黒崎幸吉著 註解新約聖書 Web版

新共同訳民数記第35章

◆レビ人の町

35章1節 エリコに近いヨルダン川の対岸にあるモアブの平野で、主はモーセに仰せになった。

35章2節 イスラエルの人々に命じなさい。嗣業として所有する土地の一部をレビ人に与えて、彼らが住む町とし、その町の周辺の放牧地もレビ人に与えなさい。

35章3節 町は彼らの住む所、放牧地は彼らの家畜とその群れ、その他すべての動物のためである。

35章4節 レビ人に与える町の放牧地は、町の城壁から外側に向かって周囲千アンマとする。

35章5節 あなたたちは、町の外から東側に二千アンマ、南側に二千アンマ、西側に二千アンマ、北側に二千アンマ測り、町をその中央に置かねばならない。これが彼らの町の放牧地となるであろう。

35章6節 あなたたちは、人を殺した者が逃れるための逃れの町を六つレビ人に与え、それに加えて四十二の町を与えなさい。

35章7節 レビ人に与える町は、合計四十八の町とその放牧地である。

35章8節 イスラエルの人々の所有地の中からあなたたちが取る町については、大きい部族からは多く取り、小さい部族からは少なく取り、それぞれ、その受ける嗣業の土地の大きさに応じて、その町の一部をレビ人に与えなければならない。

◆逃れの町

35章9節 主はモーセに仰せになった。

35章10節 イスラエルの人々に告げてこう言いなさい。あなたたちがヨルダン川を渡って、カナンの土地に入るとき、

35章11節 自分たちのために幾つかの町を選んで逃れの町とし、過って人を殺した者が逃げ込むことができるようにしなさい。

35章12節 町は、復讐する者からの逃れのために、あなたたちに用いられるであろう。人を殺した者が共同体の前に立って裁きを受ける前に、殺されることのないためである。

35章13節 あなたたちが定める町のうちに、六つの逃れの町がなければならない。

35章14節 すなわち、ヨルダン川の東側に三つの町、カナンの土地に三つの町を定めて、逃れの町としなければならない。

35章15節 これらの六つの町は、イスラエルの人々とそのもとにいる寄留者と滞在者のための逃れの町であって、過って人を殺した者はだれでもそこに逃れることができる。

35章16節 もし、人が鉄の道具でだれかを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は必ず死刑に処せられる。

35章17節 もし、人を殺せるほどの石を手にして、だれかを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は必ず死刑に処せられる。

35章18節 もし、人を殺せるほどの木の道具でだれかを打って死なせた場合、その人は殺害者である。殺害者は必ず死刑に処せられる。

35章19節 血の復讐をする者は、自分でその殺害者を殺すことができる。彼と出会うとき、自分で殺すことができる。

35章20節 もし、憎しみを込めて人を突くか、故意に人に物を投げつけるかして、死なせるか、

35章21節 または、敵意を抱いて殴りつけて、人を死なせた場合、手出しをした者は必ず死刑に処せられる。彼は殺害者である。血の復讐をする者は、その殺害者に出会うとき殺すことができる。

35章22節 しかしもし、敵意もなく、思わず人を突くか、故意にではなく人に何かを投げつけるか、

35章23節 または、人を殺せるほどの石を、よく見もせずに人の上に落とすかして、人を死なせた場合、その人がその敵でもなく、危害を加えようとしたのでもないときには、

35章24節 共同体はこれらの判例に基づいて、殺した当人と血の復讐をする者との間を裁かなければならない。

35章25節 すなわち、共同体は、人を殺してしまった者を血の復讐をする者の手から救い出し、共同体が、彼の逃げ込んだ逃れの町に彼を帰さなければならない。彼は聖なる油を注がれた大祭司が死ぬまで、そこにとどまらねばならない。

35章26節 しかしもし、人を殺した者が、逃げ込んだ逃れの町の境の外に出た場合、

35章27節 血の復讐をする者が逃れの町の境の外でこれと出会い、血の復讐をする者が、人を殺した者を殺したとしても、彼には血を流した罪はない。

35章28節 なぜなら、人を殺した者は、大祭司が死ぬまで、逃れの町のうちにとどまらねばならないからである。大祭司が死んだ後はじめて、人を殺した者は自分の所有地に帰ることができる。

35章29節 これらは、あなたたちがどこに住もうとも、代々にわたって守るべき法の定めとせねばならない。

35章30節 人を殺した者については、必ず複数の証人の証言を得たうえで、その殺害者を処刑しなければならない。しかし、一人の証人の証言のみで人を死に至らせてはならない。

35章31節 あなたたちは、死罪の判決を受けた殺害者の生命と引き換えに贖い金を受け取ってはならない。彼は必ず死刑に処せられなければならない。

35章32節 あなたたちは、祭司が死ぬまでは、逃れの町に逃げ込んだ者から贖い金を受け取って国に帰らせて、生活させてはならない。

35章33節 あなたたちは、自分のいる土地を汚してはならない。血は土地を汚すからである。土地に流された血は、それを流した者の血によらなければ、贖うことができない。

35章34節 あなたたちの住む土地、わたしがそこに宿る土地を汚してはならない。主であるわたしがイスラエルの人々のただ中に宿っているからである。


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