黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳民数記第3章

◆レビ人の務め

3章1節 主がシナイ山でモーセと語られた当時の、アロンとモーセの記録は次のとおりである。

3章2節 アロンの子らの名はナダブを頭にアビフ、エルアザル、イタマルである。

3章3節 これらがアロンの子らの名であって、彼らは油を注がれて祭司職に任ぜられた。

3章4節 ナダブとアビフはシナイの荒れ野にいたとき、規定に反した炭火を主の御前にささげて死を招いたが、彼らには子がなかった。エルアザルとイタマルは父アロンと共に祭司の務めをした。

3章5節 主はモーセに仰せになった。

3章6節 レビ族を前に進ませ、祭司アロンの前に立たせ、彼に仕えさせなさい。

3章7節 彼らはアロンと共同体のために臨在の幕屋を警護し、幕屋の仕事をする。

3章8節 すなわち、臨在の幕屋にあるすべての祭具を守り、イスラエルの人々のために幕屋を守り、幕屋の仕事をする。

3章9節 あなたはレビ人をアロンとその子らに属する者とせよ。彼らはイスラエルの人々の中からアロンに属する者とされている。

3章10節 あなたはアロンとその子らを監督して、その祭司職を厳守させなさい。ほかの者がその務めをしようとするならば死刑に処せられる。

3章11節 主はまた、モーセに仰せになった。

3章12節 見よ、わたしはイスラエルの人々の中からレビ人を取って、イスラエルの人々のうちで初めに胎を開くすべての初子の身代わりとする。レビ人はわたしのものである。

3章13節 すべての初子はわたしのものだからである。エジプトの国ですべての初子を打ったとき、わたしはイスラエルの初子を人間から家畜に至るまでことごとく聖別して、わたしのものとした。わたしは主である。

◆レビ人の人口調査

3章14節 主はシナイの荒れ野でモーセに仰せになった。

3章15節 レビの子らを家系に従って、氏族ごとに登録し、生後一か月以上のすべての男子を登録しなさい。

3章16節 モーセは主の命令に従って、命じられたとおり彼らを登録した。

3章17節 レビの子らの名は次のとおりである。すなわち、ゲルション、ケハト、メラリ。

3章18節 ゲルションの子らの氏族ごとの名は次のとおりである。すなわち、リブニ、シムイ。

3章19節 ケハトの子らは、氏族ごとに挙げると、アムラム、イツハル、ヘブロン、ウジエル。

3章20節 メラリの子らは、氏族ごとに挙げると、マフリ、ムシ。以上が、家系によるレビ人の氏族である。

◆ゲルションの氏族とその務め

3章21節 ゲルションにはリブニ家とシムイ家があり、これがゲルションの氏族である。

3章22節 生後一か月以上のすべての男子で登録された者の数は七千五百人である。

3章23節 ゲルションの氏族は、幕屋の裏手、すなわち西側に宿営する。

3章24節 ゲルション族の家系の代表者はラエルの子エルヤサフである。

3章25節 ゲルションの子らの臨在の幕屋における務めは、幕屋と、天幕とその覆い、臨在の幕屋の入り口の幕、

3章26節 幕屋と祭壇を囲む庭の周りの幕とその入り口の幕、綱、およびそれにかかわる仕事をすることである。

◆ケハトの氏族とその務め

3章27節 ケハトにはアムラム家、イツハル家、ヘブロン家、ウジエル家があり、これがケハトの氏族である。

3章28節 生後一か月以上のすべての男子の数は八千三百人である。彼らは聖所を警護する者である。

3章29節 ケハトの氏族は、幕屋の脇、すなわち南側に宿営する。

3章30節 ケハトの氏族の家系の代表者はウジエルの子エリツァファンである。

3章31節 彼らの務めは、契約の箱、供え物の机、燭台、祭壇、それらに用いられる聖なる祭具、幕、およびそれにかかわる仕事をすることである。

3章32節 レビ人の代表者たちの代表は、祭司アロンの子エルアザルである。彼は聖所を守る者らを監督する。

◆メラリの氏族とその務め

3章33節 メラリにはマフリ家とムシ家があり、これがメラリの氏族である。

3章34節 生後一か月以上のすべての男子で登録された者の数は六千二百人である。

3章35節 メラリの氏族の家系の代表者はアビハイルの子ツリエルであり、幕屋の脇、すなわち北側に宿営する。

3章36節 メラリの子らの任務は幕屋の壁板、横木、柱、台座、すべての祭具およびそれにかかわる仕事をすること、

3章37節 更に、庭の周囲の柱とその台座、杭、綱を扱うことである。

◆モーセおよびアロンとその子らの務め

3章38節 幕屋の前、つまり、臨在の幕屋の東側の正面に宿営するのは、モーセおよびアロンとその子らである。彼らはイスラエルの人々のために聖所を守る。ほかの者がその務めをしようとするならば、死刑に処せられる。

3章39節 モーセとアロンが主の命令によって、氏族ごとに登録した生後一か月以上のレビ人の男子の総数は二万二千人であった。

◆イスラエル人の代わりをするレビ人

3章40節 主はモーセに言われた。イスラエルの人々のうち、生後一か月以上のすべての長子を登録し、その名を数えなさい。

3章41節 あなたはレビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの人々の家畜のすべての初子の代わりに取って、わたしのものとしなさい。わたしは主である。

3章42節 モーセは、主が命じられたとおり、イスラエルの人々のすべての長子を登録した。

3章43節 登録され、名を数えられた生後一か月以上の長子は、総数二万二千二百七十三人であった。

3章44節 主はまた、モーセに仰せになった。

3章45節 レビ人をイスラエルの人々のすべての長子の代わりに、またレビ人の家畜をイスラエルの家畜の代わりに取りなさい。レビ人はわたしのものである。わたしは主である。

3章46節 イスラエルの人々の長子の数は、レビ人の数を二百七十三人超過している。この人数分の贖い金が必要である。

3章47節 一人当たり五シェケル、つまり一シェケル当たり二十ゲラの聖所のシェケルをおのおのから徴収し、

3章48節 その銀を、超過している人数分の贖い金としてアロンとその子らに与えなさい。

3章49節 モーセは、レビ人によって贖われた者を超過している人々から、贖い金を徴収したが、

3章50節 イスラエルの人々の長子から徴収した銀は、聖所のシェケルで千三百六十五シェケルであった。

3章51節 モーセはその贖い金を主の命令に従って、主がモーセに命じられたとおり、アロンとその子らに与えた。


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