた嗣業の土地であり、町村である。

◆ガド族

13章24節 モーセがガド部族、すなわちガドの人々に氏族ごとに分け与え、

13章25節 彼らの領域となったのは、ヤゼル、ギレアド地方のすべての町、アンモンの人々の国の半分で、ラバの向かいにあるアロエルまでと、

13章26節 ヘシュボンからラマト・ミツパ、ベトニム、マハナイムを経てリデボルの境までである。

13章27節 また平野では、ベト・ハラム、ベト・ニムラ、スコト、ツァフォン、かつてヘシュボンの王シホンの王国の一部であり、キネレト湖南端に至るヨルダン川地域、すなわちヨルダン川の東側である。

13章28節 以上がガドの人々が氏族ごとに与えられた嗣業の土地であり、町村である。

◆マナセの半部族

13章29節 モーセがマナセの半部族に分け与えたので、その氏族ごとにマナセの人々の半部族のものとなった、

13章30節 彼らの領域は、マハナイムからバシャン全域、すなわちバシャンの王オグの王国全体、およびバシャンにあるヤイルの集落のすべてである六十の町、

13章31節 ギレアド地方の半分、バシャンのオグ王国の町アシュタロト、エドレイに及んだ。これは、マナセの子マキルの子孫すなわちマキルの子孫の半分が氏族に従って所有した。

13章32節 以上は、モーセがエリコに近いヨルダン川の東側にあるモアブの平野で分け与えた嗣業の土地であるが、

13章33節 モーセはレビ族に対しては嗣業の土地を与えなかった。主の約束されたとおり、彼らの嗣業はイスラエルの神、主御自身である。


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